2014年度関東大学秋季リーグ男子1部・第7日


早稲田大学記念会堂 晴れ


B1で力使い果たしているので,バランスは悪いけれど次週がくる前にとりあえずup。ゆるゆる追記するかもしれません。

慶應義塾1-3筑波大(22-25 26-24 22-25 19-25)


→慶:3野口 6稲田 5成尾 8丸谷 12上田 28黒田 L16野瀬


筑:13中根 8吉川 9兒玉 7宮下 14秦 10高橋 L1竹澤


試合前。コイントスを終えたキャプテンマークの篠村が,北側コートでアップしていた自チームに向かって,両手サムズアップで肩越しに後ろをさす。両チーム各々荷物を抱えてコートを移動。


前日とちがって秋晴れの午前。記念会堂は北側コートの真ん中辺りにトップライトが当たる仕様になっていた。屋内競技ゆえわざわざコートをうつるシーンはさほど頻繁には見られないが,ここは左右非対称な会場である。ちょっとドヤ顔の篠村の様子に「コイントスに勝ったんだな」と得心する。トス自体に勝ったのがどちらかは定かでないが,慶應野口のサーブでゲームが始まった。

東海大3-1順天堂(21-25 25-9 25-22 25-18)


東:23松林 29小野寺 19佐々木博(3s途中-:13鈴木) 18久原 10栗山 35龍 L28井上航


→順:12浅野 25濱道 1柳田 26吉野(10堤)5廣瀬 11渡邊 L20松崎/2館石


振り返ってみて,今日はビッグイニングの多い日だった。1人のサーバが続けて4回サーブを打つあたりで「やたら続いている」感が出始める。そのころには大抵取られている側がタイムアウトを取る。タイムアウトでも流れが切れないと,およよ,ということになり,2度目のタイムアウトを取るに至ると,それはかなりものである。


東日本インカレの小林(専修)とか前日の小林(日体大)とか,どうも最近5回以上ブレイクがさほど珍しくない頻度で発生している。今日は何度かそういう場面を見ることになり,この感覚が何かに似ていると考えていた。野球のビッグイニングビッグイニングの定義は知らないが1イニング5得点あたりから「どわー」と感じるあの感覚に近い。


そんなわけで,第1セットをきちんと抑えた順大が第2セットに9点しか取っていないのは,8-6から始まるS1レセプションローテーションで10連続ブレイクされたからだった。


東海大のサーバは龍。セッターに得意とする選手が多い,胸元を狙うフローターのコントロールサーブ。最初は吉野に受けさせて,濱道のスパイクを翼がディグして,松林が決める。これで1つめのブレイク。次は浅野を狙ってサーブポイント。2つめ。そして順大タイムアウト


タイムアウトあけも龍は浅野を狙う。このときは浅野が3枚レセプションの真ん中に入っていた(バックライトがリベロで,レフトが誰だっけ。もおりか),横からの角度がついたボールが胸元に来るのでこれはたいそう受けづらい。ダイレクトで東海大コートに返り,切り返しの松林。3つめ。


ここで順大はレセプションフォーメーションをかえた。浅野が左に寄って真ん中に吉野。全体的にかなり左側がぎゅむぎゅむしていた。それをあざ笑うかのように浅野を狙って,乱れたボールがセッターに返らない。もおりのスパイクを小野寺がブロック。4つめ。


いよいよもおりが浅野の前に被るように出て取ったのが5本目のサーブで,それもセッターには返らなくて(セッター後衛だし),吉野がセットして浅野が打って,決まらなくてトランジションアタックを松林。5つめ。そして順大2度目のタイムアウト


タイムアウトあけ,浅野→10堤に交代し,これで流れも断ち切れるかと思ったけれど,そこから先も同じだけ長かった。このころにはきっとコートに何かが憑いていたんだと思う。びっくりするぐらい順大のトスとスパイクのタイミングがあわず,力のあるスパイクを打てない。ふだんならさくっとばしばし決めてくる濱道も堤もかすめる程度で,東海大は後衛に翼がいて,トランジションの松林・松林・松林。小野寺ブロック小野寺ブロック。


19-6でセッターを29坂口に交代。セッターがかわってもスパイクのへなさはかわらなかったが,とりあえず怒濤のビッグイニングは順大のブロックにより終了した。もう次のセットに照準を合わせたほうがよい段階ではあった。終盤も順大のスパイクミスが続いていたし,落としてもまだセットスコアタイだったので。


バレーボールはセットスポーツだから,というのはよく言われることである。大差で落としても失セット1には変わりなく,次のセットは0-0から始まる*1。この試合全体を通して見たとき,東海大が勝ちを引き寄せた大きな切り替え点は,第3セットの鈴木の投入だったと思う。もちろんこの第2セットの龍サーブによる大量ブレイクもひとつの大きなポイントであることは疑いないが。


第3セット。順大は渡邉と浅野を戻し,吉野のところに堤を入れてスタートした。順大のサーブは主に翼狙い。序盤に3ブレイクなどで順大がリード。東海大は10-13となって佐々木がサーブに下がるところで,佐々木を鈴木にかえた。


東海大はスタメンもほぼ固定しているし,まず滅多にルーティン以外のメンバーチェンジをしないチームだ。悪かろうが良かろうが,かえない。そんなチームなので,この交代には驚いた。たしかに,今日の佐々木はあまりぱっとしていなかった。ネットにかけたりブロックされたりといった,印象に残るエラーが多かった。このところ松林が好調だと思ったら佐々木が下がってくるってどういうこと。2年生サイド3人衆の「3人揃って調子が良いことがない」説もあながちでたらめじゃないような気がしてきた。


かわって入った鈴木は一昨年,1年生の秋には(当時3年生の池田が故障したかなにかで)OPでけっこう出ていたが,去年からサイドは今の2年生にシフト気味になり,割を食っている感じはある。上級生になったはずなのに純朴そうな雰囲気は相変わらずである。


交代出場してもしばらくはさっぱりトスが上がらなかった。おそらく第3セットの打数0(に近い)。しかし好調の松林によくがんばったで賞の翼,それからちょくちょくセンターエースまがいの打数を強いられる栗山が働いて逆転し,このセットをものにした。


第4セットもスタートから鈴木だったのは,第3セットの途中交代よりもさらに驚いた。前衛ライトのトランジションアタックがおそらく初得点で,そこからサーブに下がり,自身のサーブで崩して5連続ブレイクした。このときはアップゾーンがえらく盛り上がっていて,輪になってきゃっきゃしている様子はちょっと珍しく,微笑ましかった。


そのあと順大が点差を詰める場面もあったが,龍が的を絞らせない配分だったんだろうなあ。鈴木の打数も増えて,5人の打数の差が小さくなっていたように見えた。逆に順大は,順大の良いところがあまり出せないままだったようには思う。


今リーグ,Twitterの学連アカウントが試合終了後すぐに試合ごとのMIPぽい選手をあたって写真速報をあげている。この試合はそれが鈴木だった。かったい表情だった。


選手をかえないのはそれなりの意図があってのことだろうけれど,せっかくベンチに14人いるのだから,交代によって劣勢を打破できて勝ちに繋がるのも悪くないと思う。

中央大3-1早稲田(25-19 31-33 25-21 25-20)


C:17井上 15渡邊 2江頭(1s途中-:9今村) 25武智 22大竹 13関田 L20伊賀


→W:13山口 18喜入 6福山(4s途中-:8加藤) 15山崎 1専田 3濱松 L14後藤


第2セットの終盤は息をのむ攻防だった。早稲田ややリードで進むも19-19で中大が追いつき逆転,そのあと早稲田が再逆転,22-22で中大は1s途中で下がっていた江頭をリリーフサーバとして投入。さっそく,後藤の手を弾くサーブポイント。23-22。


中大アドバンテージでデュースに入る。早稲田がアドバンテージを取り,中大が奪い返し,最後は早稲田が3連続得点で31-33で決着。


しかし,第3・第4セットは中大が押して進んでいたように見えた。井上が好調。さいご,24-20から中大はリリーフサーバに1年生の26山下を入れて,その山下のサーブポイントで試合終了。

専修大3-0国士舘(25-23 25-22 25-12)


S:6藤中 7高橋 1山本 13冨田 8小林 12川波 L22平原/15平安山


→国:12池田 16奈良岡 50石井(2s途中-:5河西) 48工藤 28小島 13伊藤 L14村山


専修,今日は冨田。

日体大3-1明治大(25-22 25-19 21-25 25-22)


→N:2田尻 20峯村 28宮原(4s:31矢貫) 1山田 12橋本 9小宮 L23山本


M:12與崎 18濱中 11原 19政井 4杉本 9小野寺 L14瀧野


恐るべし小林。明治は第1セット開始早々,原のサーブのところで日体大のレセプションを乱しまくり,杉本が決めまくりして2-5とリードそのあともちょいちょいブレイクを重ねて,8-14と大きくリードを広げていた。


が,明治のミスやらもあって点差が詰まってきた12-15から日体大が小林を投入。4連続ブレイクで一気に逆転された。その後明治も離されないようについていくが,終盤田尻のサーブで日体大が1つブレイク,24-22からのラリーは杉本と山田の打ち合いとなったが,最後は宮原のブロックで決めた。


第2セットのビッグイニングはもっと大きかった。9-10から日体大サーバー宮原。明治S1レセプションローテーション。日体大はリリーフサーバ入れず宮原がそのままサーブをしていたが,ここで7連続ブレイク(16-10)になった。サーブはぜんぶ瀧野狙い。小野寺で決めようとするとシャットアウトされる,杉本のスパイクは拾われる。明治のジャッジミスやらもあって,ノータッチエースも2つあった。


これだけの点差がつくと少しずつ点差を埋めていっても先に25点にたどり着けてしまう。S1ガーとかS4ガーとか,言いたくはないが,極端に強い(弱い?)ローテーションがある試合というのも,見ているとどうにもなー,とも思ったりはする。


第3セットは小林のサーブを一度で切った明治だったが,第4セットは14-14からの小林サーブに2連続ブレイク(このあたりは想定の範囲内か)。そのあと山田のサーブでも2連続ブレイクと中盤に差をつけられた。明治もそのあと與崎サーブのところで2連続ブレイクして20-20と同点にはしたのだけれども,22-21からの田尻のサービスエースで23-21となったあたりで終焉ムード。田尻,第2セットもそうだったんだけど,20点以降で回ってきてサービスエース取る強心臓はさすが。2本目はミスするのがもったいないんだけど,終盤の1ブレイクって,2本目のミスと引き替えにしても大きな1点ではあるよな。

法政大3-0東京学芸(29-27 25-23 25-21)


→法:12長谷川 4鈴木 11田中 7木村 5久保田 1村上 L27小林


学:16樫原 20高澤 14竹元 9柳澤(2s-:13山崎) 1白川 5井上 L12園田


法政は村上後衛スタート。


学芸は,スタートは白川OPで高澤-柳澤のWS対角にしているように見えたがたぶん見間違い。第2セットはOPに山崎。


法政鈴木のサーブが良い。前日同様,鈴木のサーブで崩して,相手のレセプションアタックをブロックワンタッチ→鈴木がディグ→木村がトランジションアタック,という場面が見られたような気がする。そんなに見ていないこの試合。

暫定順位(第7日終了時点)


  1. 中央 6勝1敗(19-7|2.714)
  2. 早稲田 5勝2敗(18-10|1.800)
  3. 専修 5勝2敗(19-11|1.727)
  4. 東海 5勝2敗(16-10|1.600)1.064
  5. 日体 5勝2敗(16-10|1.600)1.056
  6. 筑波 4勝3敗(14-13|1.077)
  7. 順天堂 3勝4敗(14-16|0.875)
  8. 明治 3勝4敗(12-15|0.800)0.955
  9. 法政 3勝4敗(12-15|0.800)0.948
  10. 学芸 2勝5敗(10-15|0.667)
  11. 慶應 1勝6敗(9-18|0.500)
  12. 国士舘 0勝7敗(2-21|0.095)

*1:リーグ戦なので得点率も順位に勘案されるがここではおいておく。