春リーグもろもろ


雑感。


2部行かなかった。


1部が春日部(遠いよ)の週を2部に充てていたが,歌舞伎を見たりプロ野球を見たり携帯の機種変をしたりと,一般人の休日を過ごした。体調が良ければ最終日に行ったんだが……。


青学も法政もさいきん観ていないので様子が気になるし,専修に入った藤中(末弟)も見てみたい。でも,予定を決めきれず結局ずるずる1部。


入れ替え戦を観るかは,未定。気になるけど昼はほかの用事を入れそう。未定。夜は神宮(確定)。


そして,中国リーグにも行かなかった。ここ数年だいたい春秋1日ずつの頻度で見ていて(3年前は春は行かなかった)観戦数は少ないながらも親しみはあるのだが,今季は少々(関東の)日程が悪かった。行くならばGWの前半の28-29(あちらの2週目)に下関に行ってそのまま黒鷲(関西)入りだったのだが,考えた末関東選択。


気になった選手とか。最終日のエントリにたいがいぶっ込んだのでほぼ繰り返し。


日大下田。背番号40番台がたくさんコートに出た日大。とりわけ下田のサーブやスパイクのフォームが,ストライクゾーンど真ん中だった。撮りたい背中。朴訥な笑顔もかわいい。開幕スタメンでもなかったしGWあけの後半もほぼ出ていなかったので,撮りたい背中(撮れなかった背中)のまま持ち越し。トータルで見れば,ポジション争い頑張れ。左手傷めてたみたいなので,それもあったかの。すがーらおがさーらが復活しても出番があるかは,なんとも。


順天堂岡本。最初にみたときに「おお,1年OPじゃん左打ちじゃんいい感じじゃん」と思った。ごりごりエース型かと思ったけど,そうでもないかな。あんまり大きくはない(と思う)けど,バネがあってバックアタックの見応えがある。カット入ってるっぽいのも好感。


早稲田鵜野。早稲田は去年の秋&全カレの優勝メンバーからほとんどかわっていない。ほぼ唯一の入れ替わりポジションが鵜野。加賀のところに鵜野。早実to早実


鵜野といえば,彼が早実の(おそらく)3年のとき春高に出場した,その東京都代表決定戦をたまたま観に行っていた(たぶんそれが直近最後の代表決定戦観戦)。東京都の代表決定戦は仕様上第3代表決定戦がいちばん盛り上がるというか見ていて力が入る。たしか東洋とだったのかなあ。全国大会で優勝争いをするような駿台・東亜・東洋の3巨頭に食い込まんとする早実の図は燃えた。あのとき,選手の名前もほとんどわからないながら人から聞いたりして,エースの鵜野にがんばれ,って,心の中ですごく応援して,そんで鵜野が活躍して代表の座を取った,と。熱かった。


その早実のエースのイメージがあったけれど,大学に入るとそんなに大きいわけでもがっしりしているわけでもなく,ほかの強豪校から有名どころもばんばん入ってくるので存在感が薄まってしまい,少々じれったく感じていた。この春,加賀が抜けてあいてポジションに鵜野が入ったのを見て,ようやく出てきたかとよろこばしく(と同時に「もう4年かよ!」と驚いた)思った。


早稲田は初戦で(昇格初戦の)国士舘相手にセットを落とした。ほぼ全カレ優勝メンバーのつもりでこちらも見ている。コクシが良い悪いとは別の問題である。そんな空気がばんばん漂っている中でみなさんガッチガチに緊張されててとりわけ鵜野がたいそう緊張されていた。


リーグ序盤はサーブで狙われてもいたしスパイクもがんがん決まる感じでもない。でも,1戦1戦着実に試合に慣れてチームに慣れて,4年生らしくなっていった。と思う。最終戦でさっぱり決まらない(がっつり対策された)宮浦のピンチを救ったのは鵜野だったと思うの。


長かった。


日体西村。去年秋の後半ぐらいからスタメン定着,春も引き続き,となった。対角は高梨だったり仲本だったり時に千葉だったり,いろいろ試していたっぽい今季の日体大のなかで,MBの西と並んでほぼ全試合(ワンポイントの交代はあるが)フルタイム出場とがっつり支えていた。


U180。ちびっこアタッカー好きの心をえぐってくるちっちゃいけれど飛び跳ねるタイプではなく,どちらかというとあざとくない(想像)久保田というか,なんというか。裏番みを感じるほう。


去年の秋は「またえらい小さいの使ってるなー」ぐらいにしか思っていなかったが,そのつもりで見てみたら,めちゃめちゃうまかった。そらそうだわね。そして高川である。


明治三輪。どこかで書いたかもしれないが,リーグ序盤のある日明治メンと乗り合わせたとき,上林と三輪がプレー方面の話をフレンドリーな雰囲気で話しこんでいた。具体的な内容は聞こえ(聞か)ないながら,すげえかわいいな,って思った。わたしの語彙がない。物怖じしないところとか,プレーに「お」と引きつけられる華があるところとか。上林は三輪使い倒していて,サーブのあとのトランジションアタックでバックアタックを打ったのも見た。「トス低いよー!!」と叫びたくなることしばしば,三輪クイックを使い倒しすぎて決定率が不安になることもしばしばだったが,最終戦は面白いように決まっていた,と思う。あれだけ打ってたぶんマークもされて次点。やっぱりすごい。


明治小松。ちびっこ(以下同文)。リベロだと思い込んでいたので打っていてびっくりしたのが去年の国体東北ブロック予選,そしてこの春リベロユニをご卒業。


ちっちゃい。ちっちゃいがゆえに攻撃が通らなくてしんどいところもままみられ,ブロックを躱せるかどうか勝負っつーか前衛レフトのそこは当てて出してほしい(色んな意味でセッターもがんばれ)みたいなやきもきもあったが,放たれるボールはなかなかどうしてパワフルで,なのでXとかパイプとかの時間差で跳んでくると怖い。前から見てるとステルス戦闘機だし,後ろから見ていると跳ぶ瞬間からわくわくする。


筑波樋口。今更だけど。背番号1番。きゃぷてん。おお,もう4年か。身長も高いが腕が長い。ブロックうまいなーと思ってみていた。ブロックキングは中村が取ったので,自分が順大見てないのがよくわかる。酒井と隣同士なので,この2人が前衛で並ぶと高かった。


いわゆる「ブロックがうまい」のとは違うかもしれない。たとえば,タイミングが合わなくて間に合わなかったり逆に身体が落ちかけても腕を伸ばしてとりあえず触る(ボールの勢いを殺す)とか,ダイレクトで返ってくるかどうか微妙なボールを相手選手が触るまえにはたき落とす(それもちゃんと人がいないところを見て)とか,そういう器用さがある。リーチが長いから守備範囲が広いし,スパイクのスロットも広い。


2年前だったか3年前だったかには,樋口後衛のときはリベロを入れず樋口をOP的に使っていた。去年(?)からは後衛でもリベロとかわっていて,バックアタックが見られなくなったのであの頃が懐かしい。


中大梅本。うまく言えないが,「中大MBっぽい」と思って見ていた。どのへんが中大MB。傳田ではない。ぱっと見の印象が岡村(89。古いな)とか渡邉ゆーまとか。体型か。プレーはよくわかんないから,フォルムだけだな。


マイナステンポのAクイック,みたいな,古式ゆかしいというかオーソドックスな,典型的MB像を裏切らない感じが好ましく心地良い。強いジャンプサーブ(たぶん)なのも,また,ある種の典型であり,心地良い。中大のMB(水野の対角)はここ2年,井上慎→平田と「4年になってWSから転向してMB」が続いたので,純MBっぽいがっしり感が懐かしいのかもしれない(純MBかどうかは知らないけれど)。


プレーヤとしてはきっともっとたくさんあのだろうが,いかんせん自分が中大の試合をあまり(ほとんど)見なかったので,ちょっと気になる,にとどまったのが悔やまれる。もうすこし見てみたい,と思うのだが,ついつい後回しにしてしまう。


あと,具体的に誰がというのではないけれど,総じて「トスが,トスがががが……」と感じることの多いリーグだった。


わたしにはセッターがわからぬ。セッター論がわからぬ。良いセッターを論じようにも,セッターをはかる観点は多岐にわたりすぎて収拾がつかない。


「打ちやすいトス」と一言で言っても,見ていて打ちやすそうなのと実際の打ちやすさはきっと違うし,当たり前だがアタッカー側の好みも人によるだろう。そのへんはまったくピンと来ない。


割れても駄目二アネットでも駄目。ネットからの(前後の)距離だけでなく,高さも,速度(?)もあるだろうし,ブロックの枚数を減らすのも技量だろうし,アタッカーの(とくにエースアタッカー的な最後に勝負を託したい人)のエンジンを暖めて調子を上げるのも技量だろうし,試合中のピーキングコントロールもあるかもしれないし,当たり前だけどブロックもするしサーブも打つし,レセプションやディグが乱れたときにボールの下に入るのが早いとかワンハンドがうまいとか相手に読まれにくいとか,今思いつくのでこれぐらいなのでほかにいろんな側面があるはずで,それらの部分部分を取っても総合しても,うまいへたはほんとになんとも言えない。


だがしかし。白帯より上に上がってないとか,手に当たってないとか,利き手と反対側の手で押し込んでるとか,その手の「なんでやねん」と突っ込みたくなるトスが少なくなかった。特定の誰かが,ではなくて。


この時季,黒鷲旗も終わってVリーグはしばしオフ,代表チームのリーグ戦フェイズになっている。大学リーグにはVリーグの人買いもといチームスタッフや応援に来たOBの姿が見られる。


その流れで,今年の1部でうまいセッターって誰だろうね,という話は自然と出てくるのだけれど,さて,どうなんだろう。


さきに述べたように,うまい,という評価を「人」にはりつけるのはすごく難しい。逆に言うと,とくに秀でた要素を持つ選手や,これ,という決め手が(良い面にしろ悪い面にしろ)ある選手が少ないようにも思う。消去法的に,というと言い方は悪いが,「悪くないよね」というふうに考えていく感じ。


全体的には今季,比較的身長高めのセッターが多いかもしれない。身長調べずにふわふわイメージで,道井,永露,谷越のたぶんover190。酒井,吉田もわりと大きい。牧山も高い印象があるがそうでもないのかな。丸山も小さくない(駒澤が全体的に小さいので相対的に)。セッターとしては普通だけどO190と相対的に小さく見えるのが,小林,小野,内田(どっちも),明治の2人。河東はほんとに小さい。国士舘はチームがみんなちっこい。


セッター賞の小林が,しいていえば,抜けているか。アタッカーの選択のしかたが好き。トリッキーではないけれどベタベタでもなくて,安全策と攻めどころのバランス感覚を持っていそう(アナリストの仕業かもしれない)。サーブも武器になる。


ほかはもう好みの問題としか。小さい選手はうまい,というステレオタイプな思い込みにも引っ張られがちなので,難しい。学芸の内田は1年のときはすごく良かったけれど,去年今年と怪我が多い。


大好きだったはずのツーも,(打つ選手が多いので)打つなら決めろ決まらないなら打つな,とうにゃうにゃ思う心境の変化もあった。が,何年か前に春の閉会式で偉い人が「ミスが多かった」みたいなことを言った年もあったので,春はそんなものかもしれない。セッターのせいにしてはいかん。