2019年度春季関東大学男子1リーグ・2日目

45分一本勝負(=日付変わるまで)に挑戦。


日体大青葉台


桜満開のキャンパス。今まで春に何度も開催しているはずだけれど,開幕週だったことは少ないのかな。こんなに見事な桜をここで見たのは,初めてかもしれないと思った。きっと忘れているだけだろうけれど。きのう協議会(記録会?)をしていた陸上競技場では,小学生か中学生ぐらいの子どもたちが,集団でなにかのトレーニングのためのアップをしていた。駅から体育館に向かう途中の公園は花見客で賑わう。うららかな春の日曜日。


わたしは光の射さない体育館の中へ。

A1東海大3-0順天堂


前日フル勝ちの東海大とスト勝ちの順天堂。


第2セット31-29の接戦を,東海大が制したのが大きかったか。


東海大は,昨日追い込まれたように,なかなかスパイクが通らない局面もあった。


順天堂のディフェンスも冴え,高橋が伊藤やら新井やらのクロスのコースに正確に入ってディグを上げ続ける場面も見られた。しかし,順天堂は,そのあとのトランジションアタックを決めきれず,攻守を得点に結びつけられなかった印象。


とくに被ブロックが多かった。佐藤が3セットでブロック得点7本。身体の正面にこなかったときに手を伸ばして,片手で止める・押し込む,ワンタッチを取る。


東海大のバレーは,オーソドックスというか要は古風で,戦術的な面白みにはやや欠ける。ブロック7本は立派だが,個人技。ただ,出会い頭の偶然の産物ではなく,アタッカー(なのかトスなのか)を良く見てブロックしているのはすごく感じられた。


そして,去年までと同様,新井を攻撃の核としたチーム作りである点は変わらないが,その新井が,実にのびのびと楽しそうにプレーしているのが印象的である。


山本龍がうまい。落ち着いている。ビハインドでも動揺を見せないし安易な選択をしない。そして何より,ボールの出し方が叮嚀。その分読まれやすくはなるのでアタッカーの技量が問われるトスなんだけど,まあ,山崎も新井も,気持ち良いスパイクでねぇ。良かったねえ。


今日は最後の最後で,伊藤にかえて島田を出した。これが東海大唯一の選手交代。リリーフサーバーとしてではあったが,その後のディグも意識していたかしら,とは少し。


対する順天堂は1年生の亀山が,こちらも堂々としたプレー。ムードも良い。全国大会では無名の高校のようだが(強豪犇めきすぎる大阪だからそりゃもう仕方ない),良い選手取ったねと,順大ファンとしみじみと。

B1日体大2-3東京学芸


後手に回った日体大が,選手交代等で手を尽くすも,形成逆転には至らず。第3セットのデュースを取ったことでセットカウント2-1とリードはしたが,第4セット以降は完全に学芸が流れを持っていった。


学芸が熱い。そうだこういうむちゃくちゃなチームだった。去年の春あんなにおどおどきょどきょどしていた森本が,ほそっこい外見は変わらないけれど前面に闘志を出している。小松と小野がはしゃぐはしゃぐ。コートにずらっと並ぶ,16から19。小松村岡森本小野。内訳は3年2人2年2人。このへんがえらく元気。


とにかく無茶。コート内はつねにバタバタしていて,わちゃわちゃしていて,約束事とか狙い通りのプレーとか,そんなの全然できてなさそうなのに,誰かが拾いにいってばったばただけどとにかくボールを上げて,返して,良いところにかえったら力一杯ぶったたく。スパイク決まれば大喜び。むちゃくちゃ。でもすごく盛り上がっていてすごく楽しそうだった。


あれに飲まれないのは難しい。道井→河東とか,鬼木→西(膝のテーピングがあまりに痛々しくて強行出場感満載だったら,第5セットはでなかった)とか,がんばってはみたけれど。


選手交代も逆に学芸のほうが奏功していて,わたしが大好きな荒木田が,運動量は無闇に多いが結局無駄にエネルギーを消費している感じがすごく,つまり全力囮ジャンプに誰も釣られないし森本も釣られない。しかもCに入るので,しばしば他のいろんな選手の視界とコースを塞ぐ。(Cってどっかのローテがどうも難しいっぽい。というのを,武藤を見ていても感じた。どこのローテだったかわからん)。ありゃあ厳しいのうと思っていたら東にかえて,これが良かった気がする。よくわかんないけど。それから,レシーバーで入る濱中(かな,たしかきょねんリベロだった)もコートの中の冷静担当クールダウン担当で良い感じだった。

A2早稲田3-1慶應義塾


早慶戦


初日暫定単独首位だった早稲田,2日目にしてセットを落とす。でも,相手が相手だからなあ,なんて。


乗ったときの慶應ってすごいよね。というのと,あと,やっぱり高い。早稲田もずいぶん高くなった(セッターが185)が,さらに高い。そして,入れば凄いビッグサーバー揃い。


試合後,堀江と村本が同時にコートにいるのはそりゃあ贅沢なんだけど,あの2人よくぶつかりそうになっているよね,という話になる。考える前に身体が動いちゃうんだろうよ。でもぶつかって怪我でもしたら大変なので,なにがしかの対策をぜひ。

B2筑波大3-0駒澤大


というわけで2日目を終えて筑波が唯一失セット0の単独首位。小澤の髪が伸びててちょっとふわふわでとてもかわいい。


(あと8分。無理)

A3中央大3-0専修大


前日どん底試合だった中大,今日はスタメンを変えてきた。セッター山岸。P2に鍬田をスタメン起用。


ただ,この試合はほとんど見ていない。2コート同時進行の試合が久しぶりなので見方がわからなくなり,まして新年度の初めの方なので見所を絞れず結局どちらのコートも上滑った感じになった。


専修ちゃんがよくわからない。

B3明治大3-2日本大


Aコートが終わった第4セットから本腰を入れて観た。


春2日(+前哨戦1日)を見ていて,力をつけたと感じているのが日大。サーブもスパイクもすごくパワフルになった。前日サービスエース量産した水島だけじゃなく,関根も下田もパワフル。とくに関根は,今日すごく良かった。高さに力強さが加わった。


それだけに,連敗スタートとなったのは,残念,じゃ済まない。勝てたはず,という言い方は良くないのだけれど,こういう試合を取れるようにならんとね,という実に月並みな感想をもってしまう。自分は明治贔屓なので明治の2連敗濃厚な流れからの逆転勝ちは嬉しいのだけれど,日大視点では,なんとも釈然としなかった。


だって,明治の奇策,奇策だよ? 語彙がどっか行った。せっかく吹っ飛ばせるだけのサーブとスパイクを装備したんだから,もうちょっと,自信もってていねいにやろうよ。要所じゃないところ,大事じゃなさそうなところに出る雑さが,最後に響いちゃうんだよ。結果論でしかないけれども。風呂スレかよ,おまいら。


セットカウント1-1で迎えた第3セット,何がどうだったか覚えてないけど,「明治のサーブがさっぱり入らない」とか書き殴っている。そして,結果23-25で日大が取ったわけだけれど,たしか途中はもっとずっと点差が開いて日大が勢いに乗っていたのに,終盤で追い上げられて気づけば23-25の最少点差まで詰められていて,いやだな,という感じを受けたんだった。そして日大が勝つなら3-1,フルになるとスタミナ切れ起こしそう,と話をしていた通りの展開になった。


ところが第4セットは日大の入りが良く,下田のノータッチエースが決まって明治のミスが出て3-6になったあたりで,こりゃ決まったかな,と思ったわけですよ。その一方で,まだ序盤だから明治,今ならまだぎりぎりなんとかできる,ここが肝心,とも。


そこで明治が奇策,あるいは奇襲に出た。サイドアウト取って(下田がトランジションのライン踏んだ),小松がサーブに下がるところで,小松にかえて島を入れた。


小松を下げるのはわかる。かえるならほかにいない。スパイク決まらないし3枚でレセプション入るときに狙われてカットも崩れていた(小松に限らずみんな崩れていたけど),ブロックフォローだとかでかえがたい面もあるにしてもあんまりで。でも,そこに島くん入れるんだ,と驚いた。だって,小松と全く指向が違う。


日立明の立教戦は島がOPで,そらあ躍動感があってムードが良くて,すごく良い選手だなー,出場機会がピンサなのはもったいないなーって思ってた,けど,そう来るか。


そのあとの明治のローテごとのフォーメーションはじつに複雑だった。これを想定して準備しているならすごいチームだと思う。いったい誰が考えるんだろう。頭が柔らかくないと,そしてある種の無謀さがないと,公式戦でできないと思うの。池田と島が並んでいて,2人ともOP的な役割を担う。


レセプションはほぼ2枚。水島と下田と,関根もかな,のジャンプスパイクサーブ打つ陣に対して,島と池田のどっちかが入って3枚。それ自体はよくあるやつ。たぶん中大も筑波もそう。ただし,島と池田は入ってるうちに入らないぐらいの鎌田鳴尾2枚メインシフト。視界良好。


わけがわからなくなったのは,前衛で,安井が前衛のときに安井がサイドになってた。っぽい。ブロックスイッチもしていたし,レセプションやトランジションで安井がサイド(左も右もあった)。4セット目の序盤から第5セットの最後まで,結局どのローテーションで誰がどうなってどこに跳んでどこにスパイクに入ってくるのかぜんぜんわからなかった。やってる人たちは,わかってやってるんだろうからすごい。学芸のむちゃくちゃさとは違うむちゃくちゃさだった。


帳票を見ると,安井の打数が33でチームトップ。前衛でしか出場していないのに。本日さっっっっっっぱり決まらない,どころか,トスもほとんど上がらなかったような気がした池田が時点でそれでも31。2セット弱出場の島が18(ぐらい? あとで確認しよう)。多い。


島と安井はほんとによかった。すごくがんばっていた。島くんの伸びやかな,びゅんって後ろから突っ込んでくる高速bick(なの?)は楽しくて,困ったときの池田ちゃん→決まらない(アチャー)が困ったときの→島くん→決まる!! ってなって,すごい面白かった。意味が分からなかった。みんな頭いいんだなあって思った。よくわかんないけど。


まとまらないけど,45分どころか80分経ったので強制終了。


そうだ,一つだけ。そういう変則奇襲をかけて,攻撃に全振りしてきた明治に対して,試合の前半にあれだけスパイクサーブでぶん殴りまくっていた日大が,コントロールサーブに変えちゃった意図がわからなかった。文句を言うわけじゃないけど(つまり,文句を言いたい)。コントロールサーブを打ってAパス上げてMBを使わせてブロックで仕留める。っていう意図ならわかる。それがとても決まっていたから。日大は松村も高もブロックがすごく良いし,明治はセンター偏重がすぎる。とくに今日は池田とあっていなかったし小松も決まらないので,昨日はさほどでもなかった松田の打数も多かった。へんにサーブで崩してどこから打たれるかわからない二段トスになるよりかはMBに打たせてMBに張った方が確実,と考えたのだろうか。


そうだとしても,今日ちょいちょい不安定だったレセプションで,緩急織り交ぜるならまだしもコントロールサーブだけになっちゃった。鎌田は短いオーバーパス,むしろ得意だし。3枚入ってるところで池田なり島なりぶっ飛ばしてしまえばそれで1点入るのに。入らないにしても,スパイクサーブの可能性を見せて足を止めるだけでも効果はあるのに。素人考え。