第74回国民体育大会関東ブロック大会(本文ほぼなし)

船橋アリーナ


千葉県で関東ブロック大会開催となると,これまでは国体にしても天皇杯皇后杯にしても,千葉国体の会場だった東金とか大網白里とかとにかく房総半島遠いぜ,な立地が多かったのですが,ありがたいことに船橋アリーナでした。船橋と浦安なら行ける。千葉より近い。ありがたい。流山も千葉と考えるとほんとに千葉県広い。


今年は本国体が茨城開催なので,茨城県を除いた7都県での関東ブロック大会。成年男子は,いつもより1枠少ない2代表。2010年ぐらいから国体意識してますが(9人制がなくなって6人制のみになった2011年から本戦16チームになったんだっけ),東京国体のときも東京を除いて3枠だったので,2代表は淋しい。減った1枠は北信越に行ったもよう。たしかに北信越5県で1代表も酷といえば酷(中国だって5県で1代表だし,ゆえにずっと広島だけども)。そういう「ちょっと不公平な感じ」の境目は枠を持ち回るのかもしれません。それならそれで。


7チームから2代表なので,組合せは変則。A代表は東京・栃木・埼玉・山梨の勝ち抜きトーナメント,B代表は神奈川,群馬,千葉の1回戦総当たり。いずれも3セットマッチ。


関東は国体も天皇杯もさくさく。九州ぐらい凝ってくれてもいいんだけどなー。


船橋アリーナ比較的行きやすいとはいえ絶対的に所要時間はかかるわけで,10時試合開始に間に合わせるのは難しい。第2試合が始まるころに到着。


今年はプログラム(名簿)の販売があった。1000円と少々お高め。だけど,去年は販売開始前から長打の列で早々に売り切れて入手できなかったし,そもそも一般販売が一切ない年も多いので,1時間遅刻でも残部があっただけでありがたい。それだけ刷ったから高くなったんだろうから,ぜんぜんいいの。

A1:東京都2-1栃木県


第2セットを栃木が取って「フルった」というのが移動中の情報。少しぐらい観られるかと期待したものの,第3セットはあっさり東京が取ったようで,着いたらちょうど第2試合のアップが始まるところだった。栃木は栃木クラブ+宇都宮大。東京はFC東京若手。


リベロが,小森。

B1:神奈川県2-0群馬県


こちらはリーグ戦なので。神奈川は富士通。昨季末でかなり選手が減ったのでそれほどベンチアウトの余裕はないがその数少ない登録外者が小林で,リベロは尾木。小林がどっか傷めてるっぽくて,ぎりぎり感。いつぞやの年(神奈川開催だった)のまーくんリベロユニ事件を思い出す。あれは芳賀が条件でひっかかってアウトだった。今年は志波が神奈川で出られるけど,1年違ってたら尾木がリベロやってる場合じゃなくて,とややこしいことになっていただろうねえ。


群馬は名簿の所属が樋口のぞいて全員「群馬県選抜」で所属不明なれど,中心は群馬バレーボールクラブの面々かな。そこに,樋口(堺ブレイザーズ)とか熊切(国士舘大)とか成田(中院大のほう)とか。


志波に関しては「第2セットのさいごちょっと出たよ。ドリブルは取られなかった」というありがたい報告を聞く。ううう。

A2:埼玉県2-0山梨県


埼玉:1林 2佐藤 5石井 10川畑(4米山) 7小島(8阪本) 6浜田(12前田) L11川崎


山梨:5小林 1有野 7鬢櫛 4塩澤 10猪股 11野村 L6田村


埼玉県は埼玉アザレア+隠し球米山達也サントリーサンバーズ)。ふだんのアザレアと同デザインのユニフォームだけど背番号はシャッフル。よねたつは第2セットに川畑にかわって出てきた。


山梨県は山梨教員+山梨大+THK甲府+山梨学院。


第1セット終盤でピンサで前田が入って,はましょーとごにょごにょ相談してて,トランジションのセットを前田がはましょーに上げる,みたいな,期待通りのことをしてくれた。ありがとうありがとう。

B2:千葉県2-0群馬県


自分が着いたときに行われていた「Bコートの2試合目」は少年男子のB1で,それも千葉-群馬だったので,「え?ユニフォーム? 少年?成年? ???」ってなった。関東はいつもややこしい。当日はパンフにコートごとの試合割り当て表があったがそれでも戸惑う。ややこしいといえば,少年の代表決定はめちゃめちゃややこしい変則になっていた(7分の4)。東京が観たかったのだけど,東京だけ土曜に試合がなくて日曜のみ。ほかの6県は土曜に1試合ずつ。


群馬:8武田 9成田 1金澤 2樋口 13小林 5熊切 L7小沼


千葉:7小野 8金澤 5タナカ 2福池 12松下 4中村 L6高橋


群馬,樋口はサイドで武田と対角。OPが熊切。相変わらず細い。細いのに打球がエグい。神奈川は樋口のサーブでかなりやられていたと聞くが,そこは千葉。


千葉は順大。例によって背番号シャッフル。そのシャッフル具合が実に分かりづらい。名簿は番号昇順でもなく厳密な学年降順でもない(きほん的にはいつもの番号順だったが,なぜか最後が福池)。


金澤(順大のほう)は初めて見たかな。1年生っぽかった。


そして,同じ名字で名前もよく似ている金澤2人,てことは,双子(か同学年兄弟)対決でしたかね。席が遠くて顔がわからないし,きょうだいと気づいてなかったから絡んでたかもみてなくて,惜しいことをした。そこは名簿で気づこうよって話だけど。


帰路に,きょうだいで高校が違うケースは多いが県まで違うときょうだいと気づきにくいという話が出た。これぐらい名前にツインズ感があれば,そうかもな,とは思うけど,それでも。*1喜入さんちみたいにいとこってケースもある。


群馬って,成田くんもいるし,以前は鎌田くんもいたし,なんだろう,双子に縁があるのだろうか。


そんなかんじで群馬も内容悪くなかったけど,そこは,まあ,千葉で。

Aコートの3試合目:少年の山梨県1-2栃木県


フルで栃木が勝ったんだけど,たいへん面白かった。第1セットを山梨がまあまあの差をつけて取って,第2セットは栃木。第3セットも栃木。


山梨は選抜だけどほぼ日本航空。スタメンはぜんぶ日本航空だったかな。


栃木も選抜で,こちらも足工大改め足利大附属が中心だけど,MBの渡邊が作新,リベロの飯野が県立宇都宮。


山梨の上村が全体的に身長低めな航空の中ではまあまあ高くて,拾って打ってセンターブロックに跳んでの,エースでマルチでジェネラリストないかにもキャプテンなキャラクター。MBのケナン・石原対角と上村の3人でやたら複雑なコンビバレーを展開。上村がセンターブロックに跳んだり,MBの2人がサイドから打ったり。攻撃は上村+前衛MBメインで,佐藤(左打ちOP)と前島(上村の対角)はリベロと3人でレシーブ重視。という編成。


偏見だけど高校カテゴリらしいし,あまりちゃんと観たことはないのにどことなくとっても航空っぽかった。


面白いし幻惑的なんだけど,幻惑は1試合ずっとは続かなくて,第3セットぐらいになると時間差を完全に見切られてて,マイナスのほうも使わないとテンポ的には囮にならなくなってて,それでも左右幅使ってはいるんだけど,囮捨てればブロック2枚つけるわけで,という感じで。栃木のほうが体格良かったし(5番益島6番柳澤。がっしり系)ボールに力もあった。


栃木の序盤は,学校違うからか渡邊へのトスがさっぱりあってなくてMB使えなくて,ほかのアタッカーもスパイクミスが多い感じで全体的にちぐはぐで調子が悪かったけれど,試合が進むにつれて試合にコンディションがあってくるというか。ブロックにかけて拾ってふたりのどっちかのスパイクで点が取れる,良い感じに。リベロもよく拾っていた。


漫画みたいだな,って思いながら楽しく見ていた。Bコート4試合目の神奈川-埼玉も面白かったっぽかったんだけど,Bコート遠かったので,そちらはほとんどみてない。

A3:東京都2-0埼玉県


成年関東A代表決定戦。


埼玉:1林 2佐藤 5石井 10川畑(4米山) 7小島 6浜田 L11川崎


東京:16手原 22宮原 18栗山 13柳町 19佐藤 29井上 L23小森


埼玉は石井がすごく良かったし,林のサーブも走っていた。宮原・佐藤・小森で受けてるので,間隙を突きやすいわけで,ノータッチエースも何本か。


東京は,佐藤がサイド。第2セット米山が出てきて,サーブでだれを狙うかしらとわくわくしていたら,ちょうど前衛レフトにいる佐藤が滅多打ちにされた……


米山は黒鷲旗で引退してから3か月少々経つがブランクを感じさせず,ましてV2(下位?)のアザレアに入るとまったく異次元だった。手原がスパイクを顔で受けるなどもあり。


第2セットは埼玉行けるかなーって思ったんだけどね。最後は25-23だったかな。惜しかった。とはいえ,とはいえ。


柳町見たさにがんばって船橋まで行った部分はあったので,柳町を観られてたいへん嬉しかった。むずかしいポジションだけど期待していますのよ。

B3:神奈川県2-1千葉県


成年関東B代表決定戦。


神奈川:16米澤 7加藤 4柳田 11浅野(3田中) 10岡村 18長谷山 L19尾木


千葉:7小野 8金澤(3亀山) 5タナカ 2福池(11岡本) 12松下 4中村 L6高橋


試合間があきすぎる神奈川に不利なのでは,という話もあったが,第1セットはあっさり神奈川。V2のチームが関東1部に勝てるのか,という話もあったが,第1セットはそんなふうには見えなかった。


神奈川(富士通)は柳田がキャプテンで,岡ちゃんのぞいてスタメンはふたりよりも年下ばかり。一気に若返ったし,ほんとにいよいよ柳田と浅野がチームの中心で顔という感じが強い。


なので,先輩後輩対決の構図にしか見えず。先輩の意地じゃん後輩に負けてらんないじゃん先輩がんばれにしか見えず。つまり楽しそうだった。なんとなくね。


が,第2セットOPに岡本が入ったあたりから,遠目なので何がどうなったのか良く分からないのだけれども,千葉がえらく良くなって,これは長い試合になりそうだ,と感じた。


神奈川も粘って,28−30,で千葉が取ってフルセット。


第3セットは長いラリーとサイドアウトの応酬。すごくボールが繋がってすごく盛り上がって,めちゃめちゃ面白かった。


19-19ぐらいで神奈川がとととっとブレイクを重ねて抜けて。


でも,紙一重の差,だったと思う。面白い試合だった。やっぱり3枠欲しい。

*1:高校は,群馬(国士舘)のほうが前橋商業で,千葉(順大)のほうが足工大附属。中学は同じ。