今年のNHK大河ドラマの話。

新撰組(こっちが先に変換されたからこっちの表記にします。ただしこの場合「己」じゃなくて「巳」か「已」が正しいのではないかと思うのだが)というのは随分前から知っていた。たぶんNHKのニュース番組か番宣番組で見たんだと思う。わたしはそもそも歴史自体あまり得意ではないが,なかでも幕末は全く駄目で,いったい何がおもしろいのか,全然わからないし興味もわかない。いわば食わず嫌いを続けてきているわけですわ。小学校高学年ごろから中学校ぐらいに掛けて大河ドラマは比較的みていたにも関わらず「とぶが如く(漢字変換してくれない)」は1回目の放送の最初の5分で音を上げた。今にして思えば,あれが幕末食わず嫌いに拍車を掛けたのかもしれない。しょっぱなの場面がいきなり薩摩で,画面の下に字幕が出たのだ。当時我が家のテレビは小さい上に,画面から一定の距離を取って見ることを(母親から)厳命されていたので,わけわからんことこの上ないのだった。その字幕も,小学生には難しかったのかもしれない。小学校の修学旅行は奈良・京都で,京都といえば新撰組,茶わん坂だとか京都タワー(の下の土産物フロア)だとか(もちろん新京極・寺町は言うに及ばず)に新撰組的グッズはたくさん売られているわけですが,それが一体ナニモノなのか,わたしはこの年になるまで「新撰組」という名前以外何一つ知らずに(知りたいとも思わないし)過ごしてきたわけです。どうでもいいけど,四条大宮って対角だからか全然縁がなかったなぁ。京福電鉄以外の何があるんだ四条大宮


高知に行ったときにも,坂本龍馬記念館を訪れて感じたのだけれど,それから一昨年鹿児島に行ったときにも思ったのだけれど,あの時代の人々って,善悪がはっきりしないっていうか。誰が誰と仲間なのかとか,誰が味方で誰が敵なのかとか(何にとっての敵・味方かを考えるともっとややこしくなる),どのグループがどういう思想を持ってどういう行動を取っていたのかとか,そういうのが,ひっじょーに複雑で曖昧模糊としていて,且つ時間の経過と共にころころ変わっていくので,それが動乱期とヒトコトで片づけてしまえばそれまでのことだけど,だからわかりにくくて「おもしろい」と感じるに遠く及ばない,これはわたしの個人的な意見にすぎませんが。


日付変わって一昨日のこと,Zest御池の地下のふたば書房をうろうろしていたら,新撰組本を集めたコーナーが何カ所かつくられていたわけ。で,興味が無いとはいいつつ今年の大河ドラマ新撰組なのは知っていたから,多少興味を持ってそのコーナーを眺めていたわけですわ。せっかくだからこれを機に食わず嫌いを改めても良いかもしれないと思って。ところが,ドラマを当て込んで新しく出ている本もあったようだけど,どれもこれも,「そもそも新撰組ってナニモノ?」というぐらいの素人ではどの本が素人にとってわかやすいのかもわからないぐらいハード(マニアック,或いはオタッキィ)な感じで,……だから,彼らは結局一体何者何だー,という謎を簡単に解決してくれそうな本はなかなか見あたらない。


そこで視界を掠めたのが,NHK出版が出している大河ドラマ本,それからTVガイド誌が出している同様の大河ドラマ特集ムック。「案外,初心者はこれが一番わかりやすいのかなぁ」と言いながら手に取る。ちなみに主演は(おそらく)香取慎吾である。香取慎吾が出るのは前から知っていた(年末に新宿駅の京王→JR乗り換え地下通路を特大ポスターが占拠していた。それより前にさいとみから聞いていた)けれど,まさか主役たぁおもわなんだ。見てみると他の配役も若い若い。正直「大河ドラマがこれでええんかいな……」と要らん心配をしてしまうぐらいの若さ。香取慎吾を筆頭に山本耕史(「ひとつ屋根の下」の人ですね,観てなかったけど),藤原竜也,女性でいえば優香とか。山口智充(漢字合ってる?)まで出てくると,なんだかわけがわからんが。


「なんつぅか,ビミョーだにゃぁ…」と思いつつ,佐藤浩市の名前を見つけて持ち直す(単純)。持ち直し掛けたところに隣でかなまるが「なんでオダギリジョーが出てるんだ」。


なんですって! と,見開きの人物相関図を具に観察すると,確かに(小さいながらも)オダギリジョーの名前が。ヅラ写真なので一瞬分かりづらかったけれど,よくみればオダギリジョー


きたーーーーと2ちゃんねる的表現がこだまするハタノの脳内。嗚呼,なんてこと。なんで小田切穣(穣じゃなくてごんべんの譲だっけ?)。これは,観ろってことですかそうなんですね。


そんなわけで,最終的にはブランドの御威光,岩波新書の「新選組」(2003年8月発行)を買って帰りましたとさ。今ぱらぱらと読んでいるところです。なかなか難しいです。「いいひとたち」なのか「わるいひとたち」なのかわかりません。何を以て「良い」とするかは難しいところでわたしはどっちか言うと右なので,彼らは「わるいひとたち」かな? 田村由美の「BASARA」に出てくる「野郎組」は新撰組がモデルなのかな,と思っていたのですが,どうなのかしら。京都見回組というのんは新撰組とは別にあるらしい。(00:31)