きょうはかなまると新宿周辺でデート。

先々週買ったシルク混のワンピースをおろす。デートですから(大変珍しいことに)。今年の春ぐらいからか,街ゆく女性の洋服の主流がフェミニンで,わたしは好き。特にスカートは,膝下の軽やかな揺れが見ていて心地良い。膝下数cmからふくらはぎにかけて斜めのラインにカットしてあるものは,脚をきれいに見せる。もともと細くてきれいな脚を持っている女性だとさらに綺麗に見えるのだろうけれど,わりと誰でも綺麗に見えるライン。裾の揺れに視線が行って,脚そのものを検分されにくいのだと思う。といいつつ,わたしは斜めカットのスカートは持っていないのですが。今回のワンピースはカットはまっすぐだけど生地が薄くてそれなりに膝下ひらひら。


千駄ヶ谷レピシエゴールデンウィーク期間中に行われている「レピシエダージリンフェスタ2004」をちらと覗く。このイベント,おそらくは今年が初めての試みで,参加費は無料,内容は,今年の春摘みダージリン試飲会,アウトレットの茶葉や茶器の安売り等。行ったのが閉店間際だったので試飲しかできず少し心残り。


試飲では,今お店で売られている全春摘みダージリンの試飲が可能だった。春摘みのダージリンは紅茶にしては異常に価格が高く購入の際にはちょっとした賭け気分を味わうことになる。ほかの紅茶との価格差だけの価値が果たしてあるのかどうか。どちらかというと初物・新物を有り難がる日本人的特質というか,好みや味はそれとして,初物という理由に於いて心待ちにし,毎年何か一つは(記念の意味も込めて)買わねばと思ってしまうもので(これはレピシエの宣伝も巧いのだ)。


お茶も農産物であり,ブレンドしない場合は特に,産地(農園)や年によって味が異なる(この辺りは,わたしは詳しくないがワインと少し通ずる物があるだろうか。お茶の場合は,製造会社だのブレンダーだのの違いまでは云々されないが)。その年の初物となると,飲んでみないことにはわからない。それに50g2〜3千円の価格がついているわけで。今までは商品のコピーや味のチャートをもとにえいやっと買うしかなかったので,今年の試飲イベントはとても嬉しい。15ある内のほぼ全てを試飲し,ピュッタボンという農園のものを購入。50gで2,415円。相変わらず嘗めた価格。


この試飲イベントは通常レストラン&喫茶店として営業しているお店の営業を中止して行われている。参加費無料。お茶請けのクッキーまでついてきた。準備も大変だろうし試飲用のお茶もたくさん使うし,スタッフの数も多かったし。オカネだけ考えるとあからさまにマイナスだ。確かに,ほかの商品に比べて高付加価値というか高額で売られているので多少はそういった付加サービスがあってもよいと思うのだけれど,このイベントのおかげで茶葉の売り上げが著しく上がるとは考えにくい(タダで試飲するのも申し訳ないから1つ買っていこうという客はいるにしても,そもそも毎年買っているような客でないとこのイベントに参加しないだろうし,商品の価格が高いので客単価にもそれほど違いは生まないのではないかと)。かなまるに言わせると,お茶は完全なる嗜好品なので,ブランドイメージというか,企業広告というか,そういった意味合いの方が強いのではないかと。それに,ゴールデンウィーク中の東京は人が少なく,通常の休日に比べるとレストランの売り上げもそれほど期待できないのかもしれない。いっそ生鮮品の仕入れも止めちゃえるから,案外デメリットも少ないのかもね。


その後タイムズスクエア高島屋をぷらぷら。鞄売り場でむちゃむちゃかわいい(ボキャブラリ貧困)鞄に出会ってしまう。白のキャンバスっぽい地に丸っこいテキスタイルがびっしり。色はピンク系。隣を見るとピンク色の革製の鞄もあり,こちらは大振りの留め具の形がおもしろい。わたくしの鼻息の荒さを訝しんだ店員さんに「それ,テントウムシなんですよ」と声を掛けられて,ほほぅ! とさらに喜んでしまう。何でもイタリアのブランドで,ブランド名がテントウムシという意味なんだそうだ。聞いたことがないのはわたしがファッションに疎いからでしょう。


白地は汚れるしピンクの革も扱い(手入れというか)が難しい。形や大きさに特徴(かわいらしさ)があまりなかったこともあって,それになんといってもいいお値段(2〜4万円)だったので,買う気はまったくなかったのだけれど,あの濃いんだけど落ち着いたピンクの色味は秀逸で,小粋な小物使い(テントウムシデザインの金具とか東洋大正ロマン風な布地のバッヂとか)も小憎らしくて,なかなかのものだった。イタリアブランドはおしゃれだなーと,ぼんやりした感想。


COCCINELLE,だったかな。家の和伊辞典で「てんとう虫」を引いたら「coccinella」と出ているので。カタカナだとコチネレだか。お店で見たときには「こっちねっれ」と読んだんだけど,どうやら違うらしい。


夕食は高島屋のレストランパークでスパゲティとサラダ。「永遠の森−博物館惑星−」とかフェルマーの定理とか,話が弾んで夜の9時半を平然と過ぎる。10時ごろに店を出て,新宿駅の京王/JR改札でかなまると分かれてひとり帰宅。


デートらしいデートなんて滅多にしない。ちょっといいお洋服を着て街を歩いて,ご飯を食べて,他愛もない話をする。いつもはさっと飲んでしまう食後のコーヒーが,今日はどうしてかなかなか減らない。(0:22)