爬虫類以下は苦手です。

ロゴマークのようなデザイン化されたイラストであればかわいいと思うけど,ナマは辛い。


帰宅して,室温が高いので玄関のドアを薄くあけていた。夕食が終わり片づけにキッチンに立ったときに少し涼しくなったのでドアを閉めた。が,その後ふとドアを見やると,内側に,イモリだかヤモリだかトカゲだか(両生類ではないと思うのでイモリではないな)がぺたと貼り付いている。


ぎょえ。で,外に出たいだろうから出してやろうと思った。ドアを開けることで。ところが,わたしがドアノブに手を伸ばしてドアを開けたのを彼若しくは彼女はどう勘違いしたのか,驚いて床の上まで瞬間移動をかまし,その後,室内に向かって突進していった。わたしの左足の甲の上を通って,あらゆる物が雑然と散らばっている室内に。


ああ,素足にナマの感触。それだけでも十分に気持ち悪いのに彼或いは彼女は室内にて行方不明。このまま夜を過ごすのだろうかと考えると,もう,どうにも。せめて出口は数多くと思って開けた玄関ドアもそのまんま。


さらに続きがある。床の上のふとんなどを蹴散らしながら留守番電話を聞き,床の上のものを少しはどかそうとした。その時,後じさった踵の裏に,微かになま暖かい感触が。


ぎええぇぇえ。


ところが,ヤツはその後のうのうとわたしの部屋の壁をよじ登っている。踏みつぶされかけて恐ろしくて逃げたのか,それとも,わたしの踵の感触がそもそも疑心暗鬼(幽霊の正体見たり)だったのか。


ぜいぜい。


虫の習性として(虫じゃないけど)明るい方へ行くのかなと思って電気も消した。彼は今テレビの横に積んであるビデオテープの塔できょろきょろしています。下に降りたいみたい。このままいくとベランダから外に出るのが最短だと思うけど,その前にごちゃごちゃと物の置かれた床があり,それを超えてもまだ立ちふさがるカーテン,ベッドの脚。カーテンの側にはハタノの体。


ビデオデッキからテレビに興味を示したようなのでテレビも消しました。残るはパソコンの液晶ディスプレイのみ。って,暗くて見えないのも怖いよう。どうすればいいんだ。あああ。


テレビつけた。かれはビデオデッキから下に降りようとがんばっている。壁と違ってつるつるしているから怖いのかしら。


なんとかして。勘弁してほしい。同じ子かどうかわからないけど,たまに帰りに玄関ドアの外側やその近くの外壁にいるんだよ。そのことを忘れていたよ。どうすりゃいいんだ。見るのも厭だが,何処にいるか分からないのも厭だ。お,壁に移動した。がんばれ,あとちょっとだ,カーテンの向こうは外だ。あ,なんか不吉な落下音が。消えた。どこ行ったかわからん。探して接近遭遇したくない。いやぁぁぁぁぁ。あなたのいつもの場所とは反対かもしれないけど,頼むから外に出てぇぇぇ。


東京は晴れています。お月様は満月から7日ぐらい。街灯が明るいので,ほとんど星は見えません。辛うじて2つぐらい見えているのが夏の第三角形の2頂点かもしれないけど,それぞれどの星かはわからないな。


あ,こたつの上にいる。やだ。テレビ見てる。いやぁぁ! 「すぽると」見たいんだから,テレビ消したくないんだから,いやぁぁぁぁぁぁ! 貼り付かないでぇぇぇ。……テレビ画面にあ,また,落下音。ばか。何処に行った。もう厭。部屋の電気も付けられないし寝るに寝られないし。あ,こたつの上でこっち見てる。こっちじゃないって,あっち。いや,こっち来ないで,反対だから,ベランダあっちだから。いやぁぁ(泣)(0:06)