コンビニエンスストアで「いちじくのヨーグルト」を見かけ,購入。


道楽娘さんがいちじくのコンポートを作った,と日記に書いていらしたのが頭の片隅に残っていたものと思われる。製造者は長野県は松本市安曇野食品工房株式会社AKO。サークルKですが。


それで「無花果の花」というフレーズを思いついたので,なぜいちじくが無花果と表記されるのか,その名前の由来を知りたくて「無花果の花+名前の由来」でぐーぐるせんせに訊ねたら,某amaz○nの某女性シンガーソングライタのCDレビューのページ1件のみが出てきた。漢字で書いたのが失敗。カタカナで検索すると色々蘊蓄ページがヒットして,わかったようなわからないような。


花水木もそうなのだけれど,直物のパーツの説明って,突然専門用語が出てくるので,中学校の理科+高校の文系生物(センター試験解けるぞぐらい)程度の知識しかない人間には,読んでもなんのことかわからない。世の中には学校で習うオーソドックスな姿とは異なる植物がいろいろあり,そのパーツにはそれぞれ名前が付いているのだけれど,それが何故(どの部位がどのように変容した結果として)そのような姿になったのかの説明がないままだと,なんとなく収まりが悪い気持ちになる。いきなり,花水木の花は花弁ではなく包だとか,「(無花果の)花は花托(かたく)が発達してできた倒卵球形のいわゆるイチジク型の隠頭花序(いんとうかじょ))をつけます」だとか説明されても。読みがなは要らないから説明を。


ちなみに食用にする部位は「実」ではなくこの花の袋なんだそうで……だから何。さつまいもは根でじゃがいもは茎で大根も里芋も根で,何を食べようが何処を食べようが食べられるんだから食べるんだよ,と,開き直ればすむことだけれど,妙に気になる。


ところで,「無花果の花」というフレーズは,最初思いついたときにはなかなかに趣深いのではないかと思ったけれど,椎名氏に先を越されている時点で既にダメ。そして,植物図鑑的知識を得たが最後,文学的香りは雲散霧消する。隠頭花序の中に花咲いてますから。いちじくのつぶつぶ,種じゃなくて花のカタマリだそうですから。まことサイエンスなるものは……(それはそれで面白い,というか,その方が遥かに面白いという意見があっても頷けるけれど。字面で遊んでいるだけよりも,現実の植物の構造の方が遥かに深い)。