去年も今年も,6月7月の雨はそれほど多くなかったと記憶している。


気象庁が「梅雨入り宣言」「梅雨明け宣言」をしていることもあって,毎年梅雨時になるとやれ梅雨だそれ梅雨だと騒ぐことになるのだが,近年はどうも気象庁の独り相撲というか梅雨関係の気象情報や予報が空回りしているように見られる年が増えているような気がする。つまり,梅雨の有無のよしあしは別として(予報の善し悪しも別として),梅雨前線の活動とその影響が弱いことや,前後の季節との境目が明確でないことが多い。もともとお天気なんて「さぁ明日からエルニーニョ現象ですよ」なんてことになるわけはなかろうが。


特に今年に限って言えば,6・7月の降水量よりも9・10月の降水量の方が圧倒的に多いのではないだろうか。その理由の第一には北海道にまで到達した颱風が挙げられることは勿論だが(もとより北海道には梅雨はないが),カナダから帰ってからこっちの印象として,例年になく雨の日が多い感じがする。


秋に雨の日が多いのは今に始まったことではなく,もともと「秋雨前線」と呼ばれる前線があるからにはそいつが毎年停滞しているのだろうし,昔から「秋の長雨」とか「秋霖」とかいう言葉もある。梅雨はがたがた言うけれど秋霖についてはとやかく言われないのは,「宣言」できる基準の有無があるかどうかの違いなのだろうか。それとも雨の日の不快指数の差だろうか。秋の雨は,一雨ごとに肌寒さを感じはするものの,そんなに不快な現象ではない。


日本の気候,というか,降水は,日本海側を除けば6〜8月がピーク。颱風が直撃することが多い九州地方では9月にピークなみの第2の山がある,というのが平均的な型ではないかと思う。颱風の影響といっても,颱風は6月(早ければ5月)から到来するから,なんだかんだで秋の降水量は夏を上回ってはいない。少なくとも『理科年表』に載っている20年平均値の月別降水量の表ではそうなっている。


しかし,ここ数年の空梅雨傾向が続けば,次あたり(『理科年表』は5年か10年だかで更新されている)には9・10月の降水量が6・7月を上回る観測所も出てくるかもしれないな。4年前の秋ごろに知多のあたりで颱風ではない大雨で水害が出た記憶もあるし,それよりも後でも大雨の被害があったような……あれは夏場だったっけか。


秋がピークで一つ山を描く雨温図って見てみたいけど,さすがにそれはないか。


と,理科算数は弱いのに理科算数ネタを続けてしまった。ボロがボロボロありそうですので,指摘くださるかさらっと流すかしていただければ。


取りあえずここまで。夕食の食器を片づけてお茶を入れて,気が向けば一昨日の続き(またはそれ以外の話題)を。秋の夜長(BGMは颱風の雨音,風はまだ弱い)はいいねぇ。


お風呂も入らなきゃ。