時間も押し詰まりつつ今週の高麗人参(さらっと)


日曜の就寝時刻が遅くなる理由の一つに,大河ドラマの感想を書いている他人様の日記なりなんなりをうだうだと読み歩いてしまうことが挙げられる。自分のはてなあんてな登録分以外に,ドラマレビューサイトを集めたアンテナを(作っていらっしゃる方がいるのでそのアンテナを無断で有り難く)ブックマークさせていただいており,そのアンテナがチェックしている日記やブログの内から興味を惹かれたところをいくつか,とどめにはてなダイアリーのキーワード繋がり。


最後のは,先週や先々週は恐ろしく熱心に読み回ったものだけど,本気で全部読もうとすると誇張でなく夜が明けてしまうので,まぁぼちぼち。1年に及ぶ連続ドラマもあと数回を残すのみともなると,何となくタイトルやIDを見れば漠然とどんな感じなのかが思い浮かぶ日記も増えてきて,自分のブックマークやアンテナには登録していなくても,視点がユニークとか文章が長いとか文体がおもしろいとか,いろいろ勝手にご贔屓日記はある。今週は疲れていたので,そのへんを中心に,あとは適当につまみ読み。


今週は個人的には書くほどのことはなく。と先週も同じように振ったわりに長かったけど,今週は嘘ではありませぬ。


病を得て床に臥せっている沖田のところに斎藤さんが高麗人参を持って見舞いに来ていた。その後近藤@局長と土方@副長も見舞いに来て,それぞれ示し合わせでもしたかのように見舞いの品が高麗人参だった。最後の土方の時には,沖田も,そんなにたくさん貰っても,と困惑気味だったのだが。


それを見ていたわたしは随分ぼんやりと「高い物だろうに揃いも揃ってよく買えたな,やっぱり羽振り良かったのかなこの人達」と思ったのだけれど。当時の高麗人参のプレミアム感なり価格相場なりがどの程度の物かはわからないが,高麗人参ってのは高級なものだというイメージがわたしにはあるので。


そんで(今日の昼休みに)例によって「小次郎つばめ返し」さんの日記を覗いたら,


「分け与えられた臨時収入を懐にふと店の前を通りかかったんですよ。」


ぽん(膝を打つ音)。


成る程ねえ。でもそれって,なんだか少し哀しい。


えと,簡単に説明すると,今週は冒頭で王政復古の大号令が出され,旧幕府方と薩長との間に一触即発のムードも濃厚な,1867年12月18日。戊辰戦争までカウントダウン。全面戦争を覚悟しているのか土方さんが,隊費の金庫から金貨をざくざくと取り出して,全隊士に分け与えた,と。


その意図は,詰まるところは身辺整理だったわけで,サノスケみたいに奥さん(と近々産まれてくる子ども)がいる人もいるだろうし,郷に家族がいる人もいるだろうし,妾とか贔屓のなんとかとか,まあいろいろ身辺の整理は必要なわけで,嬉しいけれどよくよく考えると吐きそうな(眠れなさそうな)ボーナスだ。


そのお金を即行沖田への高麗人参に使った斎藤さん。沖田への思いやりと見ることは簡単だし高麗人参の一本やそこら買ってもまだ余裕があるほどたくさん貰ったのかもしれないけれど(会議にはいないけど幹部なので),なんだろう。天涯孤独っていうんか。改めて整理するような身辺がないということなんだと思うと少し哀しくはある(このドラマの斎藤さん設定での話ですが)。残される人達は辛いだけだから,孤独なのが悪い訳じゃないけど。それに彼自身には逆に言えばそこしかない居場所があるわけで,けして不幸なことではないんだけど。


斎藤さんは一本の高麗人参鬱金色の紙(油紙っぽいつやつやしたの)にくるんで差し出し,近藤局長は籠に山盛り,土方副長は紫の布で包んだ上に桐箱入りで贈呈。けちくさいわたしは「さすが局長は金持ちで副長はその次に金持ちなんだよな〜」と,そういうヒエラルキーを見て取ってしまったんですけど,それは些かひねくれた見方に過ぎたようです。


本題に直接関係ないがこのくだりは斎藤さん萌え〜の人にとってはたいへんおもしろい。ところで,斎藤さんは今週名前変わって出てくるかと思っていたんですが。