Vリーグ総括というか個人賞の感想など


Vリーグのオフィシャルサイトに最終結果が出ている。今回,表彰式で個人賞の表彰がなかったのが残念だった(発表だけはされたけど)。表彰式(=優勝決定)の日にちが事前に確定しないこと(しかも入れ替え戦と重なっていた)を考えると,受賞者の移動・宿泊の手配上やむを得ないとは思うけれど,以前はそれも決勝戦の楽しみの一つだったので。


個人賞のうち,既にスコアで決まっていた以外の賞について。敢闘賞はセッターの宇佐美君。準優勝チームから選出される,「たら」「れば」は意味がないけれど優勝していたらMVPをもらうべき選手。これがマックス(Nの外国人選手です)だったらコロス(誰を?)と思っていたけれど,宇佐美君だったので選考員の良識に安堵した。敢闘賞,或いは細川さんかとも思っていたのだが,彼は宇佐美君と共にベスト6に選出された由。


日本人贔屓をするのはナンセンスだと理屈では思っているけれど,優勝して久しぶりの日本人MVPを取ってもらいたかった気持ちもある。一方で,敢闘賞が外国人スーパーエースにならなかったチーム状態だからこそ優勝が遠かったんではないかとも思うのだ。閉会の辞で偉い人が「決勝戦に相応しい白熱した試合を」云々と原稿読んだようなことを述べていたけど,わたしにはそうは見えなかった。確かに両日とも第1セットはNECが取ったけれど,それも含めて試合全体の様子は1位と8位の試合と言われても納得しかねない,雲泥の地力の差がありありだったよ。


マックスの所為にしても仕方ないんだけど,もともと彼頼みを予定していた攻撃型のチームと思われるだけに,彼の怪我は痛かった。東レには全ての面で劣っていたとは思うが何より守備力の圧倒的な差がでかい。個々人の技術も戦術(スパイクレシーブの体形とか)もどっちもな。どんなブロックでもレシーバーでも吹き飛ばすだけの破壊力のある選手がいれば別だけど,それなしで戦おうと思うとこっちも根気よく拾ってチャンスを待つしかないのにさぁ。細かいことを言うのはよしますが,ほんとにもう……あんたたちレシーブ悪すぎ。野球で言うところの千本ノックとか,してください。おまけにセンターがクイック決めきらん。なんで小学生みたいな初歩的なコンビミスしてんのよ。ああもう! サーブレシーブ悪くてセンター線が使えなくてマックスが調子悪くてどうやって勝つんだよ。言ってみろ。(いや,だからボロ負けしてるんだけどね……)。


確かにそんな状態なのに切れずにコート中走り回ってトスあげて,なんとか相手のブロックを外そうとした宇佐美はがんばった。よく仕切りの衝立蹴らずにがんばったよ。そして単調になりがちな攻撃にブロックも付かれやすい中で相手のブロックよく見てすっげー狭いところ抜いてスパイク打ってた細川さんもほんとにうまいなぁと思った。この二人だけ褒めてもいかんのですが。大村さんはセミファイナルでかなりの破壊力を見せてくれたし(体小さい人なんけどね),センターへたれといいつつブロックはけっこう出てるし,いやもうみんながんばったのはがんばったんだよ。


しかしなんつってもサーブレシーブがなぁ。スパイクレシーブもどうかと思うがそれ以前にまずサーブレシーブだろう。弱いところ分かってて狙ってくるからね。こっちはパーシャ狙ってサーブ打つんだけど彼は飄々と返してくるし(それでも田辺君や笠原さんを狙うよりはマシってことなんだろうな)。ぐやじぃ。


新人賞は東レの新人セッター阿部ちゃん。個人的には東レの2年目セッタータイジ君かと予想していたけれど,知名度高い方に決まりましたね。シーズン中はタイジ君が上げてた方が多かったイメージだけど決勝の2連戦は阿部ちゃんの方が良かったのでやむなしか(東海大対決で宇佐美に対して思うところでもあるのか阿部ちゃんよ)。東レは若手がざくざくだったから誰でもいいよって感じ。


ベスト6は残りのパーシャ,サベリエフ,斎藤,北川含めてたいへん順当な選出ぶり。ベストリベロ賞はサントリーの花野さんが来るかと思っていたけれどこれまた東レの新人の田辺君。東レ,強すぎ。


今シーズン4回戦総当たりと長かったにも関わらずわたしは後半しか見ていないけれど,それでもいろいろ楽しかった。放送枠激減ながら毎度しっとりした中継と解説ありがとうNHK-BS。そしてGAORAもとってもありがとう。このところ東京近郊の試合が減っていて辛いところですが,ぼちぼち会社員生活も長くなって資金も潤沢になってきたので,来年度はもうちょっと観戦回数を増やしたいものです。