男子バレーボール選手ブログ:続


東レ(男子)の小林敦氏が先月末からブログ開設,これがなかなか読み応えあるものになりそうな予感(まだ始めたばかりなので予感だけど)。


「コーヒータイム」というおそらくはバレーボールの技術論中心であろうカテゴリが嬉しい。現時点でブロック論とサーブ上達のコツについて書かれているのだけれど


http://blog.livedoor.jp/koba_log/archives/cat_938574.html


ことバレーボールに関しては,「観る人」に徹している(つまりプレー経験のない)人間にもわかる技術解説に触れる機会が非常に少ない。雑誌含む書籍の書き方はやはりプレーヤ対象だし,それすら数は多くない(解説読むのがスキルアップ法のメインという競技ではないだろうからな)。


となると見る側が技術解説を見聞きするのはテレビ中継の解説ぐらい。その状況自体は他のスポーツでも大差あるまいが,マイナスポーツの悲しさでテレビ中継の(試合の)数自体少ないし,それも場合によっては技術方面の解説が全く望めないこともしばしばだ。


バレーボールつぅのは,少なくともわたしの世代だと女子はかならず一度や二度は学校の体育の授業でやっているので,大抵の人間がごく基本的(初歩的)なルールぐらいは知っているものだ。ただの選手ミーハー(俺)とか,ただの応援野郎(俺?)としてであればその程度の知識で充分参加可能で,それがバレーボールの敷居の低さ(良いところ)だと思っているけれど,長いこと見続けるにはそれだけだと厳しい。情熱なんて長続きしないからな(少なくともわたしは)。そこで,競技自体の見所がわかるようになってくると面白く見られるが,やはりそれも自分でただ見ているだけでなく確かな筋からの適切な解説が欲しいものである。


それがないからファンも定着しないし,ファンが定着しないってことは人気も定着しないし人気がないと競技人口も増えないし,と,ひたすら状況はスパイラる。


何年見ていても一向に「見るスキル」の上達しないおいらは,いい加減センスがないのかとほとほと哀しくなったり(運動関連のセンスや動体視力を持ち合わせていないのは明らかではあるのだが),国際大会地上波民放系の技術解説ゼロな放映スタイルに憤慨してみたりするわけだ。そして毎年毎年「気分が盛り上がらない」とか「今年はもう見ないかも」とか言うわけだ。


マイナなスポーツの競技者が自分のブログでひっそりと書いたところでマイナなことには変わりないが,「見るだけ」の人が手軽に触れることのできる稀少な(貴重な)機会であり,一方プレーヤにとってもヒントが含まれていることだろう。


もちろん,何より経験もセンスも持ち合わせていないわたし自身にとって大いにメリットがある。有り難い。以前から好きな選手なので大いなる贔屓目(下駄履かせ)はあるだろうが,こういったことを記述できる氏はクレバーな人なんだろうな,と改めて畏敬の念。基本的に「頭の良さそうな人」好きなもので。


また,こういう内容があっさりと書かれることは,スポーツ(の技術)は実践できるか否かが全てであることの現れでもあると感じた。そらまぁ,彼らがプレーする上で相手に与えて困るような情報ではなく,遥か年下の裾野プレーヤに向けたごく基本的で普遍的なアドバイスレベルなんだろうけど,わたしは日頃どちらかというと「情報大事」「情報が全て」よりな社会で生きているので,そういう意味で新鮮。