IDとハンドル



こういうことはネット歴やHTMLベースのサイトをやっていたことがあるかどうかにも関係している気がする。サイト名とハンドルは別ということをきちんと意識している人ならば、ハンドルがどこかに書いてないか探すハズなんだよな


→「似非と現実の日記」のコメント欄(このアンカーずれるかも)。


サイト名≠ID≠ハンドルという意識があるかどうかは,「ネット歴」の中でもとりわけパソコン通信時代を経験しているか否かで大きく違う気がする。わたしぐらいの世代だと「NIFTYのID持っていた(る)かどうか」っていう言い方をしても大きくは外さないだろう(ほかにもたくさんBBSはあったけど,最大手ってことでひとつ)。


わたし自身は世の中が「いんたーねっと」になってしまってから足を踏み入れているので,この意識は低い。渡瀬さんのことを野菜呼ばわりしない(ように心がけているつもり)のは,最初に見たときのヘッダデザインがたまたま名前がでっかく載っているものだった(ような気がする)ためにIDよりもハンドルの印象が強かったからであり,また,折に触れてご本人が野菜呼ばわりされるのを好かないことを表明されているからであって,そうでなければ野菜呼ばわりしていたかもしれない。


ただ,野菜呼ばわりの理由は彼女のハンドルを野菜と勘違いしてのことではないだろうとは思う。つまり名前(呼び名)という認識で野菜呼ばわりをしているのではなく,あくまでただの特定用の符号(つまりIDだが)としての使い方。尤も名前というものがそもそもただの記号(符号)に過ぎないという話もあるのだが。


わたし自身そうだが,細々と日記を書いているだけなら特にハンドルって要らないんだ。自分の日記中に自分の名前を表記する必要(機会)ってあんまりないからね。他人の日記に言及する(される)のも,日記名を明示すれば名を呼ばなくても事足りることが殆どだろう。


はてなダイアリー」にはコメント欄はあるけれどチャットやBBS(こっちは「掲示板」の意)みたいに名前を呼び掛け合う機会がそうそうあるわけではない。そういう意味でもハンドルはなくてもなんとかなる。それに,ハンドル考えるのって難しい。となると,ハンドルらしいハンドルを持たない(明記しない)人も多くなって当然。


言い方を変えれば,はてな界隈には「特別な名前を持たないただの『わたし』」が多いという見方ができる。


その土台の上で,「はてな」の中ではid:○○と書くと自動的にリンクが張られ(且つ先方にリンクが通知され)る便利な機能がある。だからって呼び捨てにもできひんから「id:○○さん」などと書くわけで,このワンクッション置きたい気持ちは組織名に「さん」や「様」をつけるのに似ているかも(会社入って最初に遭遇したときにはびっくりしたものだ)。かといってそれは本人への呼びかけ(呼称)という認識とはちょっと違うというか。つまりIDが呼び名ではなくただの符号であるとの認識は持った上で,IDで呼びかけ(?)ることが自然(特に失礼にはあたらない)というムードになってきているんじゃないかと思うんだが,どうだろ。


ただ,彼女のようにハンドルを設定して明記いる人に対しては,本人への呼びかけめいた文脈ではハンドルを使用すべきだろうとは思うし,渡瀬さんもそういう意図で「野菜呼ばわり」云々という話になるんじゃないかと,これは推測だけど。


ところで,「はてな百傑」に入っている人って,ほかのはてなダイアラーと交流の盛んな人同士であれば,直接のやりとりはなくても知り合いの知り合いぐらいにはなりがちなのではないかしらん。百傑地図とか今回の「百傑日記開始日」のような企画もちょくちょくあることだし,百傑だけに当然閲覧数も多いのだから,野菜呼ばわりしなくて済むぐらいには認識してるんじゃないのかなぁ,とか,アンテナ被登録数限りなく1桁(当然ほぼ知り合い)のわたしには雲の上の世界。