東銀座→外苑前,所用約20分


2度目の歌舞伎座,八月納涼歌舞伎行ってきました。前回は梅雨時分,歌舞伎座初めて,上演5時間ってことで洋服で様子見したけど(実際座りっぱなしでしんどかったし,打ち出し直後にどしゃぶりの雨が来たので洋服で正解だった。傘持っていなかったからびしょぬれで帰ったっけな),今日は上演時間も短いので着物デビュー。紬でいいのか,いや二等だし大衆芸能だし納涼だし構うまい,などと自問自答しつつ。暗い中座ってるだけの観劇に着物なんて所詮自己満足でしかないんだが。


3部制の第2部は食事時にかからないので幕間も短く,トータル3時間弱。その分料金も安いし気楽に1人観劇するにはちょうどよかった。幕間30分ああると,豪勢な弁当食べるわけでなし話し相手もいなければ長いんさ。


事前勉強もせず筋書きも買わずでイヤホンガイドだけを頼りに突撃する自分が悪いのだが,「伊勢音頭」はやや話の筋を追うのに精一杯。セリフにかぶせてイヤホンガイドされると,1階席最後列ってこともあってセリフ聞き取りづらかった。あんまり根を詰めなくてもいいんだが,ついつい古文の試験の如き気持ちで臨んでしまうので疲れる。三津五郎の立ち回り堪能。七之助背が高い。「うわー,勘太郎が歌舞伎役者してる〜」となんか間違った感想。(「へーすけが……」と思わなかっただけマシ)。


踊りの演目2つは意外と楽しめた。「蝶の道行」の方はそれなりなんだけど,「京人形」はちょっとした話の筋が申し訳程度にあったり立ち回りも入っていたりでにぎやかさもあって楽しかった。扇雀最強。橋之助もかっこよかった。


案外踊りの方が,何も考えずにぼえ〜っと見ていればいい分,素人でも楽しめるかも,との自分の感想に,宝塚歌劇のレビューの存在意義に今更ながら気づくのだった。話逸れるけど,ビデオとテレビ(たまにBS2でやってる)で見ている分には,お芝居は筋があって面白いけどレビューはなんのこっちゃ,と不思議だったんだよ中学生時代。劇場で見るとまた違うものなのね。


てか,歌舞伎観に行くたびに引き合いに宝塚歌劇出すのよそうよ,おれ。


そして,場内の10月のポスターを見て,菊五郎さんとこなので,気持ちが揺れる。いや,でも,そろそろやめないと。なんせ高いんよ。「友の会」とかに入って優先予約で3階席買った方がよほど安くあがりそうだ。それに,どうせなら昼の部も夜の部も観たいし。


1階最後列の端の席だったので打ち出しと同時に外に飛び出す。日比谷線〜銀座線を乗り継いで,外苑前〜スタジアム通りの混雑を早足ですり抜け,1回の表のシーツの打順ぐらいで神宮のライトスタンド入り。


風が吹くと涼しくて,わりと過ごしやすい宵だったとは思うけれど,なんせ格好が格好なので基本的に暑い。夜はともかく日が暮れるまでが暑かった。昼は焦げそうな日差しだったし,ほんの数分外をうろうろするだけでぐったり。忍耐だ……。