虹色ジェット風船
東の甲子園或いはプチ甲子園と呼ばれる(らしい)神宮球場ヤクルト−阪神戦。大入り満員の観客の9割以上は阪神ファン。指定席が阪神ファンに買い占められているのはもちろん,ライトの外野自由席スタンドも,コアな応援団ゾーン以外は半々(以上かも)ぐらいで阪神ファンが居るんだから,その雰囲気や推して知るべし。昨日(金曜)よりもさらにパワーアップしていた。
去年も全く同時期の同カードを観に行ったけど,去年はここまでぎっしりじゃなかった記憶。今年は首位を走ってるからだろうけど,それにしても凄まじい。
球団自ら「うちはビジター頼みなので」と恥ずかしげもなく公言する情けない不人気球団,慢性的貧乏は事実なので,球場にお金を落としてくれる熱心な阪神ファンにはたとえライトスタンドに進出されても恨む筋合いはない。しかしホームゲームのライトスタンドに居ながら肩身の狭い思いで観戦している自分が情けないというか哀しいというか悔しいというか歯がゆいというか。当て所のないもやもや。
阪神は極端にしても,どうしてもっと人が入らないか。いったい何が違うか。そんなに差はないだろう。
たとえばゲームから注意がそれているときに(人と話をしているとか売り子さんを捜しているとか)周りが沸くとする。とっさにヤクルトのファインプレー(ヒットでも三振でも好守備でも)だろうと思って目を上げる。それは当然の反応でしょう。しかし打ち鳴らされるは黄色いメガホン,ヤクルトの打者が内野ゴロで1塁アウトとか,逆に阪神のヒットとか,そういうシーンなわけですよ。それが延々3時間。マゾかあたしゃ。
まざまざと容赦なく見せつけられる人気の差。真っ黄色のスタンドは或る意味見物(みもの)。最早試合の勝ち負けは問題じゃない。だって金曜日は大勝(快勝)したにも関わらずいかんともしがたい居心地の悪さだったもん。今日は今日で昨日の試合をひっくり返したような快い負けっぷりで,いやもう笑うしかない。どうして桧山にホームラン打たれるか。なんでピッチャー強襲ヒットのあとでそいつにデッドボール喰らわすか。と,最初のうちはぶつぶつ文句も言っていたけど(しかし野手陣のエラーと拙攻がいかんと思うので館山は可哀想といえば可哀想),金本の満塁ホームランのころには呆れも諦めも通り越して思わず拍手だったよ。六甲颪も口ずさんじゃうよ。スゲー。
あんだけ周りにファンが居て一緒に応援して,そりゃあ野球観戦もさぞや楽しいことでしょう。わーーーって大声出して騒いで発散するのって,楽しいからね。やれやれ。半ばビアガーデン扱いのわたしは,荷物置き場の空席が多いところを狙う為に応援団に近いゾーンには行かない。なのでたとえ相手が阪神じゃなくても試合に勝っていても,その手の盛り上がりとは無縁さ。
せめてもの救いは隣と前がまったりヤクルトファンだったことだな。隣は年配の女性2人連れで着物姿を褒めていただいた。斜め前の初老(?)の男性は国鉄時代から40年来だとか。こういう都心のど真ん中で東京人らしき人々とまたーり触れ合うのはよかです。
ちなみに金曜はヤクルト12−2阪神。川島9勝目。ラミレス通算150号。畠山1号(これは迫力ある爽快な一発だった)。河端1失点,高井花田はまずまず。試合終了後クラブハウス前で生高井(たぶん)見物。そんな感じ。
青木の調子が落ち気味なのが気がかり。青木シフト敷かれているのか知らないが守備位置正面に飛びすぎ。彼のヒットが目下一番の目当てなんだが。
小野3試合連続HR。本日は9回裏1死走者無しから。続く志田はあっさりセンターフライ。まぁね。