投手戦


わたしが見ていた試合も両先発好投の良い試合だったけど,所沢ではもっとすごいことになっていた。西武の西口が,またやらかしたらしい。交流戦の時に報道ステーション(だっけ?)に「9回2死からホームラン打たれてノーヒットノーラン未遂」記念で生出演していた記憶も新しいのに,今日はその上を行く,「10回表28人目で被安打→完全試合未遂」だったそうな。


1人の投手が未遂3回目ってのがすごい。そして,今回は9回終了までは完璧に抑えていたから,西武が1点でも取っていれば未遂にならなかったのだ。こうなってくると,何かがついているとしか思えない。32歳。その年齢でしょっちゅう完投してるだけでいやはやなのだが,果たしていつか完全試合を達成するかしら。本人はその手の記録の類にとんと執着ないようだけど,外野としては興味津々。


ちなみに相手は楽天一場が先発でこちらも9回38人被安打5の無失点(10回から福盛に交替)。173球ってどこぞのチームの1.5倍ぐらい投げてないか? それこそ交流戦のころにめためたぼろぼろで2軍に落ちていたはずなのにいつどこでなにが起きてそんな投手戦を展開できるまでに成長していたか。


投手戦と言えば,木曜日(確か)のソフトバンク斉藤和巳千葉ロッテ渡辺俊介もすごそうだった。2人の投げ合いになるのは分かっていたけど「ま,いっか」と録画予約せずに肉を焼いていたら,両投手完投,スコア2−1で斉藤の勝ちというしびれる結果。あわてて番組表調べてみるも再放送はなくてがっかりでしたが。


パ・リーグは,楽天下駄もあるんだろうけど,投手成績上位の連中の勝ち数や防御率がすごすぎ。しかも(DH制もあって)完投が多い。


すげぇや,と思っていつも成績を見ているんだけど,一説によると,プレーオフ制(=3位でもいい)だから上位チームはエース級をほかの上位チームにぶつけないようにしているとか(上位同士のゲームは捨てて下位チームからの取りこぼしを防ぐ作戦)。試合日程とローテーションの関係を考えるとそんなに恣意的にはできないと思うけれど,調整できる範囲で「エース同士が投げ合って無駄に消耗」を防ぎたいという考え方はあっても不思議ではないし,セ・リーグよりも上位と下位とのゲーム差が大きいのは事実だな。


実際に対戦成績を見ると,現在防御率1位&勝利数1位タイのSB杉内(16勝3敗1.93)こそ妙に楽天マニアで6試合も投げている(もちろん全勝。でも防御率楽天戦が一番悪い)ものの,斉藤和巳は5チーム平均的,渡辺俊介はむしろSB戦が一番多いぐらいだから,「エース上位回避」は言えない気がする(パ・リーグの各チームの表ローテを知らないのだが)。


5位と6位のゲーム差18.5はともかく2位と3位でゲーム差17.5は8月末にしてもちょっとすごいと思うだけど(そもそもずっと前からこんな感じ),そんなに差がついている理由はなんなんだろう。「SBが頭一つ抜けているのはいつものこと+ロッテがたまたま今年強い+あとはいつも通り」? 去年に引き続き3位の椅子を巡る争いこそ予断を許さないようですが,上位2チームはなにやらすでに「上がった」感ありあり。


このまま行くとSBとロッテと(オリ/西武/日ハム)のプレーオフになるだろうけど,去年と違って3位の上にあるゲーム差が大きすぎるのがちょっと気になる。上位側にハンディもつくみたいだから「どうせ小手先でひねられるんじゃないの?」と。盛り上がらないのではと。やる意味あるんかと。だからって,逆に3位のチームが勝ったとしたらそれはそれでシーズンの意義が薄すぎるってことで沸騰しそう。


去年のプレーオフが楽しかったから基本的にはプレーオフ賛成だけど,もしその所為で今の間延び状態になっているんだとしたら,つまんないかもな,とも思うし。毎年帳尻Aクラスのヤクルトにとって有り難い話っぽいので,セ・リーグでの導入論議には特に関心を持っていなかったのだが。