恋人(の類)の呼び名


について,ちょっと前に渡瀬さんとよしき氏がそれぞれ(たまたま)書いていたのでわたしも書こうと思っているうちに日が経っていく。わたしは「恋人」と思ったことがあまり(ほとんど)ないので「恋人」とは自分からは言わない,というのはつきあい始めた頃から今も変わっていない。なので,固有名詞で通じる場合は固有名詞が主だが,通じない場合は「交際相手」が多いと思う。砕けた場面では「ダンナ」と(わりと好んで)使っているけど,そろそろ面白くなくなるのでどうかなあ。場の雰囲気によってカレシ(平声)ということもあるけどたいてい後味が悪い。いずれにしても,言われる分には何でもいいんだが。


「恋人」と言いたくない(思っていない)理由は,一つには「恋人」(とか「恋愛」)なるものに過剰な幻想を抱いていてその域には達していないから烏滸がましいという気持ちもあるけれど,一方で,自分なり相手なり自分と相手との関係なりをポピュラーな名詞で一般化したくないという気持ちもあるように思う。つまり「自分(達)は特別」と思いたい,と。そういう傾向はわたしの嗜好の端々でしばしば窺えるので。端から見れば他の多くの若人の男女交際と何ら変わることない平凡の極みなんだがね。


ところで,かなまるのことを「婚約者」と呼べるのは今の内のごく短い期間だけなので貴重な機会とは思うものの,どうも背筋がこそばゆいので使ったことはない。さすがにここまでのっぴきならない状況に追い込まれていれば「婚約者」と言っても間違いではないと思うのだが,今時は「婚約者」なる単語をめっきり耳にしなくなった気がする。


呼び名といえば一部友人知人方面ではちょっとホット(またはせんしてぃぶ,あるいはあんたっちゃぼー)な話題。これほど「考え方人それぞれ」なのもあれだなー。どうでもいいという人もいればどうでもよくないという人もいて,どうでもよくない人の中でも見解は細かく分かれているのでそりゃあ面白い。