救急車乗った


なぜか「きゅうきゅうしゃ」が言えずに「しんかんせん」と間違ってしまうんですが,どこも似ていないのにどうしてでしょうね。


人生初しん(←やっぱり間違えている)救急車でした。たぶん,白くて速いところがおなじだからだと思う。


こうして,何事もなくパソコンに向かっているので,ご心配なく。結果的に言えば,し(←また間違えた)救急車に乗らなければならないような事態ではなかったのです。一方,これも結果論で,ほかのあらゆる方法と比較して救急車が最適ではあったかと。忙しい救急隊員の方には,こんなしょうもない案件で出動していただき心苦しいばかり。一刻を争う・生死を争う人の搬送だっていっぱいあるんだから(というかその為に救急車と救急指定病院はあるのだ)。


こういうことを書くと実家から問い合わせの電話がかかってきそうで,その対応がめんどくさいからあらかじめ事情をかいつまんで書いておきますが(近頃文章作成能力が低下しているので面白くは書けない),昨日の朝,駅に向かう途中でおなかが痛くなり,次第に歩けないほどの痛みになり,一度は乗り込んだ電車を降りて一縷の望みを抱いてトイレへ。しかし状態はさらに悪化し,あまりの痛みに座ってもいられない,ついに床にへばるも冷や汗は増加の一途,次第に手足が冷えてしびれ始め,これはどうにもならんと中からドアを叩いて駅員呼びーの,駅員来る前に「救急車呼んでください」と叫びーの。


そりゃ,本人が救急車呼んでつってんだから,呼びますわな。身内ならともかく。念のため,駅のホームのトイレとはいえ,わりと綺麗なとこです。


日頃しょっちゅう酔っぱらっては飲み屋のトイレの床にへばっているので,しんどさの種類は多少違うなりにしんどいレベルはそれら既知のものと大差なかったはずなんですがなんでまた救急車などと言い出したのか,自分。なんかやばい,と思ったわけではなくてほんとに辛かっただけなんですがね。痛みに耐性がなくなっていたのか,その場に知り合いがいなかったからか,ちょっと甘え気味。中学校時代体育の授業の後でたまに倒れてたときもそうとう気持ち悪かったのに(痛いわけじゃないから苦しさの種類は違うが)無理矢理肩担がれて自分の足で歩かされて保健室に連行されてそのまま1時間ぐらい寝た後授業復帰していたものだ。


もっとも,原因がわからない(=対処法がわからない)ことが不安を駆り立てたというのはある,確かにある。いつもの酔っぱらい(=水飲んでしばらく耐えれば治る)とかいつもの体育の後(=涼しいところで寝れば治る)とかとは違って。


そうこうしている内に駅員さんがやってきて担架で駅の事務室っぽいところ(どこだったのかはかなり謎)に運ばれ,寝かされて救急車を待つあいだに少しはマシになっていて,救急車に乗り込む頃にはだいぶんマシになっていたんだけれど,乗りかかった船というか何というか,急病の疑いもあるので念のため近くの救急指定病院まで搬送され医師の診察を受けた次第。


しかし少なくとも婦人科診断ではどこにも異常はなく,痛み止めを投薬されてしばらく部屋の片隅の小さなベッドに転がされ,小一時間もしたところで解放。せっかくの機会なので痛み止めの処方箋はいただきましたが。


そんな急激な展開に頭が追いつかず,昼過ぎに病院から解放された直後は「会社行かなきゃ」と本気で思ったものだけれど,まぁ無理ですわな。体そのものはともかく,健康保険証所持していなかったので自費診療,今月中に保険証を持って出直さなければならないならその日に行くしかないような立地。実際精神的にも疲れてぼんやりふらふらしていたのでそのまま休みました。


ところで,学生時代に「酔っぱらって救急車を呼ぶと1万円ぐらいかかる」という話を聞いていたので,救急車を呼ぶというのはすごくお金がかかることなんだと思っていました。そこそこ大丈夫な状態で救急車で運ばれている間,ずっと「こんなことなら呼ばなければ良かった,目先の苦しみに負けたことでえらく高くついてしまったことよ」と,どこか間違った方向で後悔していたものです。病院に着けば,財布の中身が心配(健康保険証を持っていなかったので)になり,救急車代まで請求されて支払えるのだろうかとどきどき(初めて行く病院で周辺の地理には暗いが,名前とおよその場所は知っていてとても周囲に銀行などありそうにない)。看護師さんにも会計の人にも「救急車代ってここで払うんですか」とか「救急車代はいつどうやって請求されるんですか」と繰り返し訊いてしまいました。阿呆ですな。


タダなんですってね,救急車。


それを知ってさらに申し訳なくなった。しかし,いろいろもろもろ他の手だてを考えてみて,やはり,ほかの患者さんにももっと急を要する人にも申し訳ないとは思いつつ,救急車に乗って急患になるのが最適だったとは思います。いずれも結果論でしかなく,「救急車に乗るほどの事態ではなかった」けれど「救急車が最適の手段だった」と。


そんなわけで,救急隊員及び受け入れ先某総合病院のすったもんだ(やれ内科だの循環器科だの)の末婦人科に放り込まれてなんともなかったので,ぶっ倒れた原因は不明です。親切で優しい救急隊員さんの見解では,手足のしびれは過呼吸とのこと。過呼吸には初めてなったので,そうとはわからなかった。すぐに気づけば救急車に乗ることはなかったんかな,しかし過呼吸症状が出る前の腹痛も相当なものだった。それで婦人科だったんだけど,子宮筋腫でも卵巣膿腫でもないということで。ただの生理痛にしては洒落にならんかったぞ。でもきっとただの生理痛なんでしょうね。会社にも申し訳ないことをした。なんせ自分では電話できなかったので,駅員さんが電話をかけて「駅で倒れて救急車呼んでいるから今日は出社できません」だから,職場では大騒ぎだったようで。社長(!)筆頭に心配かけたし,周りは仕事が降ったわけだし。ただでさえ迷惑なところを悪化させた根本原因はなにより日頃の資料類その他の管理状況の杜撰さなのでそこは反省。自分がいつ突然いなくなっても大丈夫なようにしとかないとね。自分の家は散らかしていても困るのは自分だけだけど。といいつつ,今日そこを直せたかというとそうでもない……。


あけて今日はどことなく低調ながら悪くはないし(問題は解決しているので前日のショックをひきずっているだけかと),仕事は溜まっているもののうまくは回らないし,周りは心配してくれるし,なんだかばたばたとした一日だった。金曜日だったのが幸い。週末は休もう。