救急車追記
担架にのせられたまま駅のホームをほぼ端から端まで運ばれた。東口近くで倒れたのに救急車が西口に来た(救急隊員曰く「西口って言われたから西口に止めたのに」)からとか,そんな理由。東口にはスロープがあるが西口にはないので階段を下りて上がって(重くて済まぬ)。
救急車を回すことはできないのか,スロープのある東口から外に出て外を運ぶことはできないのか。
それはそれとして救急隊員は患者(わたし)には優しかったし応対はとても丁寧だった。一方病院内では,優しさが必要かはさておいて,搬送されてからしばらく運び先の科がわからなくて放置されるし(既にそこまでの緊急性がないことはわかっていたけど),担架→救急車用担架→病院用ストレッチャー→診察台と何十分間か自分の足で立ってさえいない頭も働いていない人間に対して医師はやたらせかせか指示するし,診察終わったら「それじゃ外に出て」だし(そりゃ立てたし歩けたんだけど),なので税金で運営されているそうな救急車の中の人たちのあたたかさが心に染みました。
病院側としては,ただでさえ患者が多いところに急患が来て割り込んで,ほんとに大変でさっさと済ませたいのはよくよくわかるんでいいんですけど。ほかのお客さん,もとい患者さんも右から左で,そうとうてきぱき回している感じだった。こっちはなにより突然の不調と見知らぬ病院に不安が大きく,病状(?)そのものはなんともなくてもけっこう弱っているのですよ。(そりゃみんな弱ってるんだけどね,病院だからね,でもね)。診察終わった後面倒みてくれた看護師さんは優しげな雰囲気で,それが本当に有り難かった(涙)。
それにしても平日午前の病院ってほんとににぎわっているね。高齢者と妊婦年齢の女性とその女性が連れてきている健康な未就学児しかいないんだけどね。(子供の患者は見かけなかったから小児科はないのかも)。客層もとい患者層がそれだから,雰囲気はぴりぴり殺伐でもなければどんよりどよどよでもなく,秋の好天の一日,病院の待合いは明るい日差しがさしこんで,なんとなくほんわかのんびりしていた。
小一時間診察室近くのベッドに寝かされていて,その間あたりの様子をうかがって改めて産婦人科(そこの病院は科としては産婦人科だったので)ってのは難しいところだと思った(診察の様子だのを見聞きしていたわけではないんだけど)。ほかの科だってそうだろうけど,一口に産婦人科って言っても患者にはほんとにいろいろな人がいるし,デリケートな話題も多い分野だけに,まあいろいろと。わたしは婦人科は2度目だがどうも好きになれなくて(病院が好きな人なんているまいというのはいいっこなし)しかしあの雰囲気に慣れない限り子は産めないわけでまあいざとなったら慣れざるを得ないんだから今からぐだぐだ言っていても仕方ないんだろうけど当分産科にお世話になる予定もないし。毎日何十人何百人(?)もの妊婦や胎児やその他の患者(中には明らかにDQNな娘っこもいるさ)や病気と接していたら,悪い意味じゃなく慣れっこだろうからわたしのようなふだん病院とは縁がない人間と感覚が違うのはしかたない。担当の看護師さんがかわいかったからいい。