観客1000人


等々力の観客数ばかり気にしていたが,東京体育館えらいことになっていたようだ。日曜日。あのひろ〜い東京体育館に1000人か……是非見てみたかっ……(嘘)。同じ人数でもハコの大きさでがらがーら感は違うだろう。2000人でもかなり寂しいと思うので1000人はさぞや。


でも日曜の東京体育館は女子があまり人気のないチーム同士のカードだった由。そういえば等々力の土曜(たしかトヨタ車体戦)と日曜(東レ戦)のチケットの売れ行きは随分違っていたものな。それぐらいの人気差があることそのものが羨ましいぞ女子。


何故客入りの少なさがじゅうぶんに予想できる大会が(しかも男女1試合ずつで)組まれたのかという話になると今リーグの(例年と大きく異なる)日程と会場確保との兼ね合いやら某チームの事情やらも関連してくるものと憶測(妄想)され,今回の事例をあげつらってとやかく言うのは不適当であるようには思う。個人的には東京体育館はリーグ戦をまったり見るにはよそよそしさが漂う(ミーハーにとってはコストパフォーマンスが低い)ものの交通の便において代え難い優位性を保持しているのでなくならないでほしい……と,この1000人話を目にするまでは思っていたのだけれど……東京体育館でリーグ戦をやるようなスポーツではなくなったんだと思って諦めるのがいいかもなあ。立地以外のメリットは少ない。


逆に言えば,これだけ人口の多い首都圏でそれだけ行きやすい(?)東京体育館でやってさえその人数ってことだから人気薄は深刻。差ができるだけの人気チームがある女子はともかく,男子の試合で関係者以外の一般ファンが占める割合ってどれぐらいなんだろう。リーグ終盤になれば一般ファンも多そうな雰囲気になってくるけれど,まだ4回戦総当たりの1回目だから盛り上がる機運でもなく。


はたして時間と労力とお金をかけて貴重な休日を半日をつぶして観るに値するものであるのかと。でもそれって行って実際に観てみないとわからないもので,受ける印象にしろ価値判断にしろ人それぞれだから他人がどう言おうが役に立たない。だから(観客を集める気があるのなら)まずは会場に足を運ばせることが第一の関門で,次にそこでどれだけ良い試合を見せられるか。しかし試合も生ものだから当たり外れが当然あり……。むずかしいねえ。


先日ライブに行った折りにふと思ったのだが,あの手のコンサートって野球の本拠地開催試合などと違ってたまにしかないものだから観ている側にとってはその少ない機会に賭けているし,その分常に完成された(一定水準に達した)パフォーマンスを安定的に客に提供すべきであるといった考え方もあるのだけれど,ふとスポーツの試合に目を向ければたとえばどんなによく打つバッターでも半分以上は失敗しているわけで,サッカーのシュートだってほとんど外れるわけで,サーブミスやらアタックミスやらもしょっちゅうで,勝つ試合もあれば負ける試合もある,内容の善し悪しにもたいそう開きがある。それでも好きな人は観に行く。もちろんスポーツと音楽とではジャンルが違うけれど,どっちも生身の人間がその場で一発勝負していることは共通していて,良いところ(良いとき)もあれば悪いところ(悪いとき)もある,その辺ひっくるめて生だから面白いんだよなと。


あほみたいなコンビミスしてもあぐらかいていていいって意味じゃなくてね(いまやあぐらかける場所などない)。自分の人生も生活さえもかかっていないんだからミスをぷげらるのも試合観戦の楽しみの内っつーことでかりかりぜずに大目に見てやろうぜと思ったのよ。自分に対して。