新幹線の中から実況中継


例によってもたもたしていたら,ATMに寄る時間がなくなってしまいました。野望は区民センターで期日前投票→同じ建物内の図書館で新しい本の借り出し→駅近くのSM銀行自動現金預け払い機で現金確保→乗車,だったのですが。それでもぎりぎり期日前投票はして,国民の義務は果たしました。これが国政選挙ならパスしかねない状況だったけれど,都知事選(+都議補欠選)だからがんばった。ほめてほめて。


選挙管理委員会から投票の案内(引換券)は届いても各候補者の主義主張を見る機会に恵まれない(どころか,近頃はポスターを掲示しない候補者もいて,候補者の顔ぶれすら知る機会に恵まれない)ことも多いのだけれど,今回は,例の紙が家の郵便受けに放り込まれていて助かった。家を出てから歩いている間にざっと目を通して候補者を決めた。おおむね与党系(現職系?)か野党系かの2つしか主張がなくて,どの候補のを読んでも大差ない感は漂っていたけれど,その中でゆいいつ比較的賛同できそうなことを書いていた候補に決めた。こうも50歩100歩で投票率が上がるのか。


ともかく9時46分発の急行に乗ってさえも目標とするのぞみ121号に間に合うかどうかが微妙という状況で,9時37分ごろ駅の地下を一度通過し駅徒歩1分の区民センタへ向かう。期日前投票所は3階。投票日投票と違って誓約書だか宣誓書だかを書かなくてはならない分少し受付に時間がかかる。前の人が不在理由でもめている。時計をちらちら見ながらちょっぴりそわそわ。しかし投票券が発行されてからはスムーズで,42分ごろには無事退室,駅に向かう。


ちなみに都議補欠選は,先日駅前でわたしにチラシを渡してくれなかった候補(その前の人にはずっと配布していたにもかかわらず,だ。思わず振り返って「わたしも有権者です」と主張しかけたがうっかり「わたしもこう……」と言い間違えてしまったので恥ずかしくなってそのまますっこんだ)を外し,もともと好きでない政治団体からの候補を外したら一人しか残らなかったのでこれも迷う余地はなかった。そんな消去法は如何な物かとは思うが。


駅では1130円分残っているパスネットカードで入場。46分発の急行本八幡行きに乗車,笹塚で各駅停車新宿行きに乗り換え。さてここからが第一の関門。JRの切符を持っていない。SuicaはあるがSuicaで入場すると新幹線への乗り継ぎをみどりの窓口で行わなくてはならず,混雑している場合に非常に時間が厳しい。また,京王→JRの乗り換え改札付近には近距離切符の自動券売機しかない。従って乗り換え改札口ではなく,JR新宿駅西口に出る方が良い。西口に最寄りの先頭車両に乗車。新宿着は10時正時ごろ。


事前に調べた推奨ルートでは,10:05発の山手線に乗れとのこと(これで品川の乗り換え時間が11分)。5分程度での京王→JR乗り換えは切符を持っていてもあまりゆとりのない待ち合わせ時間。有人のみどりの窓口はそこそこ客がいるし今回は単純な切符の買い方なので,自動券売機へ。空いているぜラッキー。で,新幹線指定席……のぞみ121号出てこねぇ。満席か,はたまた,乗り換え推奨時間にすでに足らないのか。一度は諦めてキャンセルをかけるも,どのみち品川までの切符は買わなくてはならない(前述の通りSuicaは使いたくないので)のにこの段階で品川まで運賃で現金が減るのは痛すぎる。


次の新幹線がすぐにあれば良かったのだけれど,のぞみ121号の前は分刻みで3本ぐらい立て続けて出るのに,次に品川に止まるのぞみは約25分後で,それは先を考えると避けたい。そこで悩んだ末,自由席特急券(+乗車券)を購入。当然クレジットカード払い。その操作の合間に10時05分になる。むぅ。のれなんだか。しかし,品川も何事もなく乗り換えるだけなら次の山手線(乗り換え8分)で大丈夫なはず。急いで改札に突入。


こけました。ゲートぶちやぶって前のめりにすっころんだ。うん。切符と間違えて領収書突っ込んだのね。(なんで領収書の発券なんてしたんだろう。クレカの利用控えは自動で出てくるんだから領収書いらんやん)


周りのご婦人方に「あらまあ大丈夫?」といたわりの言葉をかけていただきつつ,駅員さんに事情を話して一度外に出てもう一度改札を(今度は正しく)通って,10:08の山手線に乗車。これでもできる限り乗り換えが容易なように,前方車両を目指して乗車。品川まで18分。品川駅着10:26。階段目の前(素晴らしい)。新幹線まであと8分。


で,せかせか歩いていく途中にJR東日本の乗り換え用みどりの窓口がどどんとある。頭上のモニタを見ればまだのぞみ121号の表示が出ているし,席もがらがーら。さっそくそのへんに待機している駅員さんに「変更可能?」と訊ねてOKと言われたので(「自由席特急券を持っているんですけど」と言うやいなや「ありがとうございます」と言われた。偉いぞJR東日本。さすがぺんぎんの会社だ),「5分前を切ったらJR東日本は発券できんよ(急いで乗りたいならJR東海の窓口で相談してね)」と書かれた真下で順番待ち。あと6分とまさにぎりぎりで順番がやってきて,勢い込んで「のぞみ121号の指定席に変更お願いします! 禁煙で!」。係のおねえさん端末ぱちぱち(超素早い)。


「差額が現金でのお支払いになりますがよろしいでしょうか」


え……「何円ですか?」「(電卓ぱちぱち)810円になります」


はっぴゃくじゅうえん。一縷の望みを抱いて財布を取り出して中を確認するも,もともと500円玉が1枚と10円玉が1枚しか入っていない財布の中身が,見直したところで増えているわけはない。


なんでわたしはどっかで現金を確保しておかなかったのかと。八百十円の現金が払えないなんてそんなしょうもないことでこれから何時間か立ちっぱなしになるかもしれないのだ。なんて辛く苦しい行軍。ばかばかしいことこの上ない。


「クレジットカード使えませんか?」「使えません」「それって,車内でかえてもらっても同じですか?」「そうですね」「……お金がないので,自由席のままでいいです」すごすご。さらに取り消しの間分きっちり待たされ,3分ぐらいしかなくなったところで窓口離れましたとさ。改札まで小走り。自由席は南乗り換え口から近いからいいけどね。


で,ホームに下りてみましたが。人いねー。やってくる新幹線の自由席も余裕で席が空いている模様。超ラッキー。


あとで分かったことだけれど,3本立て続けの最後だったことに加えて,新横浜に止まらない新大阪行きだった。途中のどたばたはともかく,結果的には810円得してラッキー。車内に落ち着いて鞄の中をあさったら1円玉が1枚,そのあと10円玉3枚,5円玉1枚,1円玉1枚見つかった。これで所持金も547円に増額。幸せ。


しかしするかんの残高が110円しかなく,新大阪駅にSM銀行のATMがあるかどうかわからないので(西日本には弱いイメージがある),地下鉄用のお金は残しておかなくてはならない。さあどうする。飲み物も飲めない食べ物も食べられない。せめてペットボトルのお茶ぐらいは買いたいぞ。車内販売って高いんだっけ?


10:55車内販売現れる。ペットボトルのお茶購入。150円。500円玉がなくなる。残り397円。