2日目(雨の松島,他)


そうだ,ほりぃ,例のCD,差し支えなければ頂戴いたしとう存じます.


ホテルの朝食をとって,仙石線の始発あおば通駅から1106発快速列車で松島海岸駅へ.昨日までの列島総灼熱地獄はどこへやら,朝から小雨模様で半袖では肌寒いぐらい.去年の冬の「一人で雨の松島湾遊覧船クルーズ」があまりにわびしくそのリベンジを果たしに再訪したはずだったのに,此度もまた雨.やんぬるかな.


遊覧船に乗る頃には雨も小止み,船尾デッキで鴎と戯れる.相対速度が0になると,羽ばたく鴎が静止して見える.不思議不思議.よく人に慣れているのか,観光客の手元から直接かっぱえびせんをさらっていったり,観光客が投げたかっぱえびせんを上手に空中キャッチしたり.船の速度に追いつこうと必死に羽をぱたぱたさせてこっちをじっと見るかもめ.こっち見んな.


松島には鴎がたくさんいて湾内にぷかぷか浮いている.うちの実家の近くにも海はあるけど鴎を見たことはない.千葉ロッテマリーンズのマスコットになっているぐらいだから,きっと港ではポピュラーな鳥なんだろうけれど.


遊覧船のあとはガイドブックに載っていたお店で,また鮨.すてきなお値段の「おまかせにぎり」を頼んだら,人生初大トロ.穴子もおいしかった.さんまもあった.ほか,えび,いくら,うに,たい,あわび,しゃこ.かなまるはこぼれそうなちらし.


昼食後瑞巌寺→五大堂→円通院→甘味処で白玉あんみつ→花火大会.


行きのあおば通りの駅に,今日のダイヤが通常の時刻表とは別に掲出されていて,「花火大会中止の場合は云々」と注釈がついていた.それを見るまで花火大会のことは知らなかったし,掲示を見ても今ひとつぴんと来なかったんだけど,松島海岸駅に着いたら,以前は何もなかった公園に屋台がたくさん出ていて,雨だし寒いしでわいわいきゃっきゃという感じはないものの,いちおうイベントの予感.午後7時過ぎまでずっと松島に居るのも時間つぶしが大変じゃないかと思ったけれど,花火大会があるのが分かっていて帰るのも悔しい.幸い涼しかったおかげで,ぶらぶら散歩しているうちに夕方になった.雨の地べたに座るのも場所取りもいやなので,有料の特別観覧席券を購入.観光客の財布の紐は緩い.


全部で8000発と数はあまり多くないのだけれど,桟橋の先の観覧席は視界良好で,間近で見る花火は細部までクリアでとてもきれいだった.雨上がりで空気は洗われていて,辺りも照明を落として暗いので,とても鮮やか.心配された雨も直前に上がって,花火があがっている間は降られなかった.尺玉も上がるし,広い湾内を有効に使った海中のスターマインも迫力だった.もう少し風があって煙が流れたら言うことなかったんだが.


人が集まっていて屋台がたくさん出ていて楽しい.そろそろ着納めのゆかた姿の女の子もたくさんいて目の保養.東京に比べると男の子のゆかた姿が少なかったかも.それでもちらほらいたので比率は同じぐらいだろうかどうだろう.


帰りは,仙石線の松島海岸駅は混雑すると執拗なアナウンスが入ったので,15分ちょっと歩いて東北本線松島駅まで出て,そこから帰仙.地下鉄に乗り換えて広瀬通方面に出て遅めの夕食を飲み屋っぽいお店で牛タン定食やらタンシチューやら.特大茶碗で麦飯をかっこんでいるところに,某プロ野球チームのコーチ陣(?)が来店.ちょうどフルスタで試合があったようで(小雨だったからそちらも決行したのかしら),地元チームではなく相手チームの方々.顔を見てすぐにわかったのは秋山さんだけだったので詳細は不明なれど那覇のラモスに続く旅先ガイドブック料理店有名人遭遇に食べていた麦飯吹き出しそうになった.たまげた.


西武の秋山ならさすがに知っているというかなまるが「こういうお店ってサイン色紙があったりするんだろうか」と言い,店内を見渡した感じではそれらしいものはなかったのに,支払いの段になって何気なく壁際に目をやったら,青木と米野と浩康と……一久か高井のどっちかの連名サイン色紙が目に入って,青木のサインのあまりの分かりやすさに笑ってしまった.そんなおまけはおまけとして,牛タンは厚手でおいしかった.とくにテールスープが絶品.


明日は車を借りて蔵王へ.こんなについていると,この先が不安になる.暑くないし花火は見られるし.でも,ちょっと寒かったことや,雨で不便な上に,やっぱり青い空に映える松は見られなかったことを考えると,とんとんなのかしらん.