たんと食わんと
っていう店名(違)のイタリアンレストランがあったなあ。三条木屋町だっけ。あちこちにありそうだけど。
何日か前に,朝,いつもより遅い時間まで家にいて民放局の朝のワイドショーというんでしょうかああいうのを見ていたら,「マンマミーア!」という,在日の外国人にふるさとの料理を取材するコーナーがあった。
企画内容に引きずられて,家を出ててくてく歩いて駅に着くぐらいまで,ずっとずっと,元ネタのイタリア語の言葉の意味を勘違いしていた。(そして今でもその語が本来意味するところは今ひとつわかっていない)。
日本語の音を比較的忠実にabcで始まるアルファベットに置き換える表記を「ローマ字」と呼ぶのは伊達ではなくて,イタリア語の音と日本語の音は,他のいくつかのメジャーな外国語と比べると,格段に親和性が高いように思われる。そのためかイタリア語の単語を日本語化して言葉遊びしている例は枚挙にいとまがなく,こちとら生まれも育ちも日本語文化圏なものだから,ついつい近い音の日本語の単語の意味が優先されてしまう。
だからといって,manma mia と聞いて反射的に「お袋料理」と訳してしまったのは,いくら視覚情報(在日外国人に郷土料理を紹介してもらうというテレビ画面)に惑わされたといっても,まがりなりにも2年間第二外国語としてイタリア語を学んだ者として,「big big, fat fat」発言よりも恥ずかしい。「直訳すると『私のお母さんの料理』だから,『私の』は省いても問題なかろう」などと大真面目に考えているあたりが始末に負えない。どこにも「ご飯」とか「料理」とかっていう意味を表す単語は入っていないのに。
ちなみに「tanto quanto」にも「食べる」意味はない。それぞれが程度やら量やらを表す単語で,セットの熟語でもない。しかし,tantoは真面目に「たんと」っぽいので,イタリア語のそういうところが侮れない。
ところで「Manma mia!」の「manma」は純粋に所謂「おかあちゃん」なのか,それともキリスト教文化圏的なおかあちゃんなのか。
その話とは別に,昨夜は,久しぶりに,せめて英語がもう少しできたら人生もっと楽しいだろうに,と実感した日だった。一晩寝て起きて2日酔いにえれえれするころにはもうすっかりさっぱり忘れていたのが駄目なところ。