なぜか変k(ry
朝からやりきれないので,うろうろしていた先で見つけたブクマ。
最近の「MS-IME」は目に余る――よろしい、ならば「ATOK」だ(ITmedia +D PC USER)
これを読んで(PCユーザ向けというのを前提として)まずびっくりしたのが,今はもうMS-IMEが意識の上で唯一絶対に近い標準IMEになっていたらしい,ということ。わざわざATOKレビュー記事が載るぐらいに。かくいうわたくしも,職場ではMS-IMEですけど,ソフトウェアを好き勝手に入れられないんでそこんとこは勘弁してくださいという気分でだましすかし使い続けてはや○年。自由に選べるならATOKを入れるさと思いながらも表面上は仲良く折り合ってつきあうことはや○年。
IMEを含めたOfficeのバージョンは意識していないが(ちなみにOSは今んとこXP。そろそろVistaの予感),おそらく2003だと思う。ほんで
こういった“慣れ”の理由から、比較的古いIME(FEP)であってもそれなりの変換効率が実現できていた。ところがOffice 2003を入れたあたり(MS-IME2003)から妙な変換が目立つようになり、Vista/Office 2007に乗り換えてからは壊滅的な誤変換(しかも学習してくれない)が頻発するようになった。
には思い当たる節がある。めっちゃある。
さいきん,ミョーにおかしい変換が確定されてどうにもならなくなっているのは,そういったわけか。そしてVistaではさらによろしくないことになるのか。タダでついてくるIMEを(それも,使い慣れているIMEを)わざわざ有料の他IMEに変えようと考えるくらいに。参ったねこりゃ。
そうは言っても,自宅で使っているATOK(2006)もかなり馬鹿になっている。誤操作で確定してしまった馬鹿変換だけ律儀に覚えて繰り返してくれるからだ。
IMEをうまく使うコツは,自動学習によって蓄積された馬鹿変換を如何にこまめにリストから削除していくかにかかっていると思う。
それが分かっているのに,どうしても「自動変換候補から削除する」操作は覚えられない。なんかややこしくって(気のせい)。
ところで,近頃のATOKはかなりいろいろと賢くなっているにもかかわらず,そういったプラスアルファの恩恵は受けていない。残念ながら当方常にマシンパワーが不足気味で,かな漢字変換に何よりも(変換精度よりも)変換速度を求める身としては,気の利いた変換の為にメモリがかりっと言う一瞬の間が耐え難いので,それらの気の利いた機能は全てオフにしている。そういうわけで,職場のMS-IME(2003)と自宅のATOK(2006)の使用感は,ごく一部の(間違って覚えちゃった)変換以外は,実質大差なく感じられるんだが。
前述のITmediaの記事で筆者も書いているが,古いFEPに慣れている人間って,短い文節単位で変換・確定する癖がついている。わたしの場合はおそらく単文節か読点かのどちらかぐらい。文を書き上げてからスペースバーをおして視線を文頭に戻していたのでは視線もさまようし変換確定に時間がかかるから「文を考えるアタマ」が止まってしまうというのももっともらしい理由ではあるけれど,単文節で変換・確定を繰り返すとせっかくの機能が活かせないしマトモに学習機能が働かないから,本当は良くないんだよね。それはわかっているんだけれど,つい癖で確定してしまう。個人的にはさらに,タイプミスが多いから早めに確定しているというのもありそう。タイプミスのタイミングで確定しているような。昔初めて(Windows版の)ATOKを使ったころには,もう少し長く入力してから確定していたと思うんだけど,たぶんMacに移行したら古い版のATOKしかなくて(Mac版ATOKは長らく放置されていた時代がある),その時代に少ない文節で確定する癖がついてしまったんじゃないかと。
だいいち,日本語の筆記にあたって用字は文を書く人の意志によって決定されるべきで,IMEに文脈から判断してもらうようなものではない。スペルがほぼ固定されている言語と違って日本語の用字には幅があるんだからして,IMEが変換してくれるから正しい(が言い過ぎとしたら「最も相応しい」)と考えるのは横着だ。ともすれば「IMEの変換で出てくるから間違ってない」などという間違った理論がうっかりすればまかり通りかねない今の世の中は,IME屋さんが日本語を牛耳っていると言っても過言ではない。みんな,IMEの校正支援ツールに「間違っています」って言われたら,それをそのまま使うかどうかはともかくとしてもとりあえず「これは間違った表現なんだな」とは理解するでしょう? なんかこわいよね。