物欲


以前からちらちらとICレコーダが欲しいと書いていたが,どうやらSONYだったかOLYMPUSだったかから,実売5000円程度の入門者向けICレコーダがリリースされるそうな。


へぇ,と,おもっていたら,たまたま今日職場でヒアリングされる機会があって,その場にSHARPのICレコーダが出てきてびっくりした。どの程度の価格帯(機能)の機種かは不明。テープ起こし(という言い方は変だが,どう言えばいいんだろう)大変だろうしメモもがっつり取ってたから,基本的には録音不要と思うんだけど。これが自動でテキストデータになる(それもきちんと漢字仮名まじり文)というのなら役立ち感も高いだろうが,さすがにそれはないだろう。わたしの話なんて文として成立していないであろう事は想像に難くないので。メモを取らなかった些末な話を確認したりその場のぐだぐだした会話の流れを確認するための保険としては有効だろう。しかし,如何せん,時間軸のあるものを再生して確認するのは,ほとんど同じ時間がかかるのがネックだ。多機能の機種であれば再生速度を調節できるけれど,1時間以上話していたから,頭出しも容易ではなさそうだった。


で,それはそれとして,この何か月かICレコーダを買うかどうか迷っていたが,つい今し方,PHSで音声メモが取れることに思い至った。電話の会話の録音(先方の話の録音)は使われたことがある(使ったことはない)のに,通話でなくても録音可能であることを失念していた。自分が意図している用途であればその程度で充分なはず。問題は一回の録音時間なんだけど,どれぐらいなのかな。それも口述筆記するわけでもなくほんとにメモ程度だから極端に短くなければ問題なかろう。


いずれにしても,夜道に1人で電話に向かってぶつぶつ喋っている図は傍目に怖そうだとかいろいろ恥ずかしさがあって,実際にはメモをとることをできそうにない。脳内で言語で思考しているときに同時にほかの音も鳴っていることもあるし,そもそも言語で思考していると思っているけれど実はそうでないのか,ともかく脳内言語を体外に出すというのは案外エネルギーが必要なもので。まずはPHSを片手にその恥ずかしさを克服できるかどうか試してみてからICレコーダの購入を検討するという順がよさそう。


で,今日そんなことに気づきながら(それもメモは取らずに),脳内で再生されていたのがB-Tの「神風」という曲で,この曲が入っているアルバム「darker than darkness -style 93-」(1993年)はファンの間でも評価が高い。その前作の「狂った太陽」(1991年)が,ファンの幅広い層から総じて(平均的に)高評価であると推測されるのに対し,「dtd」は一部に絶対的に・熱狂的に支持しているファンがいる,というイメージ。ジャジーな曲調に癖があり,どうしたって所謂ノレる感じではないこともあって以前はそこまで名盤扱いされているのはいささか腑に落ちなかったものだが,最近は妙にはまってきたので(スルメ現象),機会があれば買ってもいいかなあと思っている。聞きたいときに聞けないのは不便(たいていはようつべさんあたりに転がってるとは思うけども)。ほら,今年は5月にライブDVDが出たきり当面リリースもなさそうだし(現在絶賛レコーディング中のようだがいつ何が発売されるんだろう)。購入は昨年再販された紙ジャケ仕様をamazonでぽちっとすれば一瞬だけど,逆にいつでも一瞬なだけにきっかけがない。実店舗で買うのは難しいだろうからこのままずるずると買わないか,或いはライブ会場で売ってたら買うか。「神風」とか「ZERO」とか「LION」とか好きです。オリジナルアルバムには93トラックあるという仕掛けがあって当時音楽雑誌で見たような見ていないような。が,今更15年前のCDは手に入るまいしそのへんは拘りなし。


もう一つ何か書こうと思っていたんだけど,それこそ音声メモを取らないでいたので忘れた,と書きながら思い出した。ちかごろ駅までの通勤経路で戸建て住宅の新築が続いていて側を通るときに華をくすぐる木の香りが心地良い,ということを書こうと思っていたんだった。