全日本大学選手権(全日本インカレ)男子準決勝 順天堂大3−1日本体育大


昨年と同じ対戦カード。勝った順大はじつに26年ぶりの決勝戦進出とのこと。パナの32年ぶり優勝並に驚いた。MIP土屋のインタビューによれば,過去3年間すべて準決勝敗退だったのだそうだ。


今期は,順天堂大学に心動かされ通しだった。昨年の天皇杯JT戦での健闘,春季リーグで衝撃を受けた2セッター(だってそんなの初めて見たし),黒鷲旗で見せた挑戦者の潔さと爽やかさ。そんなにたくさん見たわけじゃないけど,この1年,いつだっておもしろかった。大学バレーってVにない(今後ないとは言わんが)おもしろいことしてくれるんだなあと思って,ちょっと見る目が変わった。


遡れば昨年の準決勝・3位決定戦に行き着く。それまでほとんどマークしていなかった順大について,アナウンサーが伝えた試合前の監督コメント「うちの子達はみんな大人しいから」がツボにはまった。タイムアウト中のベンチでの蔦宗監督のにこにこした様子も印象深かった。


3年生中心のチームだった去年の順大が準決勝で涙を飲み,土屋の泣き顔を見ながら,彼らが4年になる翌年が楽しみに思った。


今村,渡邉,間瀬,土屋。コートに出てる4年生4人は和気藹々とほのぼのムードを出していて,その下で,若い子達が元気にやっている,そんなチーム。


春は渡辺(俊)−高橋(慶)の対角が基本だった気がするが,ツーセッターはさらに進化を遂げたようで,試合前の公式練習では,今村,渡辺,高橋,竹浪の4人が忙しなく入れ替わりながらトスを上げていた。純セッターのはずの今村がスパイク練習をしているので何が起きるのかと思ったら,前衛に回ってもふつうに出てて,そして,打数こそ限りなく少なくはあったもののたまにスパイクも打っていて,もう笑うしかなかった。


ローテーションとしては,前衛に今村・間瀬・土屋が並ぶローテは今村はまず打たないから間瀬のBか土屋のレフトの2択になり,どっちもブロックに捕まりがちではあった。そこで点を重ねられる場面もあったけど,4セットとも竹浪→今村→竹浪は固定していた。
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  浅野   竹浪   間瀬
(2S−伊藤) 
 渡邉(信) 渡辺(俊) 土屋
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最初に竹浪が後衛に下がるあたりで今村と交代,どっちかが16点過ぎたくらいの今村が前衛に上がるところで再び竹浪を戻すパターン。交替2枠使っちゃうけど,ピンサは渡邊に東條,ぐらい,ワンブロ出さない(必要ない)ので,いいんだろう。ただ,すぐに変えるのにスタートが竹浪なのは不思議。


今村,いいよなあ。地味にいい。トス堅実(他のセッターが兼任だから余計に)だし上背もわりとあってブロックもいい。サーブも効いてた。堺BZ内定という知識でもって見ると,ちょっと市橋っぽいタイプにも見えて,今後がいっそう楽しみだ。


そして,スタンドの応援組の声援も凄かった。コート上のひとたちがわりと大人しいからか,すごくがんばって盛り上げていた。時には面白い言動でコートとアップゾーンにエールを送り,くすっと笑ってほんわりいいムードになって,そしたらブロックが決まったりスパイクが決まったりする。そして選手がスタンドを煽り,スタンドがさらに調子に乗る。


男の子ってかわいい。