関東1部男子9日目
今日の酔っぱらい度は昨日よりは低め。たのしんだものがちだ。
遠い遠いと悪評(?)の東海大学湘南校舎,わたしは大好きです。今日で今季の訪問はおしまいかと思うと寂しいぐらい。
駅から大学までの,学生アパートや民家が立ち並ぶ近道商店街の雰囲気,丘陵地を切り開いた緩やかに傾斜する広々としたキャンパスには威風堂々たる並木が植えられ,それらの葉がほんのり色づき始めている。木々に目隠しされたあちこちのグラウンドから聞こえる学生の声。
ゆうに3面取れる総合体育館も,座席数も多くて席間や通路が広く,見やすくて快適。前列のほうだとかなりコートに近く,迫力もじゅうぶん。
これでもう少し近ければというのはあるが,わたしはうちからバス+下り電車1本なので,都会の混雑した駅での複雑な乗り換えが必要な行き先よりも気楽。
東海大3-0専修大
東海:13星野 3塩田 1小澤 23鶴田 2安永 15深津 L10大矢
→専:20山本 8端場 13孫 18長友(3s途中−11上村) 9杉本 15板宮 L12國弘
13時間半ぶりぐらいに足を踏み入れた体育館で,ついさっきまで見ていたような錯覚に陥る東海大の面々に相まみえる。睡眠時間を除いたら,ほんとに「ついさっきまで」と言って過言ではない。移動時間まで除いたら,さらに。
第3試合の翌日の第1試合は辛かろうが,幸いなことにここはホーム。前日遅い時刻の敗戦の影響も気がかりだったが,皆さっぱりした表情で楽しそうにプレーしていた。
客席の人間として前夜の光景が脳裏をかすめる場面もちらほらありながらも,そんな展開にはならず,結局試合時間約55分という猛烈な省エネ仕様で東海大が勝利した。
試合結果はあっさりしたものだが,無理矢理早起きしてがんばって出かけた甲斐のある面白いものを見られた。打ちたがりセッター対決がめちゃめちゃ楽しくて,笑いがこぼれて仕方ない。
山本の攻撃大得意は,そもそも今年の春高の決勝を見たときそれで記憶に残ったぐらいなので今に始まったことではない。そして,そのつもりで見ていれば,じつは他チームセッターと比べて極端に多いわけではない。意識しているから印象的なだけで,他チームセッターの攻撃機会も多い。
その上で,この試合は,深津と山本がそれぞれいつも以上に積極的な攻撃参加をしかけていた。スパイクとかブロックとか。対抗意識があるのかないのか。
あまりに爆笑してたら,セッター対決じゃなくなった。第3セット7-4から長友のバックアタックが2本続けてアウトになったところで専修がタイムアウトを取り,タイムアウト開け,長友を上村に代えた。
たとえば後衛の間だけセッターを入れ替える国士舘式変則ツーセッターなのかなと思いきや,ローテーションがぐるぐるして上村が前衛に上がっても,そのままだった。打ちたがりのセッターが正真正銘のセッター対角に。そんなに打ちたければ心おきなく打ってくれと言わんばかりに打数が増える増える。最後はその山本のスパイクがブロックされて試合終了となったのだけれども,まあそこはそれ。
要するにビハインドの場面でセッターを交替させられた,ということではあり,そこを考えると笑ってばかりもいられないのだけれど,一観客としては,ほんとにもう,見てて飽きないし今後が楽しみすぎる。
とはいえ,ストレートの敗戦は事実としてあり,専修は現状入れ替え戦ゾーンにいる。また,残り2試合の対戦カードを考えると,自動降格へ転がることも考えられる。この楽しいチームをもうしばらく見ていたいから1部に残ってほしいというのは極めて個人的な願望。
国際武道3-0順天堂
上記A1が終わった後でこちらのコートに移動したら,まだ第2セットの途中だった。
それだけ1ラリー1ラリーが長かった。さすがの武大に,順大も負けじとねばねば。ひとつひとつの粘りと繋ぎを固唾を呑んで見守る。
このところ下り調子に見えた武大と上り調子に見えた順大との対戦ということで,試合前にはこの結果は予想していなかった。
3-0という数字ではあるが,けして武大が一方的に進めた試合ではなかった。第1セットは見られなかったが,第2セットも第3セットも,順大は一時期大きくリードしていた。
いずれのセットも終盤になってから大量失点をして追いつかれて追いこされてデュースになり,デュースでもつれたあとセットを失った。第2セット30-28,第3セット28-26。
この敗戦は順大としてはかなりダメージが大きい。
順大,本日気がついたら33廣瀬が伏見の対角で出ていた。
筑波大3-2国士舘
この試合は今日は見ていない。1・2セットを国士舘が連取。そのあと筑波が盛り返して,3・4セットは筑波。いつのまにか筑波のOPが16田城になっていた。スタートは出耒田だったはずなんだけど。
国士舘が落ちてきたというよりも,出だしの筑波にエンジンがかかっておらず徐々に筑波が平常運転になってタイに持ち込んだ感じだった。
第5セットもコートチェンジまでは国士舘がリードしていたが,目を放している隙に筑波が取った。
自動降格崖っぷちの国士舘としては相手がどこであれ勝ちたい試合だったろう。上位食いも経験済みだった。2勝のまま相変わらず崖っぷちに立っている。
筑波は6勝3敗。
明治大3-0日体大
→明:2松本 17鎌田 22大塚 28有田 10澤田 21新 L30中村
日体:2井口 24田井中 5小林 14山本 13黒木 1梅野 L19吉武
前夜の決戦後同じ神奈川県内とはいえ秦野から青葉台まで乗り換えに乗り換えて帰らなければならなかった日体大は,今日第2試合とはいえしんどい部分もあったろう。
日体の面々に疲れがあってパフォーマンスが若干落ちていた部分もあるのかもしれない。
しかし明治がそれを上回っておもしろい。前日東海大ができなかったこと,つまり小林を止めるとかについて,明治がきちんと対応していた。
小林のライトからの攻撃に対してブロックにつかず(つけるときはつくけれ程度で,真ん中に1枚レフト寄りに2枚ぐらいの構え),ブロックはセンターとレフトに絞って3枚揃えたキルブロックか,できなくても勢いを殺すに充分なワンタッチを確実に取る。小林に対してはディグで対応。
リスクはあっただろうが,全部中途半端になるのを避けたのが結果的には功を奏したと思う。最初のうちはこれがけっこう効いていた。
それも次第にスパイクが決まるようになっていき,第3セット前半には小林祭りが展開されてしまったが,小林祭りタイムを凌いだあとで,明治が大量点差を逆転してしまった。動きがいい,活きがいい。ネット際の競り合い・押し合いも,日体が得意とする分野だけれど,明治はそこでも負けなかった。
法政大1-3慶應義塾
慶應のオーダーは前日と同じ。S1スタート岡田OP,柳田・間宮の対角に,MBは悠登・稲田,リベロ中出。法政は今週はセッター佐々木に戻している。OP金澤,おそらく。
法政はチアも来ていて,明るい声が響いていた。
が,11位以下,つまり2部降格がこれで決定となった模様。うん。まあ,ね。残り2つで1勝できるかどうかというあたりか。逆に対戦相手のほうが緊張するぞこれ。
中央大3-1早稲田
→中:5高橋 17早坂(3s-7渡辺) 13傳田 1千々木 3白岩 4岡村 L11山香
早:10吉村 6小関(3s-1市川) 12七里 16専田 15濱松 8梅澤(2s−7伊藤) L11本間
久しぶりに早稲田を見られた。早稲田はリーグ序盤のいつかの試合中に負傷退場していた市川が戻ってきて(小関と交替のうえ濱松と前後を入れ替えて市川が後衛始まり),短いようでそれなりの期間が過ぎいよいよ次週(再来週)で終わるのだなと感慨深くなった。
中大はひとつずつひとつずつ,きっちりと。というフェイズじゃー。この緊張感の中でそれをやってのけるのは,大変だ。
でも,さすがというかなんというか。1セット落とすぐらい想定の範囲内と言わんばかりの至極落ち着いた対応で第4セットに臨める肝の据わりっぷり。とくにこのチームの4年生あたりがこれまで秋のどん底をよくよく経験なさってのことであろうなあと思ったり思わなかったり。
まとめは略
あとでコピペしてこよう。
長い帰路にて行われた今日の反省会(?)によると,「順番がだいじ」ということのようだ。順番に苦しめられているチーム,順番が追い風になっているチーム,いろいろ。
一方で,各チームがこの場を使って今年度のチームを形作っていく様子がありありと見えるリーグでもある。1回戦総当たりでも11試合もある。複数リベロを試して吉武に固定されつつある日体大,あれこれいじって(結果は微妙ながら)OP金澤に落ち着いたっぽい法政大,さらにあれこれいじり倒して,時にスタメンの影も形もない状態になりながらも,基本のスタメンと2枚換えスタイルができあがった順天堂。などなど。
もっと言えば梅野小林を休ませがてら田尻山田を入れるような,次年度以降を見据えたことまでやってのけている。
1回戦総当たり方式に付き,リベンジの機会は運が良ければインカレで(なければそのままおしまい)。
各チームのビデオ係も,他チームの試合の記録収集と分析に余念がない。
すべてはインカレのためにの様相を呈してきているが,いったいどんなことになるんだろう。
*1:本日終了時点での暫定5位までで直接対決が残っているのは東海−明治のみ