2012年度関東大学春季リーグ男子1部・8日目


いよいよ迎えた最終週,早ければ本日にも優勝は決まる。会場は,そろそろ最終週は恒例となった日体大健志台キャンパス。


パンフレットを忘れた。最終週ならもういらんでしょと思うなかれ。


入り口に置かれている前週までの成績の出力紙に個人成績が載ってなかったんだぜ。見つけられなかっただけかもしれんけど。明日のお楽しみということだろうか。しかし表彰式ではトップと次点しか読み上げないしなあ。

慶應義塾大学3-0国士舘大学(25-23 25-21 25-23)


国士舘:17佐々木 6浜田 42池田 10上村 1長澤 4佐藤貴 L24峰尾/32古田


慶應:1間宮 5山本 23柳田 22野口 12星谷 8岡田 L9川村/25野瀬(たぶん。)


国士舘のスタータは前週に同じく池田がスタメン。


慶應は,久しぶりかな,MBの一角を山本でスタート。そしてローテーションを回してS4スタートにしてきた。調べずに書くが,S4は初めてだったんじゃないかしらん。


リーグ終盤での大物食いに定評のある国士舘,試合の途中で追い上げる場面は見られながらもストレートだった。


途中点差開いてたのに追いつくところはコクシ,ではあるのだが,なかなか。

中央大学3-1明治大学(27-29 25-22 25-18 25-21)


→中央:8新井 17手塚 15江頭 1渡辺 7傳田 28関田 L5山香


明治:12新 17杉本(第3セット途中から第4セット11飯塚) 8鎌田 13大塚 19有田 1澤田 L29瀧野


第3セット,2-3あたりでおそらく明治にイエローカードが出た。なんかあったっけ,という。したらそこから中央江頭のサーブが続いて8-3。そのあと明治が細かいブレイクを積み重ねて点差を縮めようとはしたものの。というところで大勢が決してしまった感はある。


Bコートでは本日このあとB2の試合でも猛烈にたたみかけるブレイクの応酬がみられた。1本のサイドアウト,悪い流れを断ち切る,苦手なローテーションを攻略する。その場にいると容赦なく流されていく。難しい。そのときの雰囲気や心境は(プレーヤじゃないから間違っているかもしれないしひとくくりにはできないだろうけれど)なんとなく想像がつく。


明治が取った第1セットも,たしかもともと明治がそれなりにリードしていたのに中央に追いつかれてひっくり返されて,どうにかデュースにもちこんで取った,といったところだったような。


えがちゃんどーん,そーごどーん,みたいな展開になってくると明治は辛い。そして,開幕当初懸念されていた中大センター線の攻撃について,高さとスパイクの勢い&スピードのある良い当たりがしばしば見られるようになった。


関田の不思議サーブも好調で,中大は新チーム序盤こそ苦しんだけれど夏から秋にかけてどんどん良くなって行くのではないかしら,という印象。


一方の明治は本日攻撃手詰まり感で(Cのブロックが良かったか。あんまり見てない),打っても打っても決まりませんが続いて粘り負け。むー。

筑波大学3-1国際武道大学(25-13 21-25 25-23 25-19)


→筑波:14前田 5李 19篠村 11出耒田 17宮内 13久原 L2白石


武大:7王 1奥中 23櫻庭 21南康 9清水 8三浦 L5淵江


筑波の久原は前週日曜日の接触流血事件で鼻を傷めたとのことで,プロテクタをつけての出場。つらそう。


武大のスタータは前週に引き続き櫻庭。中大の手塚然り国士舘の新井然り,事情はわからないながらGWのインターバルをはさんで布陣を変えてくるチームがいくつか見られるのも春の楽しみ。


しかし第1セットは筑波が圧倒。武大というと拾って繋いでというイメージがあるが,昨秋以来実はそうでもないな,と思っている。とくに今日は全体的に2本目のコントロールをしくって,うまい具合に攻撃に持って行けずに相手コートに(時には両手で)返すのみ,という場面が多かった。


2セット目は打って変わったように武大が勢い付いてセットを取るが,第3セット以降は筑波の地力が感じられた。


先週は武大の試合をほとんど観ていなかったので,時間差で23効果なるものについて思いを巡らせることになった。かつて23をつけていた三浦は今日もノータッチエースを2〜3本決め,サーブ賞の行方が気になるところ。レセプション猛拾賞だし攻撃もがんがんあがってたし,たいへんだー。しかし三浦1人でがんばってる状態は和人が1人でを彷彿とさせる物があり,そうなると試合の行方そのものは芳しくない。


新23の後輩さんも,サーブと(ちゃんと入った時の)パイプは痛快で,にわかにぐらぐらきた。いったい函館大有斗はどういうサーブ練習をしているんだ。レセプションも入ろうよー(個人の趣味です)。

順天堂大学3-2早稲田大学(25-20 25-21 21-25 15-25 15-11)


→順天堂:14藤井 23西尾 9伏見 4竹浪 12佐野 21廣瀬 L29館石/39小芝


早稲田:11専田 2小関 7七里 5吉村 10濱松 1伊藤 L6本間


なんとも出入りの激しい試合で。


順大が勝てば,先週終了時点の順位で順大以上のチームがすべて入れ替え戦回避となる対戦だった,はず。逆に早稲田は第1試合でコクシが敗れたので勝って入れ替え回避と行きたいところだった。


第1・第2セットは順のペース。順大も中大同様,リーグ戦後半になってチームがかたまり力を発揮していっているように思える。佐野や竹浪のスパイク決定も良いし西尾も地味にいい仕事。上背は申し分ないのでキルブロックも量産。


ところが油断していた第3・第4セットは全く逆。特に第4セットはあれよあれよというまに進んでしまった。


そして第5セットもスタートから早稲田が走る。スタートを見逃したのだけれど,小関のサーブからだったの? 気がついたらずーーーーっと七里がサーブを打っていて,途中順大のタイムアウトをはさんだけれども止まらなくて,1-7になっていた。


第5セットでこれは勝敗決したかと思った。


ところが,ようやく順大がサイドアウトを取って2-7として伏見のサーブになったところで,今度は順大が止まらない。12-7と今度こそ試合の行方をほぼ決定づけた。実に10連続得点。その間一度もサーブをミスしなかったのも,なかなか凄い。早稲田魔のS4。


なんだったんだろう……。早稲田は入れ替え回避に向けて弾みをつけたいところが一転ものすごくすさまじくこのうえなく後味の悪い敗戦となった。ただし,フルセット負けだったのでセット率で国士舘を僅かに上回った。ほぼアドバンテージはなく明日の結果次第という僅差。

東海大学3-0日本体育大学(25-18 25-18 28-26)


東海:3星野 18鈴木頌 7池田 2阿部 29栗山 1深津 L15大西


日体大:24田尻(第2セット途中16中村) 9渡辺 27小宮 28山田 1山本 2黒木 L12吉武


4-3グループの日体大としても負けられない一戦だったと思う。前週行方不明だった山田が戻り,MBの一角も小宮と2年生多め。セッターも田尻でスタート。途中から中村。


対する東海大も,前週ベンチアウトだった鶴田がベンチ入りをしていた。試合前練習もこなしていたので,アウトサイドの対角をどう組んでくるのか予測がつきかねたが,蓋を開けてみれば前週の2試合と同じ顔ぶれであった。


日体大渡辺大地が好守に渡る活躍。体が小さいのでどうしても攻撃面で苦戦する場面がみられがちだが,今日はオフェンスもすごくキレがあった。むしろ大地が1人でがんばっていた状態になってしまったのが,武大の三浦が(以下略)と以下同文くさくて。


東海大が「おもんない」ぐらいに堅い。春先を思うとよく1か月でここまで来たなと感動を覚えるぐらいだけれど,それこそ試合を重ねてナンボなんだろう。ガチで試合する→振り返る+他チームのデータ取る→試合するのフィードバックを繰り返し繰り返して,おもんない試合をするチームになった(ほめてます)。もちろん明日の最終週がどうなるかはやってみないとわからない。ただ,極論すれば2〜3点のブレイクでセットを取れる競技だからこそ,細かい部分が勝敗を分ける。


それでも第3セットの最後は日体大が食らいついた。東海大が24-22としてから日体大がサイドアウト(24-23)のあとラリーを粘ってブレイクし,デュースとなった。神宮球場への速やかなる移動を算段していたわたしを青葉台に引きとどめんとする何かの意思の如し。次のプレーは日体大タッチネットがあり25-24,渡辺が決めて25-25,小宮が(鈴木を)ブロックして25-26。日体大アドバンテージとなり東海大の2度目のタイムアウト


タイムアウトあけ阿部がさくっとレフトからクロスに決めて26-26,次のラリーは大変長くなり両チームに偶然か奇跡かというボール伝達が行われて双方いろいろなカードを切りながら継続したが,最後は池田のスパイクが決まって(日体大にタッチがあって)27-26とふたたび東海大がマッチポイントを迎える。山田のスパイクをブロックのワンタッチにかけて鈴木が拾い,深津は前衛レフトにセットした。阿部のスパイクが日体大コートの奥の方に決まった瞬間の彼のはしゃぎぶりといったらなかった。


最終日を残して,東海大学の優勝が決まった。ここで書いても目に留まることもなかろうけれど,東海大学男子バレーボール部の各位に祝意を伝えたい。


阿部がんばったよなー。アウトサイド2枠に3人が出場した。いわゆるレギュラーの選手が故障明けだったり負傷したりと万全でない中でここまでの全試合スタメンフル出場。出場機会を得たわけであるが,そりゃあしんどかったろうと思う。ここぞという場面で決めきれなかったり,ある意味オイシイ場面を持っていったりして,ほんとうにオイシイ場面は逃しちゃうようなところが目についた。全体を見渡したときに特に彼だけにそれが顕著だったわけでもないにもかかわらず,総合的にはじゅうぶんな働きをしているのにもかかわらず,ほんのちょっと惜しかった部分が妙に目立つ。


最後の場面,中央に3枚固まっていた日体大ブロックは,トスを見てから動いたけれど,まんなかの小宮が最初一歩左(東海のライト側)に出た。前衛のライトに池田がいる。池田池田とみんなが思って,移動が間に合わなくて,おもいきり開いていた阿部のストレートコースが残った。


阿部に上がる予感はあった。彼も前週から調子を上げていた。仮にここでまたしくっていたら,ここでは書けない系のアレやソレやの称号を冠したまま今リーグを終えることになったのだろうけれど,優勝をかけた試合のマッチポイントを取ったのは大きい。とーかいのアウトサイド陣の配置については,振り返ってつらつら思うところもあるのだけれど


返す返すも1巡じゃわからんのだよ。

おまけ


20120520032222


20120520032146