2012年度関東大学春季リーグ男子1部・9日目
最終日。最初の1試合も真ん中の1試合も最後の1試合も,等しく1試合。1位以外の順位は未決。表彰式の最後まで。
もっとも,鉄板で遅刻しましたが。
順天堂大学3-1国際武道大学(25-17 21-25 25-18 25-21)
(第2セット)
→武大:1奥中 23櫻庭 21南康 9清水 8三浦 7王 L5淵崎
順天堂:14藤井 12佐野(第3セット途中から34浅野) 9伏見 4竹浪 23西尾 21廣瀬 L29館石/39小芝
順大サイドの前後ろ入れ替えた? レセプションスタートのときは最初に並んだときに確認しないと前後関係つかみづらい。レセプション側からメモ取るようにすればいいんだけどなかなかそこまで意識がまわらん。
どっちのチームもあんまり,というところではあった。と,無理矢理総括。第1試合の印象はあとの試合でどかどか上書きされてしまうので,リーグ通してずっとこんな感じだったなあ。
いや,順大は悪くなかった。GW中断明け後は慶應・筑波といった上位チームを破って4連勝でリーグ戦を締めくくった。試行錯誤のシステムが安定して各選手が役割をこなせるようになると,身長もあるし個々のスキルは低くない。オフェンス寄りの印象は拭えないながらも,強いな,という場面が端々に見られた。
ぐるぐるシステムを導入しているこのチームのレギュラーは6人+リベロ7人ではない。藤井と交代して入る柳田,佐野の後衛3ローテに入る光,ワンポイントサーバの各選手。交代枠を存分に使い,多くの選手に出場機会があるシステムは,個人的には好き。個々の選手では,リーグ戦を通じて23西尾の存在感が増していった気がする。
第4セットの23点目と25点目に竹浪が2本決めたバックライトからのスパイクが超かっこよかった。このときはワンセッター(柳田か?)にしてたんだね。今年のシステムが最後までよくわからなかったけれども,後衛でセットアップに行かなくても必ずしもトスが上がるとは限らないので,竹浪のバックアタックというものを拝んだのが久々だった。しゅっとしたスマートなスパイクでほんとうにかっこいい。
敗れた武大は10位が確定。入れ替え戦は2部1位の専修大学と。
つながないぶだいなんてぶだいじゃないやいヽ(`Д´)ノ
わし,専修カムバック派だったのだが,そして今もそう思っているのだが,かといって2部に行ってもいいよと思っているチームがあるわけではないのだ。ましてこの2日間はさくらばさくらばとそればかり言っていたぐらいで,ここで突然現れていなくなるとかないでしょう(かなり身勝手)。昨秋の入れ替え戦の武大強かった。フクザツナキモチ。
慶應義塾大学3-2早稲田大学(24-26 25-23 23-25 25-21 15-12)
(遅刻+A1メインで観ていたら第5セットになったのさ)
→慶應:23柳田 22野口 12星谷 8岡田 1間宮 5山本 L9前田優/25野瀬
早稲田:11専田 2小関 7七里 5吉村 10濱松 1伊藤 L6本間
第1セットをデュースで早稲田が取る。第2セットの早稲田も落としたものの悪い感じではなく,第3セットも早稲田が。
このあたりまでは全体的には早稲田のペースだったのだけれど,3セット目を取るのが難しいのが5セットマッチ。第4セットになると早稲田が息切れしていたのか慶應の目が覚めたのか。第5セットの慶應は早稲田に1度しかブレイクを許さなかった。
まあ,柳田ですよ。上がると分かっているのになかなか止められない。線が細い子だと思っていたけれど,体つきも少しずつしっかりしてきた。スピードもパワーもコントロールも兼ね備えながらいっそうの磨きをかけていただきたいもの。
敗れはしたもののフルセットに持ち込んだ早稲田。前日終了時点で国士舘よりもセット率が良かったので,これで,次の試合でコクシが負ければ(セットスコアにかかわらず)8位ということに。逆にコクシが勝てば9位,というところでコクシ待ち。
日本体育大学大学3-1明治大学(25-23 25-21 19-25 25-20)
→明治:17杉本 8鎌田 13大塚 19有田 1澤田 12新 L29瀧野
日体大:9渡辺 27小宮 28山田 1山本 2黒木 16中村 L12吉武
選手層の厚さが云々。
どちらのチームもよく拾って繋ぐ。しかしトランジションアタックにおいて差がついた。今日の明治の攻撃の切れ味は今ひとつだった。前半のどこかの試合で神がかって見えたトスの配分にしろ,トスの高さにしろ。アタッカーとのびみょーーな関係にしろ。
けして新ひとりの出来如何に左右されているわけではないのだけれど,拾っても拾っても決まらないので根負け。コートの中に入れようとするとディグされる。ワンチを狙うと(?)ワンチなしのアウトになる。ブロックのワンタッチにかかったボールは全部渡辺大地の守備範囲。
逆に日体大はオポジットの山田ががっちりとライトからのオープンスパイクを決めることができていた。そして要所でしれっと繰り出される中村のツーがいまいましかった。いまいましいので対抗意識で打ちに行くんだけどスパイクが決まらなくて余計いらいらしている(かどうかはわかりませんが)セッターがたいへん楽しかったので,見ていて愉快ではあったのだが,いかんとも結果はぴりっとせず。
明治は大阪遠征明けてからは今ひとつで,最後は3連敗と順位を落とした。疲労もたまり各チームの情報戦も加熱するなかで最後が上位との直接対決続きだったのが辛かったところ。しかも東海も中大も日体も,途中で出てる選手変わってるし,みたいな。
去年の秋の明治は逆に後半が良かったので(前季成績も悪くなかったので対戦順はだいたい同じような感じだったのだが)と思っていたのだが,長いリーグを通して調子を維持するのは難しいと,つくづく。
そしてこの両チームはこの直接対決の結果勝敗からセット率まで同じになり,得点率で明治が5位日体大が6位。第3セットが突如めーじのたーんだったことが最終順位に響くことになった。
筑波大学3-1国士舘大学(25-17 21-25 25-17 28-26)
こちらはあまりみられず。最終日なのでスタメンは,前日と同様の様子。
第3セット途中で国士舘の10上村が足を負傷した。直接接触のない競技だけれど,ネット際で下り際に人の足に乗っかってくじいちゃう事例だけは頻繁におこる。大事ないと良いのだけれど,しばらく動けなかったし,自分でコートから出られなかったし,帰りは松葉杖をついていた。
コクシが追い上げてるときだったかな。いいムードのときだったんだよ。上村,ブロック賞の次点だった。だけど負けたから来週日曜日に入れ替え戦なんだ。
東海大学1-3中央大学(26-28 18-25 25-15 16-25)
東海:3星野 18鈴木頌 7池田 2阿部 29栗山 1深津 L15大西
→中央:8新井 17手塚 15江頭 1渡辺 7傳田 28関田 L5山香
今リーグ最終戦。すでに自チームの順位は確定している東海大と,まだ決まっていない中央大。
しかしとうかいはとうかいなので,スタメンはそんなかんじ。第3セットと第4セットは終盤に阿部の後衛3ローテで鶴田が交替出場。
第1セットこそ競ったが,あとは片側のコートにだけ何かが憑いていたかもしれない偏りぶり。第1セットをリードして進めていた東海大がちゃんと取れていたならばフルセットになってコート問題はフェアになっていたのだが。実際にはもちろんコートのつくりそのものの偏りはなかったのだけれど,2〜4セット目はとんでもなく一方的な展開になった。
第2セット後半の東海は約一名ご休憩モードだったし,第3セット終盤の中大のメンバーの替え方(関田→石井,新井→早坂)は,その時はビハインドの局面打破と推測したが,(もちろんその意味合いも大いにあるのだろうが)第4セットのスタータを元に戻したときに,ああ,休憩でしたか,と思ったり思わなかったり。
試合を観ている間は中大の順位決定がこの結果如何にかかっていることを意識しておらず,優勝じゃなければなんでもいいや(でもできれば最後の試合は勝って終わりたいよね),ぐらいのさっぱりした気持ちで見ていたので,エンタテイメントとしてげらげら笑いながら見ていた。
中大が楽しかった。先に書いた第3セットの最後に入った早坂しかり,各セット必ず一度はノータッチエースを取る関田しかり。関田はこの東海戦に限らず,後半は凄まじい勢いでサーブポイント量産してた。ジャンサだけどすっごいスパイクサーブというわけではなく,レセプション陣形の間に適当なスピードで落ちる絶妙のコースのやらしいサーブ。そこまで速くないから余計に,取られた方が厭な気持ちになること必至。
第3セットこそ東海鈴木サーブのローテーション(中大S6)で中大がさっぱりサイドアウトが取れずずるずる行ってしまったが,それ以外のセットは,中大のワンチ→ディグる→えがちゃんどーんの流れが巧く回っていた。みな動きが良く,足が動いていた。
そしてとうかいのブロックが笑えるほどザル。江頭のいるライト側に(彼の打数が多いにも拘わらず)1枚しか付いてない。そりゃ新井も奏吾もいるけどさ。わざとあけているにしてもディグの位置取りもちょっとずつずれてて前に落ちたり弾いたり。そのくせ自分らのスパイクはちーとも決まらない。かなり酷いこと書いてますが,事実よりも大幅に盛っているので,そのあたりは割り引いてご理解願いたく。中大イイネ! の連続で,笑うしかなかった。
ただし,奏吾がレフトからストレートに打つときのディガー(深津だが)の返球率だけは異様に高かった。ブロックはクロスを締めてストレートコースは開けてて,深津がアタックラインの後ろまで引いて待ってる。受けた瞬間体後ろに引いてボールの勢い殺して,ええ,彼がセッターですが。なんせヤツは試合前のコート練習で,レセプション&ディグ練習に入ってた。彼とリベロの2人とで。セッターがそこで何をしているのかと不思議に思っていたところ,試合が始まって疑問氷解。いるのが分かってて打つ奏吾もすごいが,上がらなかったときの臣の悔しがりようもすごい。星城同期仲良しだなー。げらげら。
ということでひとしきり笑って,中央大が3位,東海大と2〜4位とは終わってみれば一勝差。直接対決で勝った中央大と慶應大には口惜しい最終順位となった次第で。
最終順位
- 東海大学 7勝2敗
- 筑波大学 6勝3敗 セット率1.69
- 中央大学 6勝3敗 セット率1.58
- 慶應義塾大学 6勝3敗 セット率1.31
- 明治大学 5勝4敗 セット率1.125 得点率1.041
- 日本体育大学 5勝4敗 セット率1.125 得点率0.996
- 順天堂大学 5勝4敗 セット率0.90
- 早稲田大学 2勝7敗 セット率0.56
- 国士舘大学 2勝7敗 セット率0.50
- 国際武道大学 1勝8敗
5勝と2勝の間に3勝差がついた。僅かの差で早稲田が8位となり,入れ替え戦を回避。
東海大学は,表彰式のときに小耳に挟まったところによると,リーグ戦7連覇(調べてません)。今季こそ優勝はないでしょうと思っていたが,わからないものだ。
表彰式の偉い人挨拶(講評?)で,団子状態だったのは良い部分もあったけれど悪い部分もあり,全体的にミスが多かった,といった辛口の評が聞かれたことは耳が痛い。まあね。うん。
個人賞
優勝監督賞:東海 積山和明
ベストスコアラー:筑波#11出耒田(258本)/次点 慶應#23柳田(243本)
スパイク賞:筑波#5李(58.0%)/次点 中央#7傳田(54.6%)
ブロック賞:順天堂#9伏見(1.03)/次点 国士舘#10上村(0.94)
サーブ賞:早稲田#7七里(21.89%)/次点 国際武道#8三浦(21.86%)
サーブレシーブ賞:明治#13大塚(82.1%)/次点 慶應#1間宮(75.9%)
レシーブ賞:慶應#1間宮
セッター賞:東海#1深津
リベロ賞:東海#15大西・筑波#2白石(二名同時)
新人賞:中央#28関田
敢闘賞:筑波#1矢野
ベストオブサポート賞:東海大・順天堂大学(二校同時)
会長特別賞:慶應#23柳田
最優秀選手賞:東海#1深津