第24回アジア太平洋カップ福岡国際男子バレーボール大会 大会2日目


6月16日です。大切な日なのだ。

参加国・チーム


中国(CHN)ジュニアナショナルチームアメリカ(USA)学生選抜チーム(ハワイ大学中心)/タイ(THA)ナショナルチーム/日本(JPN)ユニバシアード候補チーム

2日目(6/16) 中国1(25-20,17-25,14-25,28-30)3タイ


どうやら去年より少し遅い時間の飛行機にしてしまっていたようで,ホテルに荷物を預けるなどしている間に試合が始まっていた。


だらーっと見ていたので,スタメンも控えていないし,各セットの得点も控えていない(映像もない)。去年のやる気はどこへ。


中国のジュニアナショナルメンバは,去年からは変わっていた感じがする。去年も一昨年も「高いなー」と感じたが,今年はそれほどではなかった。もちろん高いんだけど,200cm超の選手が1人しかおらず,190cm台後半に集中していた。年齢は15歳から19歳ぐらいまで。


タイのナショナルチームは,去年印象に残った選手は引き続き。S17 SARANCHIT,OP1 JIRAYU,OH5 YAMINE,あたりがスタータに名を連ねていた。途中交代(たしか)で9 KITTIKUNとか。MBは見てない。リベロはおそらく去年とは違うかな,8 SOAPOL。蛍光イエローのシューズ。


第1セットは若さの勢いで中国が取るが,そのあと3セットをタイが奪った。


タイは,どこがどうと具体的には言えないけれど,なんだか楽しいチーム。オールドファッションなスタイルだけど,ねばねばしていて好感が持てる。第4セットも序盤中国がリードして,フルセットになるかと思ったが,粘って追いついて逆転した。


オポジットのじらゆーさんは,スーパーエースぶりに磨きをかけていらっしゃった。24歳。いい兄さんだ。

2日目(6/16) 日本3(25-19,23-25,25-22,25-22)1アメリ


USA:OP6 KESSEL(2s-5 HARTLEY,OH9 WALKER,MB11 WEST,S1 BECKWITH,OH3 CHING*1,MB12 LABARRE,L2 CASTELLO


→JPN:OH9 星野,MB12 伏見,OP10 出耒田(2S途中-1 小澤),OH8 渡辺,MB5 塩田,S7 深津,L4 古賀


日本のスタータは前日の中国戦と同じ。


アメリカは,ハワイ大学だけれど特段ハワイアンらしいこともなく。膝ぐらいまであるだぼっとしたハーフパンツはバスケのウェアのよう。


やたら派手な蛍光色のバスケットシューズの3番さんがすごかった。余り大柄ではないけれど筋肉の塊みたいでびょんびょん跳んで,超インナーに切れ込んで来るクロススパイクが怖い。


また,上背のある選手が多く,セッターのキャプテン1番さんが200cm。無意識のうちに「コートの中で比較的小さい人」をセッターとして探しがちなのだけれど,身長にあまり差がない(どころかセッターさんの方が高いぐらい)から,しばらく誰がセッターか把握できていなかった。まるで壁に見えるブロックには日本は難儀していた。3枚ブロックに正面から突っ込んでシャットされたり,1枚ブロックに止められたり。アメリカのキルブロックは目に付いた。


しかし,全体的にプレーが粗い。攻撃に関しては3番さんだけでなく9番さんなどパワーのあるスパイクが決まると凄いのだけれど,とくに繋ぎが雑な面が目につき,また,旗色が悪いトスが上がったときの処理も叮嚀でなかった。ブロックも決まってはいたものの,綺麗に揃っているとは言い型かった(が,日本のブロックは輪をかけてお粗末だった/苦笑)。


いずれにしても,日本はアメリカのミスに助けられた面も多く,おそらくそんなに強い大学ではないのかなあという感じは受けた。日本もジャッジミスとかブロック正面から突っ込むとかはあったけれど,アメリカに比べたらずっと緻密なプレーだった。第2セットはアメリカに流れが行ってしまい棹を差しきれなかったが,全体を通して見ると日本のペースだったかなと。


序盤は,奏吾無双だった。というか,奏吾しか働いていないだろうぐらい奏吾ばかり仕事していた。深津はそんなに奏吾にトスを上げられるのが楽しいのかというぐらい,前衛でも後衛でも奏吾奏吾。MBの二人はそこそこ使うけれども相手が高いのでやりづらいし,できたんともあんまりあっておらず,星野は(攻撃面では)空気。レセプションもそれなりにこなしてトスのほとんどが上がるという,深津の奏吾愛に充ち満ちた序盤だった。


そののちトスも適当に配分されるようになり,奏吾におんぶにだっこモードは解除されたものの,試合を通して奏吾の調子がとても良かったように見えた。深津は奏吾の取説を持っているよね。


第2セットはアメリカがかなり走ったが,小澤が入ってから(結局セットは落としたが)良い雰囲気になった。


まずプレーそのものではない部分で。それまで深津や古賀も声を出していたけれど,小澤が入ってたちまちうるさくなった。彼はいつだって少年が悪巧みをしているときのようなにやにやした顔をしていて,実に楽しそうにプレーするし,実に楽しそうにやかましくする。プレー面でキャプテンになった人だと勝手に思い込んでいたけれど,そうじゃなかったんだな,と思った。


どこの場面だったか失念したけれど,奏吾のサーブがレシーバーの手を弾いて,エースにはならなかったがそのあとアメリカがスパイクミス(だったか日本のブロックだったか)を決めたとき,そうごが次にサーブを打つ前に,小澤さんがめっちゃ体育館じゅうに響き渡る大声で「ナイスコース!」と声をかけた。場内アナウンスのおねえさんが喋ったのかと思うような勢いだった。


試合経過に連れてプレーも徐々に調子をあげて,彼らしい躍動感に溢れるスパイクが見られるようになった。


それから,古賀太一郎。一試合に一度はまわりの広告看板を破壊しなくては武大ではない。アタックライン付近から,ライト側を向いた状態でレフトにバックトスを上げたときには,太一郎の太一郎ぶりに溜息が出た。


トスのうまいリベロなだけに,てけとーに上がったディグに対して2本目を上げに行こうと深津とぶつかりそうになる場面が多かったのは気になった。明日はもっと声出して行こうぜ。


ところで,セット終盤のワンブロ&ピンサの2枚換えが不思議なかんじだった。第1セットは24-19の場面で出耒田→11前田と深津→6安永。出耒田がサーブに下がる場面での交替で,前田がリリーフサーバ,安永がワンポイントブロッカー。それが,ピンサ+ワンブロであることに気づくまで首をかしげまくっていた。1ラリーで元に戻したからわかった。


第3セットは17-14の場面で深津→出耒田と塩田→前田。これは,塩田がサーブに下がる場面。セッター対角二枚換えかと思ったらさにあらず。


第4セットは23-20の場面で深津→安永と渡辺→前田。ここも,渡辺がサーブに下がる場面。


こうやって並べて書き出してみると,要するに前田がリリーフサーバー筆頭であり,同時に前衛にいる深津にワンポイントブロッカーを投入しているのだけれども,リリーフサーバがセッターであることと,投入される局面が少しずつ違っていたことで,謎の交替に見えたということらしい。


福岡の方はこのあと1時(6/17am1:40)からのTNCテレビ西日本の放送をお楽しみに……起きていられる自信がなくなってきた。

*1:とパンフには書いてあるが,31歳だそうなパンフの写真を見ると印象が随分違う