第67回国民体育大会関東ブロック大会バレーボール競技(成年男子)・1日目(仮)


食事とおしゃべりに興じていたらすでにして深夜。明日の起床に支障を来さない程度にしておいて,おいおい追記予定。


と予告だけ。あとは気分次第。


第68回(2013年度)の東京国体のリハーサル大会を兼ねた大会。成年は5セットマッチ(昨年は3セットマッチ)。成年男子は2日がかりで行われ,今日は国分寺市民スポーツセンターにて1回戦4試合,明日は立川の泉体育館に場所をうつして代表決定戦3試合。


国分寺のスポーツセンターは,国分寺駅から徒歩15分程度。JR国分寺駅北口を出たところからずっと,迷わないように要所要所に立て看が立ててあった。徒歩がきつい向きには,西武国分寺駅近くから出る西武バス寺71系統武蔵野美術大行きで2区間。乗り場分かりづらかったけれど,徒歩ルートの途中に現れた。本数は1時間に3本程度なので,1つ手前の第三小学校前までであれば他系統も利用可能。料金はいずれも初乗りなので170円かな。


9時開始式の10時試合開始なんて,前日深夜まで初台の廃病院で肝試し(SCRAPの脱出ゲームです)をしていた身には辛すぎる。試合開始に間に合わないことはない時間に起きたものの,ちんたら支度をしていたら結局第一試合第2セット中盤の到着となった。


公園では,なにやら催し物をしていて物販のテントも出ていて賑やか。国体のリハーサル大会らしく,ボランティアスタッフのみなさんの無料飲料サービスもあり,入り口横のロビーのテーブルには国分寺マスコットがプリントされたクロスがかかり,屋外には一般客休憩用テントがあり,体育館の壁には地元小学生が書いた応援幕が所狭しと張り巡らされ,本番さながら。来年の国体本大会の国分寺でのバレーボール競技は来年の9月最終週に2日間(28・29だったか29・30だったか)行われる模様。


フロアは1コート。アリーナはサイド一辺のみベンチシート6列ぐらい。2階に観覧スペースもあるそうだが,硝子張りかつ立ち見の由(見てない)。3階のランニングコース兼観覧スペースは,チームおよび関係者のアップエリアとして使われていた。


要するに,観戦にはいささか手狭。冷房設備がないこともあって,フロアはそうとう暑かった。


運営自体は恙なく非常にスムーズに行われていた様子で,暑いのとベンチシートのお尻が痛いのをのぞけば快適な観戦環境だった。


関東の代表は3枠。トーナメント方式の左の山((東京×山梨)×(栃木×群馬))の勝者,右の山((千葉×茨城)×(埼玉×神奈川))の勝者,左右の山の決勝戦敗者同士で行う3位決定戦の勝者。


1回戦の本日は,各チーム1試合ずつの試合。負けたらおしまい,勝ったらの代表決定戦へ駒を進める。明日は各山の決勝戦で勝てば1試合だけで終わり,負ければ2試合戦うことになる。

東京3-0山梨


東京は,セッターバトゥのリベロ三上。自分が見たときは,アウトサイド手塚・橋場,ミドルが前田・衛藤,オポジットが杉崎,だったのかな。そこそこ入れ替えていたので,佐藤大祐や木村も出ていたし,山岡もちょろっと出ていた。12人しか登録できない国体にして,セッター3人(あとのひとりは高橋)。


都予選で噂になっていた,前田のMB。後衛ずーっとリベロと交代するのではなく,ローテーションによって手塚のところにリベロが入って前田はレセプションに入る変則方式。MBであることに気づいたときには試合が終わりそうになっていたので,もろもろは明日確認したいところ。その前田,セット終盤の勝負どころのサーブの集中力など頼りになるもので,キャプテンマークをつけているのも伊達じゃない。第3セットの最後も前田のサーブで崩して,であった。


山梨がリードする場面もあったけれど,まあそりゃそうよね,という1時間10分程度で終了。


ブロック国体は開催地特権ばりばりなので,右の山軍団としては辛いところ。

群馬1-3栃木


群馬:11外島,3福田,9川浦,8金井,7武田,1高木,L10高橋


→栃木:10生井,9森崎,5堀込,2手塚,3木村,7村上,L12久田


パンフの「所属」欄的には,群馬が「群馬バレーボールクラブ」11人と「豊田合成トレフェルサ」1人。「群馬バレーボールクラブ」の実態は杳として知れず。宇OBも複数名まじっているとか。フェニックスベースの選抜チームあたりか(ご存じの向きはぜひ)。


栃木が「栃木クラブ」と「宇都宮大学」の半々ぐらいで,宇OB+宇。


4試合のうちでいちばん腹筋を使ったかもしれない。腹筋抜きでも,面白い試合だった。


第1セットは栃木,第2セットは群馬,第3セットは栃木。くそ暑い中,栃木は現役学生中心にきゃっきゃうふふのはつらつさ,対する群馬はどちらかというとお兄さんが多い集団で野太い声で端的なやりとりがなされる。長引いたら体力的に群馬の方が不利だろうと予測していたら,あにはからんや。次第に群馬の動きは落ち気味になっていた。それでも第4セットも差はつかず最後デュースまでもつれた。群馬が24-21と先にセットポイントを握ったのだが,栃木がそこから追いつき逆転した。


栃木たのしい。この秋は宇大を観に2部にも行かねばならんと思った。第3試合でその思いをさらに強くした。宇大の監督さんはこの試合に出ていたセッターの堀込さんで大木さんと同期で現在院生と。


群馬コートに颯爽と現れたる金井修也。ブレ時代から履いていた黄色いシューズで,濃紺のユニフォームに背番号8を背負って,キャプテンマークの腹棒をつけた,オポジットの金井さん。素敵すぎる。金井加入のおかげかどうか,昨季なにかの大会(国体?)で群馬代表としてアタッカーをしていた川浦氏は,本職MBでの出場であった。この川浦さんが,また。その前衛詐欺でしょ,みたいな。栃木が時間差攻撃をしかけてもしっかりブロックの腕を残して,ボールをコントロールして相手コートを狙う。


腹筋疲労の元凶は金井氏。なにもおかしなことをしているわけではないんだけれども,レセプションから2本目を上げに前に走らずに逆方向に助走に開く様子だとか,美しすぎる二段(とは呼べない)ジャンプトスだとか,バックロウからの一直線の球速はやそうなスパイクだとか,レフト平行クロスだとか。外見(背番号とか靴とか,髪型は公務員仕様でしたが)に差がないからこそ,なにかものすごくめずらかなものを見ているふしぎな気持ちになり,なぜかいちいち愉快で笑えてしかたがなかった。


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各セット終盤には,セッター外島が前衛に上がるところで外島にかえて5清水などを投入。その間後衛の金井がセットをするという,こくしはまだすぺしゃる的起用も見られた。


こういう言い方はどうかわからないけれど,わたしはブレ時代の金井氏を特別に大好きというスタンスでは見ていなかった。けれど,こうやってクラブチーム(と思われる)と関東2部(風味)大学との対戦の中で,乱れたボールに二段じゃない二段トスをあげるとき,はっとするほど美しくて華があって,光り輝いて見えた。スパイクは本能と才能と勢いとばれーらぶな気持ちが詰まったそれで,威力もすげえし,こっち飛んでくるから怖えし。セット終盤セッターになると,ときおりSっ気の見え隠れする無茶振りをかましたり,ドリブルをもらったり。


負けたので楽しくないだろうけれど,試合中のようすは実に楽しそうだった。真剣に。まわりの観客もブレ時代を知っている人が多いらしく,試合後にはファンの人垣ができていた。明日は観られないこと,次に観られるのがいつかわからないことが名残惜しい。

埼玉3-2神奈川


→埼玉:4佐藤,3間瀬,2井本,7黒澤,6野口,5浜田,L12古田


神奈川:8岩井,5平澤,1中川,2田中,4三芳,9北沢,L10藤森


パンフの所属欄は全員「深谷クラブ」の埼玉は,要するに深谷高校OBで実態は「だいたい国士舘」。スタメンでは佐藤貴秋,井本,浜田翔太,リベロの古田と過半数。このほかベンチメンバーにも矢菅,池田浩基,伊藤裕之介などなど(コクシは人数多すぎるゆえに把握できてない)。ヴェルディの間瀬がキャプテンかつ実質監督(チャージドタイムアウトのサインをコートから出していた)。昨年同様基本的に浜田がセッターだったが,今年はOP井本をセッターに交代して浜田がアタッカーに専念する場面もみられた。群馬の金井の逆バージョン。


神奈川は,富士通単独チーム。背番号が見慣れない状態なのには事情があったらしい。去年までの富士通ユニに酷似したデザインとはちがう,新しい青いユニフォーム(胸にKANAGAWA,うなじにFUJITSU)を用意していたが,その諸般の事情によって背番号が手書き対応となっていた。


新国体用ユニの完全お目見え予定が翌日だったのか本大会だったのか,それは今となってはわからない。過去何年か連続出場し本大会でも好成績を残していた神奈川だけれど,1回戦敗退によって3位決定戦に回ることもなくなった。ちなみに,埼玉と神奈川の対戦は昨年の第3代表決定戦と同じ顔合わせであり,そのときは神奈川が辛勝していた。そこが1回戦で当たるのが不運(というか東京開催の罠)。


埼玉は,コクシの面々が楽しいのは当然として,宇大の黒澤が,拾って走って打ってと獅子奮迅の活躍。長いラリーがもつれた際,浜田が4回連続黒澤にあげて,黒澤は4度目の正直でスパイクを決めた。全部ブロックフォローをしている埼玉もたいがい怖い。


両チームばたばたしていた部分は大いにあった。アクロバティックだったと言えば聞こえはいい。勝負どころの決定力,より正確に言えば勝負どころのスパイクアウトの少なさが,勝敗を分けたのかもしれない。が,よくわからない。


ふじつうもとい神奈川がスロースタータぶりを発揮して第1セットを落とし,第2セットも最後に岩井を(おそらく間瀬が)3連続シャットして埼玉が取る。後のない神奈川は,メンバーを替えて第3セットと第4セットに臨み,メンバーチェンジも奏功したかそれなりの点差をつけて取り返した。


第5セットもその行くかと思ったのだが。神奈川リード(8-6)でコートチェンジをしたが,後半になって埼玉が追い上げる。神奈川11-10から埼玉が5連続得点して,あれよあれよというまに埼玉に2回戦への切符が渡った。第5セットの最後は,埼玉黒澤のサーブで崩しレセプションアタックを封じる。12点目と13点目はディグから,黒澤と浜田のトランジションアタック。14点目と15点目は野口(?)のブロック。

千葉1-3茨城


→千葉:5柳田,12西尾,10伏見,8竹浪,9佐野,11廣瀬,L7館石


茨城:7久原,5李,8出来田,6加藤,4椿山,11矢野,L12竹澤


千葉は順天堂大学。こちらの背番号ごっちゃは去年もそうだった。脈絡が一見して見えずややこしい。ユニフォームはほぼ順大(胸のエンブレムがなく,背中の大学名のかわりに千葉。ずぼんはふだんと同じもの)なので,竹浪の背番号何個目だろう的な感慨。ちなみにキャプテン渡邊光の背番号は6。順大で千葉で6でキャプテン。それだけで「うおお」と意味不明な盛り上がり方をする変な観客(わたくし)。


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茨城は,筑波大学メインで,+つくばユナイテッドサンガイア。新加入選手はおらず。学生さんの何人かが丸刈りになっていた。高校球児のようだ。黄色と緑のユニフォームは,しばし時間を超える。今年から大学が水色になったことを忘れそうな馴染み方。茨城の国体ユニかっこいい。


すぐ目の前で加藤さんのプレーを観ると,唸ってしまう。すげえしかっこええ。


千葉は,柳田の存在感がすごかった。あんなに打てる子だったのか。1年の最初の最初に,竹浪とツーセッターやろうとしているところのころの練習試合か公式戦を観た記憶がかすかにある。遠目には線が細い印象だった。たしかに大柄とはいえない(とくに順大においては)ものの,切れ味のよいスパイクは気持ち良かった。


先の東日本インカレで初戦敗退した順大は,夏の間忸怩たる思いで練習に取り組んできたものと思われる。事前に予想していたよりは競った試合になった。秋から冬にかけての順大にどきどきしそうだ。

2日目代表決定戦の組合せ


東京-栃木


茨城-埼玉


勝った方はそれぞれ国体本大会出場決定。負けたチーム同士で試合して勝った方が3つめの代表。東京栃木はともかくとしないと東京的にまずい。茨城と埼玉も今日の試合を観る限り茨城が強そう。無責任無根拠の予想も楽しい。