シーズン初滑り


三連休でスキーに行っていた。長野県は白馬の八方尾根。もう2月だけれど今季はこれが初滑り。自分から積極的に動かない+リーグの予定が埋まりすぎのため,機会がなかった。そこで先月,来月の雪山に誘われたときに「今シーズン一回だけになりそうなんですよねー」とこぼしたら,三連休の白馬に同行させてもらえることになった。夫の人も一緒に(さしづめお守り係か)。ありがたいことです。ぷれみあもお休み,ちゃれんじも遠方のみと,日程も良かった。


ということでメンツの大半が初対面。緊張なり。


笹子トンネル全面開通当日の移動。近くで前泊して土曜朝から滑る。初日晴天,2日目まあまあ雪,3日目(午前のみ)ちょい吹雪。コンディションとしては悪くなかった。最終日は吹雪いてはいたけれどそれほど酷くもなくて,ほどよく新雪でいちばん滑りやすかった。あとの2日はとくに午後になると雪が削られて氷が出ててごりごり。


八方尾根は,初心者に毛が生えた程度の初心者には全体的にレベルが高かった。咲花ゲレンデというエリアだけはほんとに初心者向けみたいだけど,それ以外は,初心者コースと書かれていても上級者コースの急崖を横切らなければならなかったり,リフトやゴンドラに乗る直前の斜度がきつかったり(とくに,兎平に行くゴンドラ乗り場の前の急斜面はなんなの)と,ほんとの初心者が楽しむにはトラップが多い。


ボーダーもいるけど今時にしてはスキー多め。外国人(白人)やたら多い。ヘルメット被ってる人多め。こぶも多め。つーか,こぶまみれ。


初日,天気も良かったのでリフトで行ける一番上まで上がった。標高1800mだったかな。確かに眺めは良かった。しかし,いざ下りようとして驚愕の事実。コースがこぶしかない。リフトに乗っていて嫌な予感はしたんだけど。隣にこぶなしゲレンデぐらいあってもいいだろうに,まったくない。それでもコースガイドには「中級」と書いてある。待て。


おりられませんでした。実話。


それに(主にわたし以外の面々が)懲りて,その難所をおりた兎平テラスで解散。そのあとは専ら兎平テラスより下で遊んでました。そのあといちばん下まで降りるのに使ったグランなんちゃらコースも,てっぺんで地獄を見たあとだったから気合いでおりられたけど,けっこうこぶこぶだったよ。


初日で疲れ果てて,2日目と3日目はこぶのない国際コースと白樺コースでまったり。2日目の午後には即席スキー教室を開いてもらってパラレルターンを習ったので,広々したゲレンデで(数限りないニア接触を繰り返しながら)ひたすらパラレルターンの練習をしてきた。広くて短めのコースを自分のペースでじっくり滑る機会もあまりないので,良かったかな。まだ当面習得の気配は見えないけれど。


4シーズン目になりますが,相変わらずボーゲニストです。ボーゲンしか滑れない人間は来るな,みたいなところにもたまに出没します。リフトから見ると目立つようです。たしかに周りでボーゲンで滑ってる大人は見かけないわ。去年のルスツあたりでは板揃うようになっていたんだけど,かぐらだったか野沢温泉だったかで突然無性に怖くなって,一瞬にしてボーゲニストに舞い戻ってしまった。


ボーゲンなら,斜度25度程度まででこぶがなくて圧雪してあれば,おりられる。(今回どうやら30度越えをおりたらしい)。スピードコントロールできるのが安心。とにかく,スピード出るのが怖い。どんな緩斜面でもスピード出るのが怖い。


後ろでみていたかなまる曰く「言うほど出てない」んだそうだが,どうにもならん。緩斜面で少々スピード出てもたぶんもうどうということはないんだけど(転んでも雪だからそんなに痛くないし),止まりたいときにすぐに止まれる安心感が持てないスピードになった瞬間に怖くなって減速したくなる。慣れるしかない,よね。ちゃりんこでスピード出すのは平気だったのにね。ブレーキきくからね。


斜滑降から両膝をまげる。両足に体重をかける。顔はあげる。上体は起こす。曲がろうとする意思を出さず自然に曲がるに任せる。腰をひねらない。曲がった後止まるまで延々横滑りはせず,ターンしきったらポジションを戻して次のターンにうつる。


それから,曲がった後にエッジを立てない。横滑りしているときにエッジを立てると(板を寝かすよりも摩擦がないので)一向に減速しない。理屈ではわかるんだけど,下に落ちようとしているときに斜面にエッジを立てると止まる(立てる)という意識が抜けないのと谷がわに板と体を倒すのが怖いのとで,エッジを立てるのが癖になってしまってどうしても抜けない。もう少し緩斜面で練習すべえかと移動メインのコースで試してみるんだけど,ぱっと見超緩斜面でも板揃えた瞬間すげースピード出るし,道幅狭いしで,なんだかもう。


ゆるゆるすぎないある程度の斜面で気合い入れて板を雪面につけて「こっちの方が安心」ってわかるしかないんだろうなあ。たまーに「お」と思うターンもできたので。いっぱい転びましたが。


次はホームゲレンデかぐらなので。次こそエッジ立てない目標で。


ときに。ペンションに2泊したのだけれど,宿のごはんがおいしすぎてお腹がはちきれそうでたいへんだった。スキー客向けのペンションの食事はたいていべらぼうに量が多い。若くて運動しまくる男性が満足するだけの分量が用意されているのだから当然ではある。おいしいから残したくない。なので,がんばって食べる。しかし運動量も基礎代謝も二十代男性とは比べものにならない。太る。うん。わかってるの。


夕食はたっぷりの野菜サラダとスープと魚料理と肉料理,ごはん,デザート,コーヒー。1泊目はサラダのドレッシングはバルサミコ,スープはポルチーニ入り,鮭のパイ包み焼き(チーズin),ボルシチというかポトフというか,薄めのトマトスープで煮込んだ大きなお肉(たぶん豚)ふたきれ。ホームメイドとおもわれる焼きたての大きなバタークッキー。2泊目のメインは牡蠣のマリネ(添えてある野菜のマリネがめちゃめちゃおいしい)とビーフシチュー(付け合わせの皮付き人参もおいしい)。デザートは杏仁豆腐になんかかかってた(2日目は疲れていてスープとかサラダのドレッシングとかもことごとく覚えていない)。朝食は,たんまりしゃきしゃきのレタスにフルーツジュース,果物添えのプレーンヨーグルト,バターたっぷりの鉄のフライパンで焼いた風のふわふわオムレツとベーコンorハム,パン2種類,コーヒー。1日目は食パン,ハムとチーズの入ったロールパン。2日目はフォカッチャとバゲット


パンもごはんもおいしかった。お水も食後の珈琲もおいしかった。箸休めの野沢菜のお漬け物も。


食事主目的で宿を決めているわけではないのでごはんは運任せだけれど,それでも,ごはんがおいしいのは幸せだ。スキーで疲れてくたくたになっているところで食べるごはんはだいじ。