2012/13Vプレミアリーグ男子ファイナル@東京体育館
3位決定戦 東レアローズ3-0サントリーサンバーズ
サントリーは,第1・第2セットと,ウォレスをMBに,栗山をOPに入れてくる布陣。ウォレス,栗山双方が後衛になるスターディングラインナップで,最初,栗山を外してリベロを入れた。
いかんねー。頭が凝り固まっている。「あ,今日は栗山MBなんだ」って思った。騙されたよ。
その後試合が進むにつれて「あれ? ん?」となり,半周回って岡本がサーブに下がったところでようやく気づくOP栗山。その後は栗山が後衛にまわってもリベロとかわることはなく,ウォレスにリベロを使っていた。当の栗山と高橋が揃って「かわるの? の?」とベンチを見ていたのがかわいらしかった。
勝っても負けても優勝じゃないし,でもできれば勝って終わりたい。そういう試合でも常に面白いことをやってくるサントリーは,なんだかんだ言って楽しい。
しかしながら奇襲作戦成功せず,東レが2セット連取。3セット目のサントリーは,ウォレスOPのMBは山村・鈴木対角に。それ以外もかなりメンバーを入れ替え。
でも,なあ。時既に遅し,だったのか,奇を衒うって,自チームに向けても難しいところがあるんかな,とは。よくありそうなオーダーだった第3セットが,いちばんまずいかんじで,点差が開く一方だった。
対する東レは,良いゲームを展開。篠田のサーブが効いてた。ここのローテーションは前も高いしね。リリーフサーブの鈴木のサーブポイントなどもあり,まあまあ良い形で終われたのかなあと。
優勝決定戦 堺ブレイザーズ3-1パナソニックパンサーズ
堺のワンタッチを取りに行くブロック&ディフェンスが効いた。セミファイナルのときから思っていたんだけど,石島のボールへの反応,早い。しばしばああいうのをセッターが取りに行きがちなんだけど,堺は,ばたばたはしても2打目今村の形にしようとしている。それ以外の選手があげる二段トスも。
レセプションは例の如くがたがただったし,結果的にペッパー頼みの傾向はかわらず。ことにMB空気だった。けどけど。得点王のチームが優勝するのは案外珍しいのかもしれない。それが望ましい姿か否かはさておき,今は,ただ,ブレイザーズの優勝を讃えたい。
っていうか。いろんなタイプのチームがあっていいじゃん。
千々木→伊藤の交代にはしみじみ感じ入るものがあった。伊藤が入って落ち着いた(注:新人です)。伊藤がコートを落ち着かせる,というより,ちーさまが放つはらはらオーラがなくなったので,みんな自分の仕事をできたというか。いや,あのはらはらっぷりもかわいいんですけどね。最後の大一番できっちり勝利に拘って早めに手を打った堺のベンチワークも奏功したものと思われる。
試合後のインタビュー。酒井監督が呼ばれ,キャプテンの石島が呼ばれ,セッターの今村が呼ばれた。今村が,チームを代表してインタビューを受けている。堂々とした受け答え,落ち着いた充実した表情。3年前にわんわん泣いていたことを蒸し返してごめんよ。かっこよかった。
そのあとペッパーのMVPが発表され,ペッパーのインタビュー。インタビュー後しんごちゃんをかかえて胴上げの輪に放り込んだペッパーは,試合での活躍もそういったチームとの溶け込み方も,1年目とは思えない馴染み方だった。
そういう意味でもペッパー様々ではあるのだろうが(以下ちょっと前に戻ってループ)。
個人賞
優勝監督賞
- 酒井新悟(堺)
ベスト6
ちゃんとチームが作れる! しかも強そう!
ともすればオールアタッカーとか「はいはい全日本」とかでしらけがちなベスト6。今年はポジション毎にバランスが取れているのが個人的には最大の満足ポイント。
個々を見れば,優勝チームのキャプテンである石島に何かあっても,とか,3位の東レからいないのが残念とかあるけれど,不納得ではないところにおさまった感。スパイク賞を受賞した近がチーム5位ながらベスト6に選ばれたのも,今季の成績を見ればさもありなん。
レシーブ賞
ベスト6+永野じゃ守備がいまいち不安という声も聞かれたので米山さんにも入っていただきましょう的な,これも首肯しまくりのレシーブ賞。
まじでどっか(どこ?)と対戦してほしい。
最優秀新人賞
- 千々木駿介(堺10)
千々木だろうな,って思ってた。リーグが始まる前から。ええ。それもどうかと思いますが。今季の最優秀新人賞最有力候補で,しんどい場面(ex今日の試合)もありながらもリーグを通してなんとか堪えて,チームも優勝して。
これからですよ,の期待を込めて。
敢闘選手賞
- 川村慎二(パナソニック8)
発表前に,じょんぱかなーふくざーかなーなどと言っていたけれど。発表と同時に「川村さんがいたー!」
川村さんがいなかったら2位にはなれなかったという声多数。デスヨネー。宇佐美山本川村の78生の4年力的なソレがね。
そりゃパナは優勝して宇佐美の有終の美を飾りたかっただろうけれど。なんかね。北川先生の時も,案外そんなものなのかな,って,思ったんだったよ。まだ,バレー人生終わりじゃないよ。
選手層の厚さを感じさせたパナソニック。今日の試合も,まつた→山添の交代が地味にいい具合に見えた。川村の後衛に入る谷村,というのも渋かった。ジョンパウロがまた,どんなプレーもほんとに巧くて。福澤も「どっかーん」が減って,ジャンプ力は残したまま状況判断や小技も使えるようになって。もちろんサーブは武器で。白澤のブロックは相変わらずやな感じだし,宇佐美は,もう宇佐美だ。試合中にめっちゃ「それは無茶振りだろ」と言いたくなる白澤への縦B(????)があったけれど,それも含めて宇佐美だよ。
優勝しててもぜんぜんおかしくなかった。セミファイナルの1日目にも同じことを思ったな。いい優勝決定戦だった。パナ寄りで見ていなかったからそう思うのかもしれないけれど。