天皇杯・皇后杯都道府県ラウンドは誰のための大会か

そりゃ出場チームのためにきまっているでしょう。
おしまい。
身も蓋もなくなるから「始めた人達のなんちゃらのため」とは言わない。
天皇杯皇后杯のしかも都道府県ラウンドに関しては,見る人にとっての面白さは必ずしも求められるべきものではない,少なくとも優先度の高いものではないと考えていて,だから,出ている人たちが楽しくできればそれでいいんじゃないのと。
そこはベースにあるのだが。
しかし,あんまりにも一般観客アウェイじゃないか。あたしゃ物好きを究めているつもりはないよ。
以下に,自分が観たこれまで2回に満たない天皇杯都道府県ラウンド(2012東京都ちょこっとと2013神奈川県ちょこっとだけ)がどれくらい見る人に優しくないかを書き連ねるが,非難のつもりはない。
天皇杯好きなので。それに参加チームのための大会だと思っているので贅沢も言わないよ。
ただ,もしもう少しどうにかできる余地がありそうならば多少なりともご配慮いただけると大変嬉しく思います,程度のささやかなもの。
それに,都道府県ラウンドは県ごとに時期もまちまちなら参加チーム数もまちまちで,各都道府県協会の(実行委員の)裁量に任されている部分も大きいのかな,と感じている。たとえば宮崎県では高校が軒並み2チーム出ししていてかなりの規模のイベントになっているうえ,今年は協会が自ら実況ツイートを試みていた。
こういう頑張ってるぽい県の現地の様子は気になるところ。
なので,以下は自分が観たせまーーーーーい範囲から受けた印象です。

事前に(開催要項と)組合せ表がほしい。

都道府県ラウンドが始まるころから,JVAのサイトの都道府県ラウンドのページで全県の日にちと会場は一覧できるようになっている。また,大会が終われば,ほどなくして同じページに試合結果PDFも掲載される。
それなら,エントリが確定して組合せが決まった時点でそのPDF(結果が書き込まれる前のもの)もアップしていただけませぬか。切実。
各県のエントリ締め切りから数日後を目処に県協会のサイトを訪問しまくって,しらみつぶしに組合せ表を探すのもそろそろ疲れました。Webサイト持ってない県協会に至ってはお手上げ。たとえば埼玉は国体予選あたりからあれこれアタックしては空振りし続けていたのだけれど,昨日気合いで発見した。達成感はあるが,そういう達成感を得たいんじゃないのよ。

当日は会場の入り口に案内がほしい。

案内っていっても詳しいガイドではなくて,「ここが会場だよ」というのが分かればそれでいいの。「○○高校入学式」式のアレ。敷地の門と,あとは,体育館の入り口にも。
大学キャンパスへの侵入にそこそこ慣れた身でも,高校の「関係者以外立ち入り禁止」掲示には気後れする。行く先はリアルJKがたむろしている未成年の花園ですよ。こっちは保護者のふりをするにはやや苦しく姉の振りには無理がありすぎる年頃の立派な部外者(大会にとっては観客という名目も立つが当該高校にとっては不審な人物)。
敷地内を行き交うリアルJKの不審者を見る視線*1は涼しい顔で受け流せたとしても,次に迷子の危険が待ち受ける。高校にしろ大学にしろ,敷地内が複雑でなかなか建物にたどり着けなかったり,建物にまで来ても入り口が分かりづらかったりするんで。

試合中のマイクのアナウンスがほしい。(決勝戦ぐらいは)

2コート進行だからやむなしとして,決勝戦は1試合だから。先日もセットカウントぐらいは言ってたかなあ。*2あまり記憶にない。ベンチ入りメンバー紹介やスタメン紹介などあると嬉しいのだけれど。

会場で名簿ほしい。

パンフレットとまでは言わないが,出場チーム名簿がほしい。誰が出ているか分からない。気になる選手がいても背番号だけ。それだとその日限りになってしまう。呪文のように「橘の2番」とか「荏田の1番」とか言いながら,どうにかして高校の名簿を探せというのだろうか。ましてクラブになるとお手上げである。知られたくないかもしれないけどね。
どのみち一般客(チーム構成者の家族除く)は10人程度しかいないだろうから,増刷して「ご自由にお持ちください」しても労力の無駄だとは思うの。コピー代もばかにならないし。でも,1部コピーして入り口付近の壁に貼ってくれるだけでいいのよ。
きっと壁に貼るのも難しいんだよね。うん。そうだよね……張り紙禁止だよね……しょんぼり。

会場で試合の結果がほしい。

A4ペラのトーナメント表の出力紙に手書きでいいので。各セットの得点書くだけだよ。勝ち上がったチームをなぞるだけだよ。
途中から行くと今が何試合目でどことどこが対戦しているかもわかんないわけですよ。
自分の居場所によっては試合中に得点板を見られないこともあるわけですよ。
数日後にJVAのサイトに載るじゃんって話だけど,でもさー。でもさー。
張り紙禁止ですかそうですか。しょんぼり。

まとめ。繰り言。

「盛り上がる」ってどういう状態のことを言うのかな。
参加しているチームが楽しくて盛り上がれる大会になっているのなら,それでいいんだ。ただ,工夫次第で見る人にとってももう少し面白く感じられる要素がありそうなのに,実際にそこまで手が回っていないことがもったいないんだよね。と毎年思っている。それはブロックラウンドも然り。
そんなことを言いながら思いつく不満がこの程度というのが,アイデアが浮かばない人であることをさておいても,自分でもささやかすぎて,飼い慣らされているなあと感じたものです。
クロスカテゴリの面白さってどこに見出だせるのだろう。
自分はちゃれんじぼちぼち大学そこそこぷれみあ申し訳程度ぐらいの囓り方だから,ブロックラウンドやファイナルラウンドの初めの方がいちばん盛り上がる。ちゃれ対大学や,ぷれ対大学は,見たことのあるチーム同士が公式戦で対戦する数少ない機会だ。毎回なんだかんだ文句は言ってはいるものの,一年の観戦カレンダーの中でも楽しみにしているといっても過言ではない。
翻って,都道府県ラウンドになると,わかんないチームの方が圧倒的に多い。実業団わかんないクラブわかんない高校わかんない。大学も3部あたりになってくるとお手上げ。
例えば1チームだけを目当てに行ってそこだけ見ていてもじゅうぶん楽しくはあるのだけれど,せっかくなら他のチームや試合もそれなりに楽しめればお得じゃんね。それに,対戦相手の人達が全然わかんないのはやっぱり落ち着かない。じゃあ観に行くなよと言われればそうなんだけどさー。誰が出ているとか情報は些末なことでむしろ邪魔で,ただ目の前のコートの出来事に集中すべきなんだろうか。それも,自分の観戦の蓄積と気合いでどうにかするしかないのだろうか。
そんな小難しい……

*1:実話ではありません

*2:ex「ただいまの第1セットは25-xxで東海大学が取りました。セットカウント1-0で東海大学がリードしています」。