全日本大学バスケットボール選手権(男子)最終日@代々木第二体育館


天気が良かったし買い物に出たかったので,買い物の勢いを付けるために行ってきた。


いつかはバスケも生観戦してみたいなーと思っていたけれど,よもやそれがインカレになろうとは予想だにしませんでした。勢いだいじ。


決勝のカードが明治大対東海大だった,だから何,という話なんだけど,そのカードじゃなかったら行かなかったと思う。ついったーってすごいね。バスケクラスタ兼の方とか明治バレー部の選手とかのツイートやリツイートで様子がわかる。そうじゃなかったら今インカレしてることも知らなかった。


前売りは完売で,当日も入場制限がかかるかもしれないとのことだったので,わたしなりに早めに出て,ちょうど3位決定戦の前に着いた。


最終日は7-8位決定戦,4-5位決定戦,3位決定戦,決勝戦の4試合。1試合の時間も短いし,所要時間がだいたい決まっているから4試合できるんだよね。いいなー,いいなー。


初めて入る第二体育館は,第一体育館と概ね同じ構造で,ずっとこぢんまりしていた。真ん中のコートを取り囲むように楕円のすり鉢状に客席が配置されている。わたしが着いたときにすでにかなり席が埋まっていた。当日券一般2000円,再入場不可。


コートが近い。空いている上の方の席から見たけれど,それでも臨場感がある。


ええ,まあ,びっくりするぐらい,バスケのことを何ひとつしらずに行きましたけれども。学校の体育でやったきりですよ。「スラムダンク」を借りて読んだ20年前の記憶なんて残っているはずもなく。


ハンドボールの7mライン的な曲線(←このレベル)の内側からのシュートが2点,外からが3点,内側でディフェンス側がボール持ってる人に反則したらフリースローフリースローは1点。知ってたのはそれぐらいか。「第1ピリオドって何?」だし,1Q10分というのも知らんし,もちろんポジションなんてわかるはずもない。攻撃側が何秒か以上ボールキープしつづけていたら笛が鳴ってたり,1人がボール持ってじっとしててもだめなのかな。味方のカウントダウン+タイムアップブザーが鳴ったりしてた。


パンフ売り場を探したけれど見つけられず(帰りに跡地を発見,500円だった),出たとこ勝負。


3位決定戦は青山学院大-拓殖大。知ってる名前のほうを応援する仕様。青学の#5高橋貴大選手,あとで個人成績を見たところそれほど上位にばかすか名前が挙がっている選手ではなかったのだけれど,彼の3ポイントシュートにやられた。1Qの最後,残り時間がするする減っていく中,最後の最後にシュートして残り0秒で3点。2Qの最後も,また,残り数秒のところでボールが回ってきて,敵さんに塞がれて体勢を崩しながらシュートした瞬間のタイムアップ。ブザーが鳴ったあとでボールがゴールを揺らした。あれ,OKなんですね。まじかっけー。


3Qの最後もやっぱり3ポイントシュートを狙って,それは外れたけど。


試合は青学リードで,3Qぐらいでけっこうな差がついた。4Qの最後にどさっと選手交代したのは,あんまり出てなかった4年生だったのかしら。#10高橋智行選手にはみんながシュートのお膳立てをしまくっていて,ボールが渡る度にアップゾーンがはやし立て,なかなか決まらなくてその度にわーきゃーいいながら,しつこくしつこくシュートチャンスを作って,決まったらみんなで大喜びだった。


青学楽しかったです。


勝戦の明治大-東海大は,東海大のかもめのみなさんの強さにひたすら唸った試合だった。1Qこそ明治がリードして終わったんだけど,1Q後半ぐらいから,素人目にも東海の方が強そうに見えた。案の定2Qで逆転し,そこから点差がやや詰まることもあったけれど,基本的には東海がとことこと点差を広げて圧勝,の感。


んむー。かもめーず。ディフェンスが堅い。そして,シュートの精度の高さが,たかが2試合4チームで比べるのもアレだけど,抜きんでていた。1Q序盤は3Pが立て続けに入った明治だったけど,逆に言うと,ゴールエリアには入れてもらえなかった。中で勝負できないのが見えて厳しい。試合後半になるにつれてその3Pシュートがなかなかリングの中に入らず得点に結びつかなかった。


逆にかもめーは,一瞬の隙をついて中央に切り込んでくる。え? え? と思ってるうちに真下からゴールしてたりして,びっくりする。攻守の切り替えも早い。迷わない。


どちらも競った試合にはならなかったので,はらはらどきどき,にはならなかったけど,ほいでも,初観戦にして大いに楽しめた。今年こそNBL行きたいなー。


そのまま表彰式・閉会式まで見て帰った。試合開始のときも思ったけれど,演出はバレーのインカレに比べて比較的あっさりしている。かも。ただ,三菱電機がスポンサーで,個人賞ひとりひとりにまでつく副賞がたいへん豪華だった。


個人表彰を見ながらふしぎーな気持ちになっていた。初観戦のバスケのインカレも,今年行けば6回目(ただし2008は1試合しか見ていないから行ったと言っていいか怪しいレベル)になるバレーのインカレも,同じ学生スポーツで,バスケの上位にもバレーで知ってる大学名がたくさん並んでいる。どちらも冬場の屋内競技で,同じ時期にインカレをやっている。プレーする人数も同じぐらい,身長もだいたい同じぐらい。近くの観客は若い女の子で,ダレソレさんがどうのこうのと,おおかた我々がバレーの試合を見て話しているような内容を話している。後ろはもう少し年配の男の人で,ちょっぴりだけ耳学問させてもらった。あれだけリバウンド取ってるのはすごい,とか,「でもフォワードでしょ」とか。内容はわからないけど,なんとなくわかる。


細かいところで違いはあるけれど,大きくくくれば,同じような世界が開けている。


そのバスケ側の世界については,わたしは何一つ知らないわけだ。固有名詞も背景も文脈もすべて抜きにしてただ試合としてぼへーっと見て,点が入ったら楽しい,パスインターセプトしたら盛り上がる。パンフぐらいは欲しかった。


片やバレーボールはどうだろう。3桁ぐらいの選手の名前と所属とポジションがなんとなく頭に入っていて,チームのだいたいの勢力図も描けて,大会の仕組みや年間カレンダーがなんとなく分かっている。インカレともなれば,4年生がこれで最後だとかトーナメントの山のどこがどうだとか。12月に平日休みを画策し,最終日の閉会式なんて,泣いちゃうかもしれない。会場に行けばたいがい知った顔に会うし,そこでいろんな話もできる。たまには試合の後にご飯を食べに行ったりもする。


改めて,異常にマイナでコアで狭いところに自分がいるなあと思った。外から眺めて比較してみてね。まあ,趣味なんてたいがいそんなものだと思うけれど。バレーだって,大学バレーを見始めた最初の年度は,1人で体育館に乗り込んで,梅野と高松と重村の3人だけ「よし,覚えた」だった。思えば遠くにきたものだ。


楽しいことはいろんなところに転がっている。今日は不慣れなところで緊張したけれど,試合は楽しかった。大学のリーグ戦は敷居が高すぎるけれど,インカレベスト8が出場する年明けのオールジャパンは気になるし,NBLもやっぱり行ってみたい。


アウェイ感にさいなまれているところに飛び込んできた,明治の見慣れたユニフォームと見慣れたボードと聞き慣れたコールにはかなり気持ちがほぐれた。知り合いじゃないし面識もないけど,知ってる人が同じ空間にいることの妙な安心感。ただし,腹筋崩壊草不可避。


次はあなたたちの番ですよー。キタイシテマスヨー。