インカレ(シードの初戦)前夜


インカレのためにはるばる来ている人がたくさんいる。


シードの16チームは明日(木曜)が緒戦となる。一方で,グループ戦からのチームは,2日間のグループ戦と続けて行われたトーナメント1回戦とで,すでに半分ぐらいのチームがインカレを終えた。


シードチームがいよいよ明日からと決意を新たにしている様子と,戦いを終えて(4年生がいるチームは4年生が引退となって)年度の総括をしているチームとが交錯する水曜日の夜。


火曜から金曜までぶっ通しで休む勇気がなくて,そうなると後半のトーナメント以降に照準を合わせてしまう。一昨年も去年も,そして今年も。2010の金曜日を経験して以来毎年無茶の度合いが増している感はあるが,それでも大会前の意識は後半だけに向いている。金曜本番・木曜あわよくば。シードしか埋まっていないトーナメント表を見てそこまでしか想像できない想像力の貧困さ。


そしていざインカレが始まって,3会場それぞれで行われている初日と2日目の様子を窺って,ようやく,インカレのメインはむしろこっちだろうと気づく。


全学連が一堂に会す年に1度しかないチャンス。「やってみなくちゃわからない」試合の数々。


昼休みにTwitterで経過を確認しながら,去年のことを思い出していた。初日の火曜日。2日早くパンフレットを見たいがためだけに,観に行った人を捕まえて呼びだして,晩ご飯に付き合ってもらった。あのときは1年後の今のことは想像していなかったけれど,お祭りを楽しみ,自分のフィールドが少しだけ広がったのがインカレだった。


今年はそこまでがんばらないかなー,なんて思っていた。もともとは明日も関東メインで動くつもりだった。去年木曜の罠を目の当たりにしたから,関東1部は勝ち上がるだろうなんて気楽な展望は描けない。いつどんなときだってどんなカードだって,やってみなくちゃわからない。1年間見てきたチームの最後の試合を見とどけたい気持ちは強い。だから。


でも,あかんね。せっかく自分が住んでいるところに遠くから来ているチームを,インカレでなければ見るのが大変なチームを,見たいなあと思い始める水曜の夜,でもある。見たかったのに,見るつもりでいたのに,見られないままになってしまったチームがある。明日東京を去る人達がたくさんいる。「バカー!」と叫んでも。


だから明日のスタートは決まった。そのあとはわからない。腰を上げるのが重くてステイするかもしれないし,全方位きゃーきゃーで移動するかもしれない。


何があるか分からないとは言うけれど,関東1部には「金曜大田で待ってる」だ。残れ。以上。それでもまだまだ木曜の試合で見たいところがたくさんあって,ああああああああああああああ。せんだいだいだいさんはお元気だろうか。とどろきに行くことも考えているのだが,宇が……宇が……墨田……。


来年の男子はB方式なので,最初からトーナメント。わやっとしたグループ戦は見られないし,参加できるチーム数も半分ぐらいだろうか。ここからインカレスタート,と考えるとぞっとしない。


月曜始まりの土曜終わりなら月・火だけ休んじゃうとか,と,今年もまたわたしに呼びだされてしまった気の毒な人と話をしていた。


体は1つしかないし,その瞬間に見ていられるのも1つだけだ。インカレという一つの大会にはいろんな見方がある。見方によって見えるものが違う。いろんな側面から見たいと思う。それも同時に。どちらかだけではなくどちらも。できないと分かっているのにふんぎりがつかない。