全日本インカレ5日目(準決勝)
ぽえむです。という断り書きさえしておけば何を書いてもいいと思っています。昨日なんてぽえむじゃなかったので偽装表示ですね。だいたい断り書きなどなくなんでも書いてますし。
4チームだけが残った土曜日の大田区総合体育館。男子準決勝2試合,朝11時開始。
あまりの観客の少なさに呆然とした。悔しくて,やり場がない。
先週代々木第二で見たバスケインカレ決勝戦と比べてしまう。何が違うんだろう。何が足りないんだろう。
面白いのに。
ストレート2試合で面白いのかって言われたら困るけど。困るけど……。そんなの結果じゃん。
場所とか日程とか料金とか,いろいろ少ない理由(言い訳)を考えることはできるけど,それが分かっても助けにはならないんだよ。一般客どれだけいたんだろう。
それに対してがるがるしているのに,自分では(性格的な意味も含めて)どうにもできないのが悔しい。だから5%くらいの自己嫌悪も含む。
先月,秋リーグの閉会式で,ずらっと並ぶ選手達を見て,しみじみと,バレーボールを選んでくれてありがとう,と思った。
ほかの競技も楽しいし,スポーツの中でとくべつバレーボールが好きだという自信も根拠もないけれど,今好きで見ている競技だから思い入れは強い。数ある選択肢のなかであえてバレーボールを選んでここまで来てくれた選手たちがいなければ,わたしの楽しみは成り立たない。
今日はテレビ放送も入らない。一年でいちばん大きな大会の準決勝なのに。もっとたくさん観客がいる華やかな晴れ舞台で戦ってもらいたいのに。それはプレーヤーである彼らがつくりだす試合そのものの魅力の要素もあるかもしれない。だけど自業自得というのは違う気がする。なんつーか。うまくいえないし,じゃあ誰がどうすればいい(わたしが満足する)のかもわからないんだけど。
気を取り直して試合のこと。
なかなか気が乗らない(筆が進まない)んだけど。今日のことは今日のうちに。
と書きかけていたところで,ヴェルディの新加入選手情報(中島俊介,木村築,家近滉一)でぽかーんとなったので,ますます気分が(え
日本体育大学3-0順天堂大学(25-17 25-17 25-22)
順:24浅野 2細中(2S:3伏見) 5佐野 22堤 12廣瀬 1藤井 L31松崎/20館石
日:19小宮 2中村 1渡辺 9田井中 20山田 31峯村 L34山本
順大は今日も今日とて複雑なメンバー交代。
第1セットは,藤井・佐野のSR対角を2枚替えで渡邉・伏見。
第2セットはスタートが,伏見・廣瀬で,途中で伏見→クリス。
第3セットは第1セットのスタメンに戻したが,途中,SR2枚替えで渡邉・もおり。
リベロは第1セットが松崎,第2・第3セットが館石。MBの後衛3ローテに入るレシーバーは山崎だけだったかな。
かように色々と仕掛ける意図は見えたが,展開は一方的な試合になった。
第1セットが終わったときには,まだわからんよ,と思っていたが,第2セットも第1セットと同じ展開。第3セットは少し競ったが,順大がとりかえすには及ばなかった。
第2セットの最後は大内のサーブポイント。決まったときの盛り上がりたるや。その前から連続得点になっていたところだった。大内と吉武,2人の4年生リベロ。今年は1年に山本(と長谷川)が入ったこともあり,リベロとして2人揃ってベンチ入りや出場をする機会がほとんどなかった。最後のインカレで,レシーバーとしてベンチに入って,リリーフサーバーでセット終盤のおいしいところを持っていくなんて,かっこいい。
それから,渡辺大地。あんなに気迫を前面に押し出して,1点取る毎に吼えて走り回って,ガッツポーズして,床にハイタッチしそうな勢いだった。4年生の主将が率先して走り回っていた。紺ユニに白く抜かれた背番号1とキャプテンマークが爽やか。大地も,明日で見納め,だろうか。
早稲田大学3-0明治大学(25-23 25-22 25-21)
明治:6飯塚 1大塚 3鎌田 2新 10杉本 5佐藤 L14中村/22瀧野
早稲田:7濱松 19山口 1吉村 11福山 3七里 9専田 L2本間
2セット先取された明治は,第3セットに賭に出た。昨日の龍谷戦を見たときにいまひとつ調子が上がっていないように見えた杉本。今日も,昨日ほどではなかったけれど,良いときほどではなかった。そこをばさっと竹内に代えた。と同時に,大塚と飯塚のポジションを入れ替えて大塚がOP。スタートローテーションも,セッター後衛のS5スタートに。これはセッター後衛云々ではなく,最初のサーバーが大塚になることを優先したら結果的にS5になった,だろうな。佐藤→大塚→飯塚→鎌田→新→竹内。
この賭が,結果的には裏目に出た。早稲田濱松のサーブスタートに明治は鎌田のレセプションアタックで先に1点をあげ,次の明治大塚のサーブを早稲田は福山の41ぐらい? という絶妙なスロット(但しサイドライン側から見ているのでわかっていない)からのレセプションアタックで返す。さて,山口のサーブ,というところで福山のブロックが出て,早稲田がまずブレイク。明治1-2早稲田と早稲田がスコアを先行する。
そして2-3からの明治S3レセプションローテーション(飯塚サーブのあと)で早稲田が3連続得点。早稲田のサーバーは吉村。飯塚のバックアタックを拾われて,前衛の専田。次は飯塚バックアタックブロックリバウンドから竹内のレフトサイドが被ブロック。
2-5で明治1回目のタイムアウト。そのあとはしばし双方小刻みなブレイクをしつつの展開となったが,8-10からの濱松サーブと次の山口サーブのときに早稲田が突き放す。9-14から明治2回目のタイムアウト。タイムアウトあけて,竹内→杉本。
このあとも点差は詰まったり開いたりした。明治もずるずる離されることなく,途中佐藤と鎌田のブロックが続いて3連続得点を挙げる場面もあり追い上げはしたが,前半に作った点差を詰められなかった。
コートプレーヤのレギュラーのなかでただ一人4年生じゃない杉本に対しては,正直なところ,4年生にとってこんな大事な試合なのにがるがるがるがるがる,という気持ちにはなったが,果たして悪かったかというとそうでもないような気もする。東日本インカレの再来がなかっただけで。荷が重くてスマン,期待しすぎてスマン。それに,それも含めた4年力だから。と,思った。
あからさまに明治応援してたのにあまり書くと却ってアレだけど,それだけ早稲田が強い。単に強いだけじゃなくて,楽しい。
完敗だった秋の最終戦を,ひっくり返せなかったなあ。
最初のセットを見る限り,明治も早稲田対策をしていたのは感じた。東日本インカレの準決勝で勝ったときもそうだったのだけれど,七里に対してはわりとコースに入ってあげていた(もちろんどうにもならないスパイクも多いのだが)。MBの攻撃に対してもまあまあケアできていたように見えた。
今日の勝敗を分けたのは,得点推移を見る限りでは,おそらくサーブ。特に1・2セット目については,ビッグサーバーがビッグイニングもとい連続ブレイクポイントつくったところがカギになっていた。
第1セット後半,18-16と明治が2点リードしていたところから,早稲田サイドアウトのあとのリリーフサーバーの北地投入で4連続得点で早稲田がひっくり返す。その間に明治は2度のタイムアウトを使った。
第2セットは前半に。佐藤のブロックで6-4と明治がリードしたところで,専田がうまいバックアタックでサイドアウトを取り,サーバー七里。1本目がエンドラインいっぱいのサービスエース,2本目はレセプションボールがそのまま戻ってくる。3本目も明治のレセプションアタックが決まらず,トランジションの吉村。明治1度目のタイムアウト明けに再びエンドラインいっぱいのサービスエース(こういうところがすごい)。その次はちょっと得点を焦った明治側にオーバーネットの反則が出て,えーと,6-10。まだ慌てる点差ではないのだが,セット序盤のコレはかなり見る者の気持ちを砕かれた。
さーぶかっとがーとかれせぷしょんがーとか言うつもりはない。明治はなんとかできる程度のレセプション力があるし,乱れたパスをなんとかできるセッターもいる。無理が効くスパイカーはおらんが,粘りはある。
結局,早稲田がその上を行く。相手コートに返っちゃうと,あかん。わたしの超推しMBの一人である濱松は今日は無双とまではいかなかった(ように見えたが……エンド側から見たかった)が,対角の福山がえらく,長身を生かした威力のあるスパイクを打っていた。トランジションアタックでやられると,唸るしかない。
そして,早稲田のカギの専田。ほんとうに巧い。レセプション堅いディグ素早い。そしてスパイク巧い。
早稲田応援の,おそらく選手の誰かの母親が発した,名指しの「コートの中に打つな」は名言だった。それを言われた本人も,しっかりブロックアウトを狙っていた。
綺麗にコートの中に刺さるスパイクは気持ちいいだろうけれど,1点は1点で,その1点が取れる選手。
こういうこと書くといつも吉村の名前が抜けるんだけど,吉村かっこいいよ。
スタメンの役割分担がしっかりしていて,高確率でブレイクが期待できるリリーフサーバーが2人いて,MBのイキが良くて,セッターがいい。アナリストさんがしっかりしてる。
こうやって書くと,早稲田優勝待ったなしに見えるけれど,日体のかたさは半端ない。早稲田の攻撃がどこまで通用するだろう。
七里を多用せずに勝っているイメージのある早稲田だけど,決勝戦は,エースの殴り合いになるかな,ならないかな。
楽しみです。