セッター中道
瞳じゃないよ元貴だよ。
今季警視庁の試合をどれだけ観たかっつったら,大したことはないんだけど。
知り合いのけいしちょファンが,レギュラーラウンド通算の個人技術集計表を見て,アタック決定率上位15傑にけいしちょ5人全員入ってるって言ってた。
トップは清水の6位。49.6%で打数もぼちぼちと,けしてものすごく高いわけではない。MBならつくばの2人ぐらいあるともっといいよね,というところ。
けれど,いちばん低い中村の滑り込み15位まで,規定を満たしている選手が全員15傑に入っているのは,すごいことだと思う。
優勝チームだから,当たり前なのかもしれない。18勝2敗。いわゆる「守備」のいいチームで鳴らしているけれど,実はそれだけじゃなくて攻撃も手堅いんだよ,と。
これは,コンバート1年目のセッターが,誰とでも偏りなくあわせて,誰に対しても打ちやすい・決まりやすい配球をしていた証左とも言える。もちろん個々のスパイカーの技術と不可分の数値であることが前提で(そもそもこれはスパイカーの技術成績だ)。
中道自身は,今季警視庁でいちばんたくさんボールを触った人でありながら,帳票に名前が出てくるのはサーブ効果率の4位だけだ。打たない。拾わない。ブロックは,まあ。うん。チーム175だから。仕方ない面もあると思うのよね。
セッター中道は華やかだった。前に・表に出るタイプではないから目立ちはしないんだけど,中道の手から放たれるボールって,なんでか,きらきらしていた。
昨季のセッター中田は見ているわたしの方に未練があって,いつまでもコンバートと思い切れなくてぐずぐずしていたけれど,今季の中道はわりと,すっと「ああ,中道がセッターになったんだ」と入ってきたし,セッター中道を見るのが楽しかった。
本職セッターがいないチームで中道がかりそめのセッターをしている,のではなくて,中道がセッターにコンバートしたのだ,と。
そして,そのコンバートが,とてもうまくいったのだ。今までセッターをしていなかったのか不思議なくらい。とまでは言わないけれど。
書いていると,アタッカー中道を見たくなってきた。やっぱり未練もあるんじゃん。でも,スパイクを打たない分までサーブにキャーキャー全力投球した。刈谷の土曜日の第5セットが中道のサーブポイントで始まったときに,警視庁が勝つような気がした。試合後にならなんだって言える。
今季の警視庁の「今シーズン」が少し伸びて,今週末と来月と,おそらくセッター中道ゲームキャプテンによる現行の警視庁をもう少し観ていられることは,心ときめくことだ。
(ちゃれんじまっちに自分がどういうスタンスで臨むかはまた別の話になりますが)