2014年度関東大学春季リーグ男子1部・10日目
今季初めて,腹をくくって「基本的にBコートしか見ない」を実践してみた。Bコートで試合をする何人かの選手について個人成績を拾ってみたかったのが動機。
結局やっぱりAコートも気になるし,あれこれほかのことに気を取られてしてごそごそいるうちに見逃しが多くて拾いきれなかったんだけど,少なくともBコートをわりとちゃんと見られたのは良かったかな,と。もうここまで来たら,ほとんど見てないチームがあったって仕方ないと諦めるしかない。
専修大3-0東京学芸(25-21 25-20 25-22)
→専修:9古賀 7高橋 18小森 6藤中 12川波 1山本 L25井上
学芸:4金成 1白川 18小野 5井上(2s-:20高澤) 9柳澤 3堀込 L12園田
決意の出鼻をくじいた専修のスターティングラインナップ。「え? ええ? えええええ?」と目をこらしながら二度見三度見しているあいだに,試合が始まってしまった。川波MB。というか,事実上MB1。
川波がセンターブロックに跳んでいた(3ローテ全部かは確認できなかった)ので川波MBで間違いないのだけれど,川波後衛のときはリベロなし。高校カテゴリでよくある,サイドアタッカーへのリベロ起用もなし。攻撃は,センターありサイドあり。もっとも近頃の大学界隈は,センタープレイヤーのサイドアタックもサイドアタッカーのセンターからの攻撃も珍しくもないので打つ方については区別に意味を感じないけれど,それでもこれには驚いた。
高橋の対角がいまいち影が薄い問題と,サイドアタッカーが多すぎてあぶれている問題を一気に解決するとこうなるのか−。すげえな。
すっげー楽しそうだった。すっげー見たかった。悔しい。そこを我慢した割に今日の栗山は昨日の栗山のようなことはなくて(数字で比較できないからわからないけれど,印象レベルで),すっげー悔しい。
例によって雑な部分は否めない専修だけど,そんなかんじ。
専修も学芸もリーグ通して特にサイドアタッカーを固定しきれなかったのかしなかったのか。人材豊富といえば聞こえがいいが,悪く言えばどんぐりの背比べで決め手に欠けた部分はみられた。学芸は加えてセッターも。かっしー/金成のどっちがどうというのが,うーむ。おおむねかっしースタート金成バックアップで運用していて,今日は金成スタートにしてみたものの。いや,悪くはないんだけれども。うーむ。
順天堂3-1東海大(20-25 25-18 25-14 25-19)
→順天堂:12浅野 25濱道 1柳田 10堤 5廣瀬 11渡邊 L20松崎
東海:23松林 4加口 19佐々木秋 18久原 10栗山 35龍 L28井上航
順大がすごかった。第1セットは,第1試合だから起きていなかっただけだと思う。第2セット以降がほんとにすごくて,東海大は手も足も出ませんという感じ。
もおりのサイドアウトの切り方,とくにライトからのスパイクがえぐい。堤と浅野もめちゃめちゃ高かった。MBの二人もがすがす打つし,ブロックは3枚びっちり。しかもみんなボールへの反応がよくて,まあ拾うこと拾うこと。
こういう順大が好きだったんだよなー,と,遠い目になった。今日じゃなくてもいいじゃないですか,とも思った。
東海大は,ぱっと見,手の打ちようを見いだせないまま4セット目に入ったように見えた。ので,このセットで終わるだろうな,と思った。
誰にあげてもどこにあげても切り替えされる。レセプションが安定しなかった部分もあるにせよ,ボールの上げどころはけして偏っていないのに,ことごとくリードブロックで追いつかれていたから,辛い。
強打すれば3枚ブロックにシャットされ,ブロックアウトを狙えば,ワンタッチのあと奥で拾われる(サイドにはじき出せなかったね)。ブロックをいやがってtipに逃げてみても勢いのないボールは全部追いつかれて拾われる。トランジションアタックに対するブロックの完成が順大に比べると遅くて,たまにキルブロックできたと思っても順大が滑り込んでブロックリバウンドを拾う。そのうち疲弊して足が動かなくなって,順大のフェイントを拾えない。
それにしても,今週の順大と先週の順大が同じチームには見えない。毎度のことながら,どうしてこんなに波が激しいんでしょうか。
駒澤大2-3法政大(25-20 23-25 25-22 15-25 9-15)
駒:25佐々木 7大野 19高子 21西田(5s:5鈴木) 9愛甲 10富永(4s途中:18曽田) L29藤岡
→法:12長谷川 10千住 1村上 7木村 5久保田 11田中 L27小林
みてない。接戦に見えたのに,第4セットはいったい何が起きた。
早稲田3-2日体大(22-25 24-26 26-24 25-16 15-10)
→早稲田:13山口 1専田 6福山 2三宅 18喜入 3濱松 L19土屋
日体大:9小宮 2田尻 1山田 31矢貫(4s-24原) 13緒方 20峯村 L23山本/15西村(とちゅうから)
第3セットの終盤のはらはら感。22-22でSR2枚替え。セッター14大上,OP19伊澤。半分まわって25-24で戻した。終盤同点の場面だったからメンチェンしなかったらストレートで勝てた,とは言えないけれど,ここで交替するんだ,と驚いた。
第4セットは何が起きたのかわからぬ勢いであれよあれよと大差がつき,20-12で田尻にかえて伊澤。ところが,緒方はかえず。それからそのセット終わりまで緒方がトスを上げた。緒方器用だ。ブロックリバウンドの取り方もうまいし。
早稲田怒濤の勢いで最終セットに入る。8-7までは拮抗していたが,コートチェンジしてから突然早稲田のブロック祭りが始まった。12点までの4得点中3点がキルブロック。気持ちよく一気に突き放して試合をものにした。ライト側の山田を喜入が一枚で止めたときの盛り上がりようと言ったらなかった。
早稲田MBsのブロックとスパイクをカウントしようと思っていたのに,第4セットが謎めいていて,断念。ブロックはOPの三宅が6本ぐらい止めてたっぽい。濱松とどっちかわからないのを三宅とカウントして。三宅くんはスパイクの打数はあまり多くなかったけれど,さすが本来MBというべきか,ブロック得点のほうが多いんじゃないのという勢いだった。
筑波大0-3中央大(23-25 22-25 12-25)
筑:9兒玉 13中根 14秦 10高橋 7宮下 2篠村 L1竹澤
→中:23石川 15渡邊(3s:1手塚) 2江頭(3s途中-26山下) 25武智 22大竹 13関田(3s途中-9今村) L20伊賀
あくまで印象なんだけど,中大はサーブスタートの試合が多くないだろうか。たいがい,石川サーブで始まり初手から絶望的な気持ちにさせられるという,それ。
筑波は第1セットの序盤はリードしていてムードも大変よかった。いけるんじゃないの,と思ったんだけど,12-12で中大が追いついて,あとは接近戦。
(見ていないのだけれど)1・2セット目はそれでも競っていたのに,第3セットはどういうことなの。
筑波はこれで最下位が確定。
明治大3-1慶應義塾(18-25 25-19 25-14 25-20)
明治:12與崎 18濱中(1s途中-4杉本,2s-2有田) 11原 19政井 22川村(2s-4杉本) 9小野寺 L14中村
→慶應:12上田 5成尾(3s途中-8丸谷) 28黒田(4s:10佐藤) 6稲田 1柳田 3野口 L16野瀬
専修ほどじゃな,いや,専修以上に「えええええ??」だった明治のスタメン。はまーきたー。かわむらきたー。意図不明。
濱中は,前週日曜に最後ちょろっと出て,試合をひっくり返すには遅かったけれど,悪くない感じではあった。でも謎。川村は初日にやはり落としそうなセットで途中交代で出場して以来か(自分のお留守番の日は除いて)。コートに4年生がゼロ。すげえ。
日体大の謎めいた選手交代もそうなのだけれど,優勝チームも決まってしまったので,もちろん順位も大事でないわけではないけれど,4年生が抜けそうな東日本インカレを見越してお試ししているのかしら,と思ったり。
しかしそのはまーは,初っ端から,スパイクアウト,スパイクアウト,被ブロック,と立て続けに失点。切ない。そのあとサーブで崩しはしたものの,後衛にいる間トス上がらないしサーブは後衛でも狙われるし,辛い。前衛に上がって4本目のスパイクもアウトにした(これはそもそも助走の入りからして打ちづらそうではあった)あと,前衛ライトでのレセプションローテーションになったところで杉本と交代した。
べっこり凹んでた。タイムアウトのとき,すっごいべっこり凹んでいるのを小野寺がかまっていて,うわーーーーん(俺号泣)。
はまーがどうという話しではなく,第1セットはブレイク率の異常に高いセットだった。杉本が入ったからって差が縮まることはなく,交代後の上田サーブで完全に突き放されて(杉本自身もシャットアウトされまくって)もうどうにでもなあれという展開。そのわりにセット最後慶應が24点目を取ったあとに明治が3連続ブレイクしたりと,ほんとうによくわからない第1セットだった。
ところが第2セットから明治が一変する。レフト対角を有田・杉本の4年生に戻して,この2人が,すげーがんばった。わたしがこんなにも杉本を偉いと思ったのは去年の東日本インカレ以来2度目だ(ものすごく辛い)。杉本,レセプションもかなりの数を受けているし,スパイク本数も半端ないし前衛でも後衛でもレフトでもライトでも。エースとしてあともうちょっと頼りがいがあれば,などと偉そうなことを言っていて申し訳ない。頼もしすぎた。後光が射して見えた。
杉本と有田が計算できることでサイドアウトを取れる,ラリーが取れる。與崎はたまにやらかしてはいたけれど,それでおつりが来るぐらいの働きをしていた。急に変身した明治に慶應のブロックが対応できなくて,MBの二人もすごく動きやすくなって決定率が高い。
あと,小野寺な。ブロック賞どうなるかなー。少ない日はほんとに少なかったから読めないけれど,今日はものっそい勢いで量産した。トータルでみればブロックがいいほうのチームには入らないと思っているのだけれど,今日はキルブロックでの得点が多かった。小野寺のどや顔とがっつぽも量産されて,おなかいっぱい。
慶應は,第3セット終盤に成尾→丸谷,くわえて第4セットは黒田のところに佐藤。これがけっこうはまって,第4セットは10-10まで拮抗。ただ,そのあと明治が一気に抜け出してしまった。試合を通じて,サーブミスの多さがほんとうにもったいなかった。ビハインドになればなるほど1プレーでブレイクできるサーブで攻めたい狙いはわかるのだけれど,ほんとうにここという場面でみんなネットにかけていて,運に見放されているとしか思えなかった。
アウトじゃなくてネットなんだよ。体育館狭かったからかなあ……