2014年度関東大学秋季リーグ男子1部・第10日


日本体育大学健志台キャンパス


十日目。B3の試合終了は8時を少し過ぎた。8日目ほどではなかったが,接戦が多い。

法政大3-2筑波大(25-27 20-25 25-23 25-19 15-12)


→法:12長谷川 4鈴木 11田中 7木村 5久保田 1村上 L27小林


筑:9兒玉 13中根 8吉川 10高橋 7宮下 14秦 L1竹澤


明日の閉会式・表彰式の個人賞発表で木村のスコアを聞くのが楽しみです。3週目以降の個人成績は不明なれど,ベストスコアラーはおそらく木村でしょう。ちょっと他に思いつかない。2週目終了時点で2位(山田脩造)と30点差がついていた。セット数も少なくないし(10日目終了時点40セットは5位タイ。最多42,最少36),法政は相変わらずぶっちぎりで木村木村なので,ひっくり返る要素がない。


その木村,今日はちょっといまいちかな,という感じはあった。序盤は。スパイクミスが多かったのかブロックにつかまっていたのかは忘れたけれど。


途中からはあまり見ていないのでなんとも。


第5セットの後半は,9-9から長谷川サーブでアドバンテージを取って,田中のブロック→宮下→木村→木村→田中→村上スパイクミス→木村。


小林がよく拾う。小林が拾うから木村のトランジションアタックでブレイクできるんよね。レセプションアタックは木村ばかりではなくて(当たり前だ),田中の決定率が高くて楽しい。

順天堂1-3早稲田(25-23 25-27 18-25 22-25)


→J:12浅野 5廣瀬 1柳田 10堤 25濱道 11渡邊 L20松崎


W:13山口 18喜入 6福山 15山崎 1専田 3濱松 L14後藤


第2セットの競り合いを制した早稲田が逆転勝ち。第3セットはセンターの2人が実に効いていた。専田・喜入の両WSが3枚ブロックにかかる場面が目立った1・2セット目。第3セットはセンター中心(と言いたいぐらい)の組み立てて,第3セット後半から第4セットにかけてはOP山崎の打数を増やし気味に。


自分が見ていた席の位置のせいもあるのかもしれないけれど,S山口がライトの山崎にあげるボールが,手を離れる出るぎりぎりまでライトと分からない。ぎりぎりどころか,しばしば見逃してしまい,気がついたら山崎が打っていた。


MBは明らかに打つ気で全力で跳んでいる。しかもしばしば入るスロットがかわる。山口-濱松ラインはボールがセッターの手を離れてから濱松の手に触れるまでが笑えるほど早いことも少なくない。となると,ついゲスってセンターコミットにいきたくなる。実際順大のブロッカー陣はセンタークイックをケアしないわけにいかず,どうしても山崎のセンターブロックがライト側に移動するのが遅れる。山崎がブロック1枚か1枚半でのびのび打てている場面が多かった。


高さを比べれば圧倒的に順大が高い。たんに身長が高いだけでなく,ブロックのいいチームだしフロアディフェンスも堅い。その順大のブロックを分断した山口の組み立てに舌を巻いた。


それを為しうる濱松が大好きだ。今日はキルブロックはあまりなかったように思うが,運動量が半端ない。「にかー」っとした笑顔も実にいい。


まだ10月に入ったばかりで「見納め」という感覚になかなかなれないのだけれど,覚悟決めるべしと自分に言い聞かせて見ていた。Aコートとどちらを見るか迷って,Bメインにしたのは,それもあってね。個々の選手が今後続ける続けないは(知らないし)ともかく,今年のチームが終わりなのは確かなので。


早慶明(11/9@日吉)があるよね,と高をくくっている部分もあるんだけども。

東京学芸3-2国士舘(20-25 26-24 24-26 26-24 15-13)


学:16樫原 20高澤 14竹元(2s途中-:18小野) 1白川 9柳澤 5井上 L12園田


→国:12池田 16奈良岡 50石井 48工藤 28小島 13伊藤 L14村山/1権藤


スーパーゴリラがコートに帰ってきた。秋開幕から行方不明,前週スタンドに姿を現した権藤主将,本日ベンチ入り。2セット目まではアップゾーンでスタンドに合わせて怪しい動きや謎の踊りに余念がなかったが,第3セットからはスイッチでコートに立っていた。そしてコートの中で踊る。本日のコクシスタンドが前週に比べるとやや大人しかったのは権藤がいなかったからか(違う,絶対違う)。


翻って学芸のアップゾーンが,これは前週からというか今リーグ通じてそうなんだけど,あまりうるさくない。白川がコートにいるからか(これは違わないと思う)。


閑話休題


出だしからコクシがいい感じで(学芸はらしくなく地味で大人しくて),これはコクシ2勝目じゃないかと思っていた。第4セットもコクシが取りそうだった。のに,フルセットになったし,最後は学芸が取った。13-13からの柳澤のレセプションアタックがコースはアウトだったんだけどワンタッチありなしでもめて,結局コクシが触ったらしくて学芸が14点目。それから池田のスパイクをブロックして15-13でおしまい。


ファイナルセットも最大3点リードしていたんだがなあ。リードしているのにミスって追いつかれてしまうのがコクシの「ちょっと足りない」ところで,実にもったいない。


石井のでこは好きだ(かわいい)。


学芸は,調子が良かったとは言いがたいが,勝って5勝目。もちろん1部昇格後初めて。

中央大1-3日体大(20-25 25-20 16-25 27-25 12-15)


→C:17井上 15渡邊 2江頭 25武智(3s途中-:9今村) 22大竹 13関田 L20伊賀


N:9小宮 2田尻 20峯村 28宮原 1山田 13緒方 L23山本


井上のスパイクが決まる度に「きゃーしんくんかっこいー」。さながらbot。彼だけ上着の裾がすぐに出ちゃうのは細くてパンツのサイズが合っていないからなのか,動きが大きいからなのか。


細身で軽やかで静かで,それなのに繰り出されたスパイクはパワフル。パイプのジャンプと着地で音がしない。そらあ好きでしょうよアナタっていう。こうやって書き出してみると,やっぱり早坂を彷彿とさせるものはあるか。17だし。終盤の勝負どころでスパイクミスしちゃう詰めの甘さはあり,そこだけがもったいないんだけど,まだ2年生なんだった。そんな感じがしない。もちろん良い意味で。


日体大は大応援団。前週はホームのわりにぼちぼちというところだったけれど,今週は他の部の学生やらチアやらがわんさわんさで,通り抜けるのにも難儀するほどだった。


試合は第2セットあたりで既にフル臭が濃厚に漂っていた。なぜか,スタートからどちらかが良い,が続く。第4セットも中大が早々にリードしていて,それをいったんは追いついてデュースにした日体大が,ホームアドバンテージかしら,と。


ファイナルセットは大竹のサーブポイントなどで中大が3-1と先行するも,4-3から日体小林が登場。ここで4点稼いだ。それから山田のサーブでもブレイク(小宮がきめとる)して,5-8でコートチェンジ。中大も塚ちゃんピンサでブレイクしたもののその後サイドアウトが続き10-12から宮原(たぶん)が今村を止めて3点差に戻し。このセット通してあまり脩造脩造ではなく,ブロックや両MBの打数が多かった。最後は満を持して脩造。


3敗チーム同士の対戦で,負けた方は優勝争いから大きく後退することになる,双方にとての正念場だった。それを制した日体大。セット率でかーなーり分が悪いながらも,優勝争いに留まった。


去年だったかな。こういう,10日目3位のところから最終日に狭いところをついてするするっと抜け出して日体大が優勝をさらっていったことがあった。だから,まだ,わからない。

専修大3-0慶應義塾(25-19 28-26 25-21)


専:1山本 13冨田 8小林 12川波 6藤中 7高橋 L22平原/15平安山


→慶:3野口 8丸谷 6稲田 5成尾 28黒田 12上田 L16野瀬


本日唯一のストレートゲームで,フル+フルでのびのびになっていたAコートの進捗を巻き上げた。


そして,専修はこのストレート勝ちでセット率をさらに上げた。3敗がすべてフルセットなのは大きい。明日仮に東海,専修,日体が8勝3敗で並べば,各々の試合のセットカウントにかかわらず専修がセット率トップである。明日の相手は東京学芸。今リーグの戦いを見る限り,やることをやって第3試合の行方を見とどける形になるだろう。


東日本インカレからの連覇なるか。東日本インカレの閉会式で優勝に水をさされた(バケツで水をかけられた)のを,わたしは忘れない。短期決戦のトーナメントでなくリーグで優勝して,鼻を明かしてやりたい気持ちは大いにある。目指せ連覇。


ただ,対象チームが,な。


フクザツなシンキョウなのよ。

東海大3-1明治大(25-23 25-19 23-25 25-17)


→東:23松林 29小野寺 19佐々木博 18久原 10栗山 35龍 L28井上航


明:12與崎 18濱中 11原 19政井 4杉本 9小野寺 L14瀧野


前週連勝の明治。早稲田・中央ともフルセット勝ちと粘りを見せていた。今日も2セットダウンから第3セットを取ったときには逆転フル勝ちフラグが立ったかに見えたのだが。


一方の東海大は,自力優勝の可能性がある唯一のチームながら,セット率はあまりよろしくなく,負けたらおしまい,という追い込まれ方ではある。彼らが気にしているかどうかは知らぬ。


それならなんで1セット落とすかなと思うが,とにかく試合はモノにした。試合終了後のスタンドは大変盛り上がっていた。明日勝てば優勝というところまでこぎ着けたのだから,そら盛り上がるよね。


第1週の2試合を見て,わたしは「こらダメかもわからんね」と言った。それから8連勝。


明日,Aコート第3試合,中大戦。少なくともそれまで優勝の行方はわからない。中大は秋開幕のころは「どこが鈴をつけるか」ぐらいに無敵に見えていたのに,直近の3連敗のせいで勝てる相手に見えてくるのだから不思議だ。そういう気持ちの与える影響は小さくないと思っている(気持ち論好きじゃないんだけど,でも,人の為すことだからさ)。とはいえ,ここのところの対戦成績はあまりよろしくない。そう簡単に勝たせてもらえるとは思えない。もう勝ったような気になるんじゃなくて,地に足着けて。それをあの若いチームがきちんとできるか。

暫定順位(第10日終了時点)


  1. 東海 8勝2敗(25-14|1.786)
  2. 専修 7勝3敗(27-15|1.800)
  3. 日体 7勝3敗(23-17|1.353)
  4. 早稲田 6勝4敗(25-17|1.471)
  5. 中央 6勝4敗(23-16|1.438)
  6. 法政 6勝4敗(21-19|1.105)
  7. 学芸 5勝5敗(19-17|1.118)
  8. 明治 5勝5敗(19-22|0.864)
  9. 順天堂 4勝6敗(20-22|0.909)
  10. 筑波 4勝6敗(17-22|0.773)
  11. 慶應 1勝9敗(11-27|0.407)
  12. 国士舘 1勝9敗(7-29|0.241)


星取表
1004星取表


順位の推移
1004順位の推移


日程別勝敗
1004日程別勝敗

最終日のセット率表


いつもありがとうございます。