2014年度関東大学秋季リーグ男子1部・第11日(最終日)
@日本体育大学健志台キャンパス
駆け抜けた5週間。スタッフ,選手のみなさま,お疲れ様でした。ありがとうございました。
最終日ならでは,なのか,いろんな選手が出ていたり。
慶應義塾2-3法政大(17-25 25-23 25-22 21-25 12-15)
慶:3野口 8丸谷 12上田(2s途中-:22上野) 5成尾 28黒田 6稲田 L16野瀬
→法:12長谷川 4鈴木 11田中 7木村 5久保田 1村上 L27小林
木村の調子は絶好調とは言えなかった。そうでなければフルセットになっていなかったというのが正直な感想。もちろん慶應もがんばってはいたのだけれど。
どれだけ木村に偏っているかが気になって各選手の打数をカウントしていたのだけれど,隣コートを見ていたりで見落としてばかりで,難しかった。それに他のチームと比較してみないとなんとも言えない(春に1度早稲田でやってみたんだが)。
鈴木&久保田の打数もけして,少なくない。4セット目までは,だいたい鈴木と久保田が5ずつくらいで木村が10くらい。
センターは,田中はそこそこ多くて(S長谷川とは宇部商の同期でもある)2sが4,3sが5かな。4sは1(ほんとか?)。左打ちでCクイックに入るのがばしばし決まる。一方対角の村上は見るからに打数が少なくて,セットあたり1・2本だった。スパイク決定率の規定打数に乗らない系(規定打数があるかどうかは知らない)。
しかしファイナルセットになると状況は一変し,木村に集めてエース勝負。打数は13かな。拾われたのが3本,シャットされたのが1本。決定率69%。15点のうち9点が木村のスパイク得点で,15点目ももちろん木村だった。調子がいいとは言えないながらも一試合打ち続け,試合の中でなんとか調整をしてくる木村は凄い。一見細いし,高さもそこまであるわけじゃないのに。
筑波大1-3国士舘(23-25 25-21 17-25 22-25)
筑:8吉川 10高橋 7宮下(1s途中-2s途中:11ロジャース) 14秦(3s途中-:2篠村) 9兒玉 13中根 L1竹澤
→国:12池田 16奈良岡 50石井 48工藤 28小島 13伊藤 L1権藤/14村山
筑波はいろんな選手が。山川も出た,藤井も出た,宮内も出た。
国士舘2勝目。前述の通り隣のAコートに集中していたのでこちらはちらちら。石井が伸びやかにバックアタックを打っていた。ブロッカーの指先に当ててブロックアウトを取ったりだとか,長くなったラリーの最後を石井で点が取れていた感じ。がっつぽ&でこがかわいい。
国士舘も良かったのだろうけれど,それ以上に筑波がいまいちノれていないな,という感触ではあった。
明治大1-3順天堂(28-30 30-32 25-23 12-25)
M:12與崎 18濱中(3s-:2有田) 11原 19政井 4杉本 9小野寺 L14瀧野
→J:12浅野 25濱道 1柳田 10堤 5廣瀬 11渡邉 L20松崎
明治は1・2セットとも序盤から調子よくリードを広げるのに追いつかれてデュースの末に落とす展開。
2セット落とし,スタートから有田が入った第3セットは,いい意味でコート内の空気が変わった。第3セットは前半は明治が追いかける展開となったが,中盤に逆転してセットを取ることができた。
が,第4セット。
あかん……。
まずもおりサーブのローテーション(明治S2)で順大のブロック祭りにかかる。前衛廣瀬容赦なし。1-5。そこから半周回った明治S5でも順大が6連続得点。ここもブロック祭り。明治前衛3枚いるはずなんだけど,どこへ上げても誰が打ってもキルブロック。4-14となったところで,「あー,もう,ね……」という気持ちにはなった。5-14で有田→濱中に交代したものの,何かをするにはもう遅かった感も。明治もそれなりに踏ん張りはしたけれど,ついた大量点差をうめることはできず,終盤にも,中盤に大量リードされたS5ローテで3連続得点をされるいささか辛すぎる展開だった。
浅野が良かった。レフトサイドで明治のライトからの攻撃をかなりブロックしていたし,スパイクも良かった。よくサーブで狙われて崩される(悪いとかではなく)んだけど,それもなかった。順大は後衛はレシーバー入れて,浅野/堤にリベロ入れてるからな。
一方の明治のほうが,レセプションをほとんど杉本が拾わされていて,瀧野出番なし。徹底した杉本狙いだった。それがどうっていうのはもう覚えていないんだけども。
専修大3-1東京学芸(25-20 23-25 25-19 25-21)
→S:13冨田(18小森) 8小林 12川波 6藤中 7高橋 1山本 L15平安山/22平原
G:20高澤 14竹元(2s途中-:18小野) 1白川 9柳澤(3s途中-:19中村) 5井上 16樫原 L12園田
おもしろそうだったけれどこちらは見られず。両チーム白ユニで,なにも最終日にセカンド同士で被らなくても,とは思った。
中央大0-3東海大(23-25 21-25 29-31)
→C:17井上 22大竹 2江頭(2s途中-:9今村) 25武智 15渡邊(2s途中-:1手塚) 13関田 L20伊賀
東:23松林 29小野寺 19佐々木博 18久原 10栗山 35龍 L28井上航
東海大が勝てば東海大優勝,負ければ(中大が勝てば)専修が優勝となる一戦。
面白い試合だった。サーブミス上等で双方サーブで攻めまくった。1セット目だけで,5本のサービスエースと9本のサーブミスが飛び交った。
中大は井上と武智。東海大は栗山に松林。球速の速いスパイクサーブを打つ彼らがサーブに下がると緊張が走り,息が詰まる。
それからセッターのサーブもブレイク率は高い。関田も龍も,取りづらいフローターを打つ。
東海大は武智狙い。中大は松林狙い,かな。
一方で,ひとつひとつのラリーは長くない。きっついサーブだけれどレセプションアタックで切る。スパイクもフェイントやtipの少ない真っ向勝負が多かった。がすがす来る江頭のスパイク,それをたまに上げる井上航。
第2セットも松林のサーブミスで始まった。サービスエース5本でサーブミスが8本,かな。レシーバーをぶっ飛ばすサービスエース。
途中いろいろなくはないが,サービスエース4本をあげた東海大に軍配が上がった。ことに5-4からの栗山の2回のSPを含む4連続サーブは圧巻だった。それから7-9から松林も2回のSPを含む4連続サーブ。どちらも最後はサーブミスで終わったが4回打てばミスよりも効果のほうが高い。そういう勝負だった。
第3セットは井上のサーブミスで始まり,って,ずっとこんな調子。いよいよサーブミスの合計は15本だったらしい(エース2本)。もうみんなたいがいお疲れモードである。でも,面白い。
こう書くとサーブだけで勝負がついたように見えるけれどそうでもない。第3セットはSP少なかったし。東海大のブロックが決まった。東海大は全体的にはあまりブロックがいいほうのチームではないと思っているのだけれど,この試合は最終的には点を取られるにしてもワンタッチで粘ることができていたし,ちょいちょいキルブロックも出た。
超絶殴り合いのスパイクのぶっこみ合いなのでキルブロックが出たときの迫力も凄い。栗山なり小野寺なりが,がすっと止めたときは東海大スタンドはそりゃあもう大盛り上がりだった。
東海大アドバンテージでデュースに入り,龍がドリブルを取られて中大アドバンテージ。28-28から武智・栗山・大竹と仲良くサーブミスを並べたあと,龍のサーブのところで佐々木が井上を2度連続で止めて,29-31のストレート決着,東海大が優勝を決めた。
武智よくがんばったで賞だなあ。そして,たまたまローテーションの具合で井上のスパイクミスだとか被ブロックだとかが勝敗の分かれ目になる場面が目立って,それは井上贔屓としては残念なことだった。セッター隣だしなあ(贔屓だからね)。
それにしても,こうやって2日経ってから記録を見ながら試合を振り返ってみると,中大のそのメンバーチェンジはどういう意図だったんだろうという感じはあり,なんとなくお腹に黒いものが……いや,なに,なんでもない。
日体大3-1早稲田(30-28 21-25 25-21 25-23)
N:9小宮 2田尻 20峯村 28宮原 1山田 13緒方 L23山本/21長谷川
→W:13山口 18喜入 6福山 15山崎 1専田 3濱松 L14後藤
こちらの試合はあまり見られなかったのだけれど,日体大の「鬼気迫る」と表したい迫力にのされそうだった。ホームゆえ応援団が詰めかけ,こちらも一点入るごとにスタンドが沸く。
第2試合で専修が勝った時点で日体大は(東海大の勝敗にかかわらず)優勝はなくなっていたのだけれども,(そしてそれを知らないわけはないだろうけれど)気持ちを切らすことなく,良い試合をした。
第4セットは,場内の「はよ閉会式しようぜ」の空気に早稲田がやや押されたか。冗談ですよ。わたしはフルセットになってほしいと思っていたのですが,あと一点及ばず。
最終順位
個人賞
スコア聞き間違いあるかもしれませんので,訂正お願いします。
- 優勝監督賞:東海大学 積山和明
- ベストスコアラー賞:法政大#7木村築(336)/次点 日体大#1山田脩造(259)
- スパイク賞:日体大#9小宮雄一郎(59.1%)/次点 東海大#10栗山英之(58.6%)
- ブロック賞:日体大#9小宮雄一郎(1.24本/S)/次点 東京学芸#14竹元裕太郎(1.00本/S)
- サーブ賞:中央大#2江頭広樹(19.8%)/次点 東海大#10栗山英之(19.6%)
- サーブレシーブ賞:中央大#20伊賀亮平(67.5%)/次点 国士舘#12池田浩基(65.9%)
- レシーブ賞:早稲田#1専田和也
- セッター賞:中央大#13関田誠大
- リベロ賞:日体大#23山本智大
- 敢闘賞:専修大#1山本湧
- ベストオブサポート賞:日本体育大学
- 会長特別賞:東海大#18久原翼
- 最優秀選手賞:東海大#10栗山英之