バレーボール観戦(個人)総括
総括その3。さっきからずっと個人総括なんですがあえてのこのタイトル。
このタイトルでエントリを起こすのは2012以来で,2013は内容ごとに分散していた。見出しを立てたり箇条書きにしたりしにくい内容をここで。
観戦行動,観戦対象の新傾向
きっと折々に同じことを書いているのだけれど,わたしが主に見ている対象や主な見方においてはあちら側とこちら側は異なる世界だと認識している。近年の観戦対象は大学が多いのだけれど,こと関東1部リーグ界隈に対しては,専従のセミプロによるエンタテインメントと捉えている。考えた末のことというよりも無意識に。そもカレッジスポーツは(時に高校のそれに於いても)伝統的にエンタテインメントとして大衆に消費される。浅学浅慮が露呈するので深追いしないが,自身のスタンスはおそらくそうだ。
これはつまり,観客としての傲慢を通す,という宣言でしかない。選手やチーム組織等の事情を斟酌しない。自分の気持ちや都合や時に憶測を優先する。具体的な行動で言えば,好き放題書くことにあらわれている。
しかしながら,今年はそれとは少しニュアンスの異なる状況や対象が多かった。
- 中国リーグに行ったこと。
- それとやや被るが選手側に誘われて試合を見に行ったこと。
- やはりやや被るが,クラブカップに行ったこと。
「引退」後を追ったのも今年のことだ。地域リーグとクラブカップと国体東北ブロック予選。
つまり,言い方が適切かわからないが,よりアマチュア的な非専従的なプレイヤー達による試合を観る機会が多かった。
それとこれと重なるような重ならないような話で,選手と話をする(?)機会も,Twitter経由にしろTwitterつながりの対面にしろ,大幅に増えた1年でもあった。
振り返ってみれば,差し入れのようなことをしたのも今年が初めてだ。ユニフォームを着た選手との2ショットも初体験だった。
夏にも書いたが,初対面の人やなじみの深くない人と接したり話したりすることには強い苦手意識がある。しかし,プレイヤー側の事情を斟酌しながら臨む試合もまた違う味わいがあり,また,自分が雲の上と思っている選手もそれぞれ血の通った人間で,さまざまなあれこれを抱えているのだろうと思える点でも得られるものは大きい。ともすれば忘れがちなことである。
全カレ魂
傍迷惑という説もありあまり自慢できることではないが,全日本インカレではしばしばわたしの「全カレ魂」のようなものに火がつき,ネジが飛ぶことがある。去年なら4回戦の中大対東海札幌。今年なら3回戦の中大対福山平成大。くしくもどちらも中大戦だが,それはたまたま。
判官贔屓と言うのか,勝敗が予想されてしまうがゆえの,ではある。勝敗予想をひっくり返してほしいと願っているのか予定調和を望んでいるのか,自分でもよくわからない。
たとえば2回戦の東亜大対東海大でも本気で東亜を応援していて(この対戦を観るために大阪に行った),東亜がセットを取った時は大喜びしながらも,この先いよいよ東亜が勝ちそうになったら自分はどうするんだろうと不安もよぎった。
思うにあれは自分にとって全日本インカレの醍醐味なんだろう。関東1部上位に立ち向かう他学連上位。関東1部は関東1部しか見えていなくて他学連との対戦では1勝を計算してるあの感じが胸が悪い。自分自身そういうふうに思いがちだからバツが悪い。*1
だから,関東1部がばたばたと食われていった今年のインカレは痛快でもあった。
厳しいとわかっていても,地力が違っていても。エリートが集まった関東に「残った」うちらが牙を剥く。
その勝負に全力プレーや対戦後の爽やかさを期待するのは見る側の勝手で迷惑な期待で,本来わたしの理性の部分はそういう期待を好まないけど,本音では「やったろーじゃん」もやった末の「ボコられたぜウェーイ」も,好きなんだろう。
優勝した中大から唯一セットを奪って,それでも最後はこてんぱんにのされて,試合後におそらくは悔しくて涙していたセッターとかね。
ふだんあからさまな応援をすることが少ないから,応援の楽しさを,他人の褌借りて味わわせてもらっている部分もある。
天皇杯の決勝戦でパナの応援団の人が自由席のスタンドに応援団席スカウトに来ていた。せっかく試合を見るなら応援しながら見たほうが楽しいですよって。
それはそう思う。たとえ負けてもね。