言い訳であり予告であり,その実ただの「デレ」
あんなエントリを書いた直後だったのに,昨日書いたエントリにはダメど真ん中な表現を入れていた。よくないなあと躊躇いながらも「個人ブログだからいいことにしよう」と公開ボタンをぽちっと押して,そのあとも一日中ぐずぐずしていた。
書きたいことも好きに書けないんじゃつまらないし。(開き直り)
何がどう気持ち悪い(と自分で思っている)のかを書くことで言い訳にしたい。言い訳を書ければいいわけではない(だじゃれにしても古典的ですね)。
八子に無理をさせないためなのか(わたしはそう見ていた)小澤と併用していた。
わざといやな書き方をするならば「八子に無理をさせないためのサブ」の役割を充分に果たし,期待された以上の結果を残したのではないか。
ここな。そもそもメインとサブ,事実ベースで出場数から考えると逆だ。レギュラーR21試合中,小澤が20試合54セット,八子が21試合35セット。重み付けに色眼鏡がかかっている。
チーム内で選手の序列化をするのは,たとえそれが現実に見られる事象であっても扱いが難しいところだ。選手の能力やパフォーマンスはスカラーかベクトルかで言えばベクトルなので,数直線上に序列化できるものではなく,特徴(特性,性質,特質,なんでもいいです)の違いと言ったほうがいい。そりゃもちろんスポーツの世界,それもスタメン争いみたいな世界で「個々の選手の差はうまいへたじゃなくて特徴の違いです」などと綺麗事が言えるわけもなく,観点ごとでも総合力でも差があるのが現実だ。
それでも,やはり同一クラスの選手間で単純な序列化はできない。皆狭き門をくぐり抜けたトッププレーヤであって,例えばわたしとVリーガーのような力量差はないのだ。そこで,戦略や戦術と選手個々の特性とを勘案しながら選手起用が為される。役割分担という意味で明示的なのはポジション配置だが(MBは高身長が多いとか左打ちはOPが多いとか),同一ポジションならばスカラー的に選手が序列化されるということもない。
当たり前だ。今季のJTの八子・小澤併用が興味深いのは,序列らしい序列,メインとサブ,レギュラーと控え,最善策と次善策,といった構図があまり強く見えなかったことだ。そのポジションに入る人を固定しようという方向に動くのではなく,なにがしかの理由があって意図的に併用していたように見える。といいながらこれはあくまで印象にすぎず個々の試合の出場の様子もろくに確認していないので,検証はこれから(興味が持続すれば)行いたい。けど,すぐファイナル6始まるんだよなー。もう1週,あきがほしかったなあ。
で,そう思ってるくせに,ああ書いた。これが,我ながら気持ち悪い。いやらしさが透けて見える。透けて見せている。
たとえば,「わたしは小澤選手のことを応援しているってみんな知ってるよね? だからからsageてもいいよね?」というエクスキューズが見え隠れしている。何に甘えているのか。っていうか,察してオーラ出されても知らんがな。
たとえば,「わたしはそうは思っていないけれど,世間一般にはどうせ八子>小澤なんでしょ?」と拗ねてみせている。どこで誰が八子>小澤と言ったのか(テレビの実況席あたりには言われたかな)。
たとえば,「そんな小澤選手がスパイク決定率3位ってすごいでしょ」って言いたいようだけどそれって「わたしすごいでしょ」って言いたいんじゃないか。個人成績はみんな見られるっつーの。昔から応援してます風の顔してんじゃねーよ。
誰もsageていないのに自分から勝手にsageておいて,そのあとageることでより「すごい」感を強調しようとしているのがきもい。さらには,そんな選手に注目してきたわたし素敵感を際立たせようとしているのがもっときもい。きもいというかいやらしいというか,こういうのにぴったりな表現あるような気がするな。語彙がないんだよな。
小澤選手に関しては,自分が「画に描いたようなタチの悪いファン」である自覚がある。どうせ気持ち悪いファンなら気持ち悪いファンなりに,試合結果帳票21試合分でも見やがれと思っている。見るかどうかは知らない。
選手のファン(それもめんどくさいやつ)の視点で見たとき,今季ここまでは,夢見心地のいいシーズンだと思う。半分ぐらいとはいえコンスタントに試合に出ていたことがまずすばらしく,それだけで誇らしく(←このへんが気持ち悪い)うれしかった。
いわゆるレフトプレーヤとしてレセプションに入り,サーブレシーブを返せているのも喜ばしい。周りが巧いんじゃ(=守備範囲が狭くて済んでる)という見解もあるかもしれないがわたしはそこまで見ていない。数字はけして良くはないけれど*1,強サーバーのサーブを受けてセッターに返せているだけで,目頭が熱くなる。レセプションするようになったのはJTに入ってからなのでそこはものすごく下駄を履かせた評価をしますよ。1年目の黒鷲旗(明治大に負けてグループ戦で敗退した年ですが)ぼこぼこだったもん。ものすごく狙われたりカットには目をつぶって使われていたりといった感じでもなさそうで,気持ちの上ではいつもAAのようにくるくるごろごろ転げ回っていた。
もちろん,アタック決定率レギュラーR通算3位の成績も嬉しい。ヴィソットと越川がいて町野もいて(?)マークが薄くなっているからこその部分が大きいだろう。レギュラーR通算で打数は244と規定打数到達選手内で最少(次がMBで唯一規定打数到達した松本の268),50.4%という数字もそこまで高いわけでもない(2位のエヴァンドロが51.9%だからリーグ全体低めだったか)。だけど,記録は記録だ。イメージを覆された。いくら高く跳んでも,おっきくて高く跳ぶ選手より打点は低い。前衛レフト平行がメインになるのもJTに入ってからで,一発ですぱっと決まるというよりは,リバウンド取ったり拾われて返されても繋いで(ディグの反応がいい)なんどもトランジションをアタック打ったりというイメージだったのに。
今季は躍動する小澤翔をたくさん見られた。話題にのぼることも多かった。うれしい。めちゃめちゃうれしい。
たしかにわたしはめんどくさい系のファンで,小澤の出場如何が観戦モチベーションに大きく影響していたのは事実だ。でもその一方で八子が今季好調そうだったことをものすごく喜ばしく思っている自分もいる。八子-小澤対角,は,一度ぐらいは観てみたかったかな(これは今季じゃなくてもVリーグじゃなくてもいいからぜひ! ぜひ!!!)。でも越川も好きだし,ヴィソットもとっても素敵だから,なんとも贅沢なシーズンだったよまだ振り返るにははやいよファイナルの観戦予定全く立てていないよあははははは。
*1:サーブレシーブ成功率がレギュラーR通算57.2%で20位,他チームの3番手とだいたい同程度。