2015年度東日本大学選手権・4日目(最終日)・3位決定戦,決勝戦
@花巻市総合体育館
3位決定戦(男子):順天堂大学3-1東京学芸大学(23-25 25-18 26-24 25-20)
3位決定戦は前日までの男子メイン会場にて,男女同時に行われた。女子は筑波大対東海大,筑波大がストレートで勝った,みたい(途中東海大がリードする場面も見られたが)。
J: 17吉野 16濱道 9後藤 4浅野 7水谷 3渡邉 L1小芝
G: 9中村博 3竹元 18杉本 1柳澤 14小野 5樫原 L13今村
学芸は1年生の杉本がOPに(高澤いなかった気がする。気のせいか)。
学芸はサーブで吉野(と浅野)を狙う。レセプションの不安定さはあったが,それを補ってあまりある攻撃力だった。とくに吉野。トスが乱れても体勢が崩れてもコントロールした強打を打てる技術の高さが凄い。
学芸はやはり柳澤が面白い。リリーフサーバの11番さんがサーブで崩してブレイクポイントが入り,盛り上がる学芸s。柳澤がサーバに「ナイスサーブ」と声をかけたら,誰か(アップゾーンあたり?)から「ありがとうございます!」柳「おまえじゃねえ!」。今年の関東1部は早稲田と学芸が揃って「たった1人の4年生」なんだけど*1,どちらのチームもその分3年生がしっかりしている。4年生のあしらい方は各々違っていて,学芸においては,1人混じっている少年を3年生たちが好きにさせてあげている感じがたいへんほほえましい。そうは言っても,自らサーブで相手を崩し,切り返しのバックアタックを真ん中から決めたりするのだから,かっこいいことには違いない。そしてアップゾーンに向けたアピール(そのへんが少年っぽい)。
第1セットは学芸がいい形で取ったが,繋がりだしたときの順大ってめっちゃ繋がる。ブロックでワンタッチ,後ろで拾う。全員足が動いていてディグがいい。心が折れる。学芸側のセッティングに焦りが見え始め,サイドアタッカー陣の決定率が下がっていき,厳しい展開になった。
女子優勝決定戦:日本体育大学3-1東北福祉大学()
優勝決定戦は第3アリーナ(前日までの女子メイン会場)。こちらが,以前Vプレミアのセミファイナルを開催したアリーナとのこと。新しくてきれい。何より,明るい(!)。とくに女子の優勝決定戦は(男子よりもシャッタースピード遅めにできるので)へっぽこカメラでも明るく撮れてしあわせだった。古い方のアリーナでも不満はなかったけれど感動でした。エンド側の観客席はかなり低いところまで設置されていたし(低すぎてついたてが邪魔になるぐらい),サイド側の観客席も比較的近め。狭すぎず広すぎず,いいサイズ。
開催学連ということもあり,東北福祉よりで見ていたのだけれど,だんだん日体大のペースに。
男子優勝決定戦:早稲田大学3-1東海大学(25-22 21-25 25-21 25-14)
T: 13松林 19小野寺(2s途中-1栗山,3s途中-11本林) 2小林 9久原 21神谷 25龍 L18井上
W: 2山口 17藤中 1福山 4田中 12喜入 3加藤 L8後藤
試合結果は結果として,栗山と小野寺の怪我の快復が少しでも早いものであることを祈る。
早稲田はやはりバランスがよく,安定した試合運びだった。東海大に負傷交替が続いたとき場内にはどことなくざわざわした気配が漂ったが,早稲田はいち早く立ち直り,良い意味で,平常通りの試合をしていた。
ベストな状態での東海大と早稲田とだったらどうなったか,考えても仕方ないが,それでも早稲田が強いんじゃないかと思っている。そのうえで,東海大は小野寺の退場が響いた。レセプションアタックでもトランジションアタックでも,困ったら(或いは,ここは確実に得点が欲しいというときには)龍はかならず小野寺を使う。その小野寺にかわって入ったのが故障があけたとは言いがたい栗山で,いくらかの打数はあったが,やはり極端にサイドに偏ることになった。MBあってのサイドで,MBが使えないと厳しい。その栗山も足をやっちゃって本林に交代すると,なおさらだった。
東北高校出身の松林は(小野寺も東北出身だ),この大会を通してよくやっていたし,好調だったと思う。第4セットの最後は,松林のサーブミスで試合が終わった。大きくリードを広げられていた場面,入れに行っても仕方ない。安全策を取らずにつっこんでいった松林の心意気を買いたい。おかげで早稲田側は(飛び出す構えをしていたアップゾーンを含めて),一瞬間が空き「え,あれ? 優勝でいいよね喜んでいいよね」みたいな,はしごを外された状態になった。
早稲田で言えば,そこで突っ込んでいく加賀が偉い。早稲田の加賀と東海の本林,2人の11番のそれぞれの突き抜け方が,ともすれば怪我人しょぼーんになりかねない一戦を楽しい試合にしてくれたと思う。
個人賞
*1:筑波が2人。93の代,関東は少なめ。