第68回全国高等学校バレーボール選手権大会(春の高校バレー)準決勝戦


今年も観戦初めは春高バレーになりました。@東京体育館


朝10時の開店直後(?)の美容院に乗り込み,ヘアマニキュアとカット(とトリートメント)で所要約2時間の後千駄ヶ谷へ。髪の毛とぅるとぅるになった。


今日から5セットマッチ。特設コートで男女各準決勝計4試合。再入場できない&大混雑とのことで,SUBWAYでターキーブレストをキメてから向かった。ちょうど女子準決勝第2試合の途中。文京学院下北沢成徳という東京同士の対戦で文京は全校応援だったのかな。そりゃあもう三階まで立ち見ぎっしりの鈴なりだった。


場内のスクリーンが東西2面使われてるし,コートを液晶の広告パネルが取り囲んでいるし,さすが春高。華やかだ。


第1試合は八王子実践が3-1で金蘭会を破っていて,どうしたって決勝戦は東京都代表同士という展開。この代の女子の東京が強いのか。しかし,文京-成徳は一方的な展開のまま3セット進んでしまった。都代表同士であるがゆえに,逆に,見えちゃうところあるよなー。


成徳のリベロが巧かった。あと,背番号1番の黒後が宇大の監督の娘さんだそうで,応援席の黒後氏もかめらに抜かれていた。身長も高いし脚も長いしなかなかにパワフルで素敵でした。


続いて行われた男子準決勝は2試合ともフルセットになった。


久しぶり(?)の観戦,ほとんどチーム・選手の試合,天井桟敷。何をどう見ればいいかわからない,なかなか入っていけない,のが正直なところだった。


試合の評価,というと,偉そうなんだけど,そういうの難しいね。


準決勝クラスになると当たり前だけどみんなうまい。どういうプレーが「いいプレー」なのか,セット取る/取らないを分けているのが何か(つまりどっちが強いか)もわからない。チームの特徴や個々の選手の特徴を把握できる力はない(把握したところでなんの意味があろうか)。


とくに,3階の後ろのほうで観ていた第3試合途中までは淡々と試合を追うだけになっていて,やはりある程度の「近さ」は大事だなあと。テレビのほうが間近でプレーを観られて選手の表情がわかって声が聞こえてよほど身が入るかもしれない。解説もあるし。でも現地に行っちゃう(苦笑)。


ひとつひとつの「お,今のプレーいいな,うまいな」「あの子,元気でいいな」「あのこかわいいな」を楽しめばそれでいいじゃん,という心境に至るまでにそこそこ時間がかかる。つまり,つまらん欲が出るのよ。


余談ですが,カメラ持ってる観客が少なかったです。テレビ放送あるし場内スクリーンにも映し出されているし,コートは遠いし客席の角度もいまいちだし前の日との頭も邪魔になる。デスヨネーと思いつつ,自分のシャッター音が迷惑じゃなかろうかとちょと気になってしまったものでした。撮ってたけどな。

創造学園2-3東福岡(21-25 12-25 25-21 25-18 10-15)


創造:S1正来 8中野*1 4エバデーダン 2池田 5森田 6渡辺 L10角/12森野


東福岡:3古賀 S5井口 9佐伯 1金子 7井上 8安部 L11正近/13伊藤


東福岡がもっと圧倒的に強いのかと思っていたから,フルセットになってどきどき。


どっちのチームもリベロが巧い。どうしてそこにいるのかと。リベロだけじゃないんだけど。どうしてあんなに拾えるんだろう。サーブ打ったあとのMBのディグがめっちゃうまかったりする。どちらもきちんとリードブロックついてきちんと後ろでカバーして,というのができている印象。


東福岡は去年から出ている選手が多いので,なんとなく覚えてきた。飛び抜けて背が高い選手がいるわけではないんだけど,平均的に大きめなのかな。やはり金子と古賀の対角が目を引く。古賀は左打ちのサイドで,サーブもライトからのバックアタックも高い。速い。古賀のサーブのときって金子が前衛レフトなので,そこでトランジションでバックライト上げられると,相手のブロッカーどうすればいいのよというね。MBのふたりも手堅いし打数多いし。井口うまいわ。


そして,なかなか合ってはいなかったんだけど,金子バックレフトにトスが上がる場面もしばしばみられた。これだけ攻撃の手数があってどこからでも打ってきて,ワンプレーワンプレー1点1点を大切にしていて,ほんとにいいチーム。


第3セットぐらいにMBの前衛後衛入れ替えたのはどういう意図だったんだろう。


創造もめっちゃ元気で楽しかった。とくに第2セットから出ていた12番のリベロくん。走り回って盛り上げて。2セットダウンだったけど(第2セット終盤はセッターもかえてた),第3セットは切り替えてうまく入ることができて,流れを掴んでどんどん波に乗っていった。コートもスタンドも一帯となって盛り上がる様子は,観ているだけでわくわくした。


ポジション複雑でいちおうジェフリー・渡辺のMB対角なんだと思うけど,前衛でセンターブロックに跳ぶのは森田だったり。エースはOPの池田だと思うんだけど,渡辺もセンターなのかなんなのかよくわからんがしがし打っててパワフルなスパイクでした。


池田の調子が上がってきていい感じになったとは思うんだけど,たぶんどこか弱いローテーションがあってそこを狙われていた感じも。記憶違いかもしれませんが。

鎮西3-2駿台学園(14-25 25-23 25-19 21-25 15-13)


鎮西:12鍬田 2川崎 5宮浦 4竹下 1原賀 S3西田 L8嶋田


駿台:1安田 14村山 S10望月 6坂下 2貝原 8吉田 L7土岐


2階スタンドににじり寄ったので(端のほうだったけど)ようやく見やすくなり,多少は気合いも入りました。向かいの鎮西応援席には見知ったOBがずらり。


第1セットの点差からこの展開は予想できなかった。第2セットと第3セットは逆に鎮西,第4セットは駿台。取って取られてのフルセット,ファイナルセットはどちらが勝つのか最後までわからなかった。


駿台サイドアタッカーがそれぞれ素敵。最初に目を引いたのは安田で,スパイクフォームが綺麗だった。攻守に巧さをみせた技巧派。坂下は3枚ついたブロックの外の狭いところをストレートで抜き,ラインぎりぎりに決めてくる。第2セット,鎮西宮浦のサーブで5点か6点ぐらい続けて取られていたときに坂下にかわって入りそのまま次のセットも出ていた9番の子も悪くなかった。そしてOPの2年の吉田。試合後半にはアウトになったり止められたりもあったけれど,前半の決定率の高さは見事だった。若々しさというか清々しさというか。潔くて爽快なスパイクが気持ちいい。凜々しい眉(今時は細眉じゃないのですね)も素敵。


MBの,といっても村山はレフトサイドからもごりごり打っていたな。彼はブロック何本止めていただろう。駿台のブロックは2・3セット目あたりはぱらんぱらんになっていて(そんで鎮西に走られたんだと思うんだけど),ブロックは前の試合のほうが良かったかなーなどと書いた矢先に,第4セットに立て直してきっちり2枚揃えてきてた。


鎮西は,どことなし高橋駿ぽい顔立ちのセッターというところがたいへん鎮西らしい。1年の鍬田も鎮西らしい。


レフティの宮浦は今日はまあぼちぼちかなという(テレビで観たいつぞやのどこぞやとの試合がほんとに「スゲェ」だったの)ところだったが,その分竹下がすごかった。


最後のへんはほとんど竹下一人でやってるんじゃないのという感じもあったが,そこはそれ。レセプションからのパイプ,ディグからのパイプ。咄嗟にボールに食らいつけるセンスの良さと下半身の強さとジャンプ力とそれをボールにのせられるパワー。そしていささか暑苦しいガッツポーズ。嫌いじゃないです。


鎮西っこは第4試合フルセットから明日1試合目というところで,スタミナ的な懸念も勝手にしつつ,王者相手に頂上決戦。


なんかねー。『ハイキュー!!』読むようになって,日向たちの今の戦いのもっともっと先(上)にいるのがこの選手たちなのかと思うとしみじみ感慨深いです。2回戦だったか,テレビで上越総合技術の新井を観ていて,白鳥沢の牛若さんって(牛若は3年で新井は2年だけど),実写になると新井になるのかなー,なんて思ってた。漫画だととても高校生に見えないけど,新井は素朴で少年らしさが残っていてカワイイ。もっとも,東福岡の金子や古賀(この名前を並べて書くと別の選手を思い浮かべてしまって味わい深い)の貫禄ぶりは,牛若さん斯くや,ではあるか。


負けた駿台の選手たちが,試合後にコートを去る前にちょうどわたしの目の前にたまっていて,彼らの泣いている姿にもらい泣きしてしまった。

*1:9って書いてるんだけど見間違いよね