もし,2011年の東海大と2016年の東海大が対戦したら
いいかえれば,選手の小澤とコーチの小澤が対戦したら。
日曜日の日体大対東海大,第1セットの途中ぐらい(つまりまだ調子が良かったとき)に,突然,今年の東海大は強い,と感じた。春リーグも東日本インカレも4位なのに,なぜかそういう気持ちになってしまった。
敗戦によって選手は言うまでもなく応援している人たちにも重苦しい空気が立ちこめていたが,興奮冷めやらぬ中でそちら方面と話をしていて,小澤さんが来てチームが強くなったと思う,という意見を聞いた。
成績でいえば,彼が現役のころに及ばないのはもちろん,2014のほうが2015以降よりも良いので必ずしもそうとは言えない。しかし,タイムアウトやセット間に直前のプレーについて身振り手振り交えてなにかしら話している小澤に向かう選手たちの表情は良い。
今の東海大(のスタメン)には,実績も能力もある選手が揃っている。スタメン7人中4年生が3人,1年のころからコートに立ってきたので「今のチーム」の集大成という目で見てもいる。そこに,トップを識っている大人のコーチの存在が加わった。
そういった思い込みや願望が,小澤が現役だったときよりも強いのではないか,と思わせた。一瞬。すぐさま当時の面々や成績を振り返って,そんなことはない,と思い直したけれど。
果たして,どうだろうか。
成績は周りのチームとの兼ね合いで決まる。そして,技術は日々進化していくものである。フィギュアの男子4回転が今当たり前になっているように。
小澤が現役のころのチームと今のチーム,どちらが強いのだろう。その後さらに上積みしているOB選手との対戦ではなくて,あくまで大学生の当時のチームと。コートに立つスタメン組だけでなく,アップゾーンやベンチやスタンドのスタッフもそっくりそのまま。
東海大がアホみたいに強かったのは2009-10にかけてだけど,対戦するなら2011年のチームがいい。スタメンに4年生(89生)が4人いて,学年が若いうちからコートに立っている選手が多かった点が今年の94生と似ている。2011年は東日本インカレこそベスト8だけれど,敗れた相手は優勝した筑波。秋と全日本インカレは優勝しているから,じゅうぶん強かった。田路マネが素敵だったんだこれがまた。
2011秋:13星野 3塩田 1小澤 23鶴田 2安永 15深津 L10大矢
2016秋:2松林 12小野寺 36伊藤 1久原 14神谷 18龍 L11井上航
ふぁいっ!