全日本インカレ1日目
@名古屋市千種SC
今年の全日本インカレは男子がB方式(選抜64チーム,シード校も第1試合から,全試合が5セットマッチ)。
愛知県開催で,初日と2日目は,稲永,千種,昭和,天白の各スポーツセンターで2面×4会場。メインは稲永SCで3日目(準々決勝)からは稲永のみ。
先日の朝日新聞の夕刊記事にちらっと,来年からは男女とも毎年選抜にするという話が載っていて,うーん。まあ,すぐに,慣れる,のでしょう,けれど。2日目(水曜)がダブルヘッダで32→8まで一気に減らし,3日目(木曜)は2面同時進行の2試合×2コートというのは,遠征組には優しいのだろうけれど,観戦遠征組にはあまり優しくないのでした。
というわけで,アレも観たいコレも観たいと迷うのが複数会場複数コートの常ですが,朝家を出てから向かうことだとか全日本インカレ独特の行動基準*1に則って,千種に参りました。
スタメンは目視レベルのみ。見間違いや名簿との対照違いや転記ミスもあると思うので,変なところはこっそり教えてください。
C1:東海大学3-0関西学院大学 (25-18 25-22 32-30)
To) 2松林 12小野寺 36伊藤 (32鈴木) 1久原 14神谷 18龍(24永露) L11井上航
Kw) 8片ノ坂 21喜入 15納庄 3安田 1藤田 10菰方 L22中川/5外山
東海大は例によってずっとガチめん。関学は序盤とてもかたかった。わたしの近くにいた京産大の選手たちが,関西では上位の関学がぼこぼこにやられる様子をみながら,東海大の面々のプレーに対し,ヤバい,みたいなニュアンスの会話をしていた。
しかし,彼らがアップに去った後は関学もじょじょに動きがよくなり,第3セットは関学リードで進んだ。東海大もけして良いわけではなく,「あれ」というプレーも多かった。終盤に東海大が追いつき,アドバンテージがくるくる入れ替わる長いデュースとなった。関学がセットを取る寸前まで行ったのだが。
C2:長崎大学0-3京都産業大学 (23-25 14-25 22-25)
N) 6馬場 2山本 1木村 5木寺 3福野 8木山 L16松崎
K) 21武知 10大嶋 2東野 3梅原 8川上 9小長谷 L11前田/6野田
C3:法政大学3-2東海大学札幌校舎 (23-25 25-18 25-21 20-25 15-13)
H) 9榎本 26伊元 27三木 1進藤 21渡辺 24竹田 L14小林
T) 7野嵜 26阿部誠 4阿部聖 22柳町 17戸田 3星 L6藤村
法政1年の伊元は(法政で見たこともあるはずだけれど),先々週のVチャレンジリーグで埼玉アザレアでプレーする姿を見て認識したばかりの選手。左打ちの正当派(エース派)OP。この「どこからでも打つ」「全部もってこい」「全部決める」感は,右打ち左打ちの差こそあれ,木村築を彷彿とさせる。
伊元だけじゃなくて,なんか1年のわりに身体ごつくて怖いんですけど……
相手がそんなエースを要していたわりには,東海大よく戦った,と言えるのだろうか。言えない。悔しい。「勝ったら湘南と」再来だったのに。勝ちたかった。勝てなくない試合で勝てなくない展開だった。
第5セット,14-13の場面で東海大のブレイクポイントと思われるキルブロックが決まりそう,だった。選手ガッツポーズしかけていた。床に飛び込んできたのは小林で,法政レフト側の人口密度の高さから渡辺がすかすかのライトサイドに長いトスを上げ,ほぼフリーで走り込んできた伊元がすどんと鉈をふるい落として,直接対決の夢は潰えた。
試合後しばらく(無関係な自分が)凹んでいたのだけれど,その後そのへんをふらふら歩いていたらちょうど,戸田の後ろをゆくことになった。その背中にかけられる言葉などなにもなく,ただ,彼はまだ2年生だから,と,そればかり。
C4:専修大学3-0大阪学院大学 (25-15 25-22 25-18)
S) 3冨田 18畑中 2小川 7小森 17柏田 8舩倉 L9平原/10井上
O) 10東田 14丸野 5陳 12片山 3藤村 4小和田 L13大久保
第2セットは大阪学院が粘っていたが,おおむね専修ペースの一方的な展開。専修が「一方的に勝つ」姿はこのところ見られないものだったので,(相手あってのこととはいえ)好調な専修の楽しさを垣間見た。
なんかしらんけど,とにかくブロックが壁だった。柏田,この1試合で何本キルブロック出したんだろう。彼に限らず,3枚が上から押さえ込むように囲い込むように覆い被さってくるので,当てて外に出すこともままならない。
精神的な恐怖が凄かったですわ。どうすればいいんだろう,こういうの。
D1:愛知学院大学0-3早稲田大学(13-25 20-25 16-25)
AGU) 5吉里 16植木 9本田 21竹下 18中山 6芝元 L7大浦坂
W) 15藤中(12鵜野) 7山崎(19武藤) 2田中 10喜入(9加賀) 3加藤 1山口(16小林) L20堀江(21村本)
愛学は春高の有名所がおりますねえ。吉里&竹下vs田中の鎮西先輩後輩対決や,中山-山崎の星城先輩後輩対決が。去年の春高で竹下を見てからいっぺん見てみたいと思っていたのが,千種を選択した動機の1つではあった。レセプションもアタックもやたらボールに触る数が多かった。まだ1年生なのに。
そして,小さくてがっちりめなサイド3人に対し,とにかく細くて縦に長いMBの2人。愛学は松岡(→堺)や山内(→パナ)の「ひょろっと長い」イメージがつきやすいがそれを再生産しているように思われる。
第1セット前半こそ隣(C1)のほうが差がついたように見えたのだが,あちらがだんだん試合になってくるのに比べてこちらはこんな感じ。早稲田のサーブで崩されて,勝負できる形まで持っていくのが難しいかんじがした。
早稲田は第2セットの途中で喜入→加賀,第3セットの途中ぐらいから下級生をばんばん入れていた。ピンサ5真鍋のノータッチエースにアップゾーンが沸いたりと,良い意味でリラックスして大会に入れている様子。
D2:日本大学3-2北翔大学 (25-22 27-25 23-25 22-25 15-9)
N) 14菅原 10杉田 7小田 6郡 2岩阪 1細田 L25新山
H) 8佐藤 6杉本 9安部 7小野 5福士 11池田 L12本間
第1試合のセットごとのランニングスコア(?)をもそもそとツイートしていたら第2試合も見ますかと,北の方面から問い合わせがあった。
なので,本腰を入れてというほどではないにしてもこちらのコートに絞ってそれなりにじっくりと見ていた。
ら,なんか,顔がかいいぞ(ぉぃ)。
日大はMBの対角がいつもの2人とはかわっていた。松村のほうは秋リーグ中に負傷し,しばらく復帰が難しそうだった。が,高くんもいなかった。
その点では1部で6位になったチームと全く同じとは言えないけれど,そうは言っても関東1部。それを相手にここまでできたのが凄かったし,楽しかった。
北翔,けして大きくはないけれど,動きがちゃんとしている(そのわりに,ルーズボールを拾いに行く連中がすぐにぶつかりそうになるので,お見合いよりマシだけどはらはらすることがおおかった)。そして,ボールの扱いがうまくてミスが少ない。「ミスしたら負け」というのは後ろ向きで好きじゃないんだけど,どのセットも競った展開なので,ゲームの流れとしては,終盤,そういった雰囲気にはなっていた。レセプションアタックをふかしたらきつい,みたいな。
最初はばかすか打たれていた郡に,諦めずにブロックに跳んで,ワンタッチにかけ,或いはコースを塞いで,試合が進むにつれ「触れた」→「後ろのディグも触れた」→「ディグ上がるようになった」→「止まった!」になっていく様が,すごくすごく楽しかった。
第5セットは体力負け。それまでがんばっていた小野が立て続けにスパイクミスをして,上げるところを塞がれた。苦手なローテーションなり,体力が落ちてきたときに,そこは地力の差というやつがあったのだろうか。
日大は相変わらず,ちょっと雑なところもあるんだけども,それも含めて明るく勢いよく楽しかった。第4セットを落としたのは不運(隣コートのアップ中のボールが入ってきてノーカウントにされる)とか,細田のお笑いとす(誰も居なかった)とか,まあ,そんな感じだ。郡で引きつけておいて菅原なり小田なりで点を取れる。両チームのセッターとブロックの駆け引きの楽しい試合でした。
悔しいね! でも,北翔いいチームだ。小野のちっちゃくてうまくてガツガツ行くサイドは完全にツボだった。セッターの池田も素敵だった。次に見られる機会を楽しみにしていよう。なんたって顔も良いし(結局そこ)。
D3:亜細亜大学3-0広島修道大学 (25-6 25-14 25-10)
A) 8登 4井原 2細木 16山本 18穂満 14石川 L13渡邉
H) 9中山 2万代 1高下 4中谷 3江崎 12浜岡 L6岡田/10高橋
広島修道大は中国学連CLの1位。中国学連は東亜と福平が強い(西日本インカレでベスト8)ので,西日本枠を持ってきている。1部6チームで6枠。広島国際大が出ない(なんか学業がお忙しい時期らしいときいた)のが,2部の諸チームを通り越してCLまで。参加チームの中でいちばんアレかもしれない。
対する亜細亜も秋の順位は2部11位。このくらいの順位だと普通は出られないのだけれど,春と東日本インカレの成績をあわせると出場権を得られるぎりぎりのライン。今日,あちこちで関東が斬られた(九州産業大○-●中央学院大*2,松山大○-●宇都宮大,愛媛大○-●大東文化大)なかで,トーナメント運に恵まれていたとはいえようか。
D4:大東文化大学1-3愛媛大学 (20-25 25-21 19-25 17-25)
D) 2小堀 36小山 6櫻井 20鷲尾 9松橋 39大森 L1高橋
E) 2松川 3三栖 5井崎 15萩山 14大倉 8筒井 L23杉山
愛大がぶいぶい言わせて取った。大東のメンバーは背番号が大きいので,まったくわからない。
三栖とか萩山とかのプレーって,東京国体(愛媛選抜で出ていた)ごろまでさかのぼるのだろうか。彼らが今年4年というのも,短いようで長いようでもある。
いずれにしても,松川のトスが丁寧なのか,空中姿勢が綺麗で,空中で溜めがある。バックアタックがとくに綺麗。そうやって空中で溜めて相手コートのあいているところに気持ち良くぶったたく,という,オーソドックスだけれどもこちらも気持ちの良いバレーで魅せてくれた。加えてMBの打数も多く,ことに井崎は打数の多さやムードの良さも,良いMBだなあと。なんかね,まとまってていいチームだと思いました。
リーグのレベルとかを考えると金星なのかもしれないけれど,試合のペースは愛大が掴んでいたのでかえってそうは見えなかった。
関東のチームは初日で消えるつもりはないだろうから(ほかのチームもそりゃないに決まってるけれども),こういう結果ってどうなのかな,とも。