全日本インカレ2日目(2回戦・3回戦)
@名古屋市天白SC
鶴舞線の植田駅徒歩すぐ。いかにも郊外の住宅地という雰囲気。駅を出たところにサークルKもあった。ありがたい。
2日目は2回戦と3回戦が行われ,32→8に一気に減る。今年は2日目も2面×4会場分散のままなので,1コートにつき8掛1山。わかりやすいのだけれど,1コートあたり3試合しかないのは寂しい。
それに,わかってはいたことだけど,2コートしか見られないので,見ないまま去って行くチームが多い。全国のいろんなチームを一度に見られるのが全日本インカレの(観戦者としての)一番のウリなのに,あそこもここも見られないまま,というのは……仕方ないんだけど。もったいないし,負けたチームの「終わり」の実感がわかない。
シーズンの終わりであり,その1年のチームの終わりでもある。4年生が出ているチームは負けた時点で引退。「引退しました」という選手のツイートが流れてくると*1,見届けられなかった,とささやかな心残りが胸をよぎる。もちろん,見届けるなんてそんな大層な身分でも立場でもないので,感傷(に浸りたいとおもうきもち)はわたしのエゴです。
というわけで,あれもこれも見たいのは山々なれど,この日は天白一択でした。東亜大を見るのだ。もっといえば岡林を見るのだ。超えなければならないのは高い壁。正念場。というか,無理だろうと予想していました,というのが正直なところ。
やってみなきゃわからないと口では言ってみてもね。
天白会場からのベスト8は,どちらも予想外と言っていいのでは。
G12回戦:筑波大3-0松山大(25-19 25-16 25-15)
T) 7中根 3兒玉 8小池 4樋口 2高橋健 11秦 L18高橋結
M) 1木村 23尾埼 3藤野 5高瀬 21井手 10山崎 L9池口/20道岡
宇都宮大に勝って2回戦に駒を進めた松山大。さすがに厳しすぎる戦いだったが,途中けっこう良い感じな場面もあった。
ロジャーズが樋口と交替で数ローテ出ていたのはこの試合だったか。
G22回戦:国士舘0-3東京学芸(20-25 18-25 17-25)
K) 42笠利 13正木 49益子 22工藤 10小島 5真壁(8米山) L66柳
G) 26内田 18杉山 3竹元 17須貝 10高澤 8小野 L27瀬戸山
学芸は秋11位で入れ替え戦に回った。秋の結果だけ見れば国士舘と互角か国士舘がやや上ということになるが,この試合は終始学芸が優位に進めていたように見えた(張り付いてみていたわけではないのだけれど)。
秋の不本意な結果を踏まえて,インカレの間までにいい時間を過ごしてチームを仕上げてきたであろうことが窺える充実した試合運びだった。国士舘が特別悪かった風には見えなかったのでなおのこと。
攻撃の選択肢が広いし,ブロックフォローも堅い。ブロックそのものもよかった。小野はさらに進化しているのか。小島とのブロード対決はもちろん,ライトオープンからも打っていた。
G33回戦:筑波大0-3東京学芸(18-25 28-30 17-25)
T) 7中根 3兒玉 8小池 4樋口 2高橋健 11秦 L18高橋結
G) 26内田 18杉山 3竹元 17須貝 10高澤 8小野 L27瀬戸山
学芸の,対コクシ戦がとても良かったので,或るいはと思わなかったわけでもないが,ストレート決着になるとは。例によって合間合間にちらちら見た程度なのでなんとも言いがたいが,あれよあれよというまに学芸が得点を重ねていた。筑波は調子の上がらないままだったのかなーと。
試合後の友人との反省会で,筑波は言い方は悪いがそれまでが調子が悪くても勝てるような楽な対戦相手ばかりだったので,自分たちの調子をはかり損ねたまま学芸と対戦することになったのではないかと。田城が松葉杖だったとか,故障(?)で秋リーグ出られなかったロジャースがやっぱり出られなかったっぽいとか,そういったこともあったのかもしれないけれども。
学芸の全日本インカレ準々決勝進出は,初だろうかどうだろう。日体大との対戦。
H12回戦:同志社1-3順天堂(27-25 13-25 13-25 21-25)
D) 20梅原 19金光 2金丸 1古川 17濱田 11稲葉 L14小林/13森
J) 20関本 3石原 13荻原(5後藤) 12吉野 26中村 15坂口 L2松崎*2
第1セットを同志社が取った。デュースになり,最後はラインいっぱいのノータッチエースで決まった。ただ,それまで3点ぐらい同志社がリードしたまま終盤まで進んでいて,最後に順大が追いついてのデュースという展開だった。
第2セット以降は順大のブロックが壁になり,打っても打ってもブロックにかかるような状態にはなったのだが。
同志社はキャプテンの古川がわかりやすいエースタイプで,もちろん他の選手の打数もないでもないが,右でも左でも前でも後ろでもとにかく古川の打数が多かった。レセプションにも入っていた。そのバックアタックの空中姿勢はかっこよくて,コート上の空間を切り裂くようなずばっとしたスパイクが小気味良かった。試合が進むにつれて対応され厳しくはなってきたが,挑み続けた姿もまたかっこよかった。
H22回戦:東亜大3-2大阪商業(23-25 25-18 25-18 23-25 15-11)
T) 16大川内(6井上) 3林 23古賀 1岡林 15穐吉 11大宅 L24正近
OUC) 14野木 4酒井 17谷本 30四方(7中野,6兵頭郁,16岡田) 35兵頭佳 11山本 L27村中
完全に東亜応援スタンスでの観戦。視野狭窄。相手コートが見えなくなる病にかかる。
岡林の調子がなかなか上がらず,とくに前衛レフトがさっぱり。どうしようかと頭をかかえていたが,第5セットの出だしに2・3点立て続けに決めて,そこからは計算できるようになった。
H33回戦:東亜大3-1順天堂(26-24 29-27 15-25 25-20)
T) 6井上 3林 23古賀 1岡林 15穐吉 11大宅 L24正近
J) 10熊倉(20関本) 3石原 5後藤 12吉野 26中村 15坂口 L2松崎
こちらも完全に東亜応援スタンスなので,何が起きたかよくわからない。第3セットのぐだぐだはほんとうにぐだぐだすぎて,MB対角とリベロを残し,あとは全部とっかえてしまった。そういう切り替えも大事なんだろうな。第4セットは切り替えられていた。
この試合とくに後半の古賀がすごかった。あまり助走が取れない無理な二段トスでも,ブロックとコートをよく見てあいているところをピンポイントで抜く。それもティップみたいなショットではなく,高いところからすごんと。
打ちづらい球でそれである。まして,ふつうのアタックは,誰も止めようがなかった。
健太様々なのだが,試合を通して舌を巻いたのは井上。サーブで狙われる。ものすごく狙われる。相当な本数を拾っていると思う。順大はサーブが弱いチームではない。それどころか強いほうではないか。坂口関本吉野のフローター勢,後藤のジャンプサーブ。
その多くを拾い続け,セッターに高いボールを返し続けていて,これはすごいと。