2017年度関東大学秋季リーグ男子1部・4日目


キッコーマンアリーナ(流山市総合体育館)


昨日(3日目)は夕方から予定があったので,それまで自宅でスポナビの配信で見ていました。自宅でほかのことをしながら気軽に見られる配信も,メリットは大きいですの。


そうは言っても現地に行きたい。自分が見たいところを見たいように見るために。今の自分の環境や状況が許されるから言える贅沢。


さて,台風の足音が聞こえつつの4日目。関西リーグは延期になりました。流山市運動公園はTX流山セントラルパーク駅から徒歩圏なので便利。新しくて綺麗。土足禁止。


朝6時頃に目が覚めて,油断して目覚ましかけずに二度寝したら,次に気づいたのは案の定の時刻で,つまりは大幅に遅刻しました。筑波-慶應は終わりかけてた。

筑波大3-0慶應義塾(25-21 25-20 25-20)


筑波,秦くんが出てた。秦・小澤だったかな。OPは山口君だったような気がするが二枚替えかもしれない。MB(樋口・田城)は固定だけどそのほかはわりと色んな選手が出ている気がする筑波。リベロもスイッチしてる? わからん。


慶應は,昨日の配信(対学芸)では武器のサーブがあまり走っていなかった印象で,今日もそうかなー。初日で白星出たけどそのあとはなかなか厳しい様子。


勝手に知性派と思っている立木くんがぴんさで出てて,おお,ベンチ入りしている,などと(開幕週からしてるの見てたのに)。慶應は観戦ブランクがあるのでなんだか懐かしい感じさえする。

早稲田3-2日本大(25-17 21-25 23-25 25-23 15-13)


日大:11菅原 1小田 20松村 2郡 35谷越 16高 L22新山/18三角


早稲田:9藤中(1喜入) 13武藤 20宮浦 4加賀 2山崎 10小林 L14堀江


フルセットの熱戦。4セット目ぐらいから本腰入れて見ましたが,たいへん面白かった。日大は乗せるとほんとに。正面側が応援席だったセットで,小田くんがブロック決めた後だったかな。前を向いて(スタンドの応援席に向かって)ガッツポーズしたときには「怒られるよひぃぃ」って思った。怒られなくてよかった。


U23とかユニバーシアードとかグラチャンとか国際大会がたくさんあった夏から秋にかけて,攻撃寄りのレフトってなんじゃろ,みたいなことを思う機会も多かった。郡は自分が認識しはじめた2年生のときからいわゆるレフトエースで,ゆえにレセプションには加わっていないイメージだったんだけど,改めて確認してみたら,ローテーション次第で3枚レセプションのときには入っていた。菅原と郡がどっちか外れている(2枚のときはたぶんリベロと小田)。


以前からそうだったのか,最近(極論すればこの秋)から始めたのかはわからない。今日は喜入サーブのときに郡がレセプションに入るローテーションで,郡はけっこう狙われていたし,(誰のサーブか忘れたけど)エース献上もしていたけれど,カットできないままでいいことはないからねえ。できるに越したことはない。先のある4回生エースの宿命つーか試練つーか。かなり昔のことになるけれど,千々木4年時も同じようにレセプションローテーションを回していたことを思い出す。


セッターの谷越が186cmでOPの小田は176cm。そのせいかどうか知らないけれど,S5スタート。MBの松村が183cm*1なので,ふしぎな感じがする。


選手のプレーは白熱していて面白かったぶん,ジャッジがあやしかったことにイライラした。自分の目は節穴なのであまり言えないけれど,複数人が明らかなオーバーネットと証言したプレーをスルーしたり,タッチネットは厳しいのにダブルコンタクトはゆるかったり。


極めつけはフォアヒットを流した。早稲田ワンタッチからの切り返しで,たしかにたいへんドタバタはしていたのだけれども,村山が3打目(ラスト)のはずなのにトス上げちゃって,それをスパイクして。幸い日大側が拾って切り返して日大の得点になったから良かった(?)ものの。


自分がいた観客席周りでは,試合を観ていた別チームの選手や,どこかの(当該チームではない)選手の親と思われる人たちと一緒になって「今の4回打ちましたよねえええ」と言い合い,俄に観客席一体感が醸成された。もっとも早稲田得点でラリーが終わったらどこかが抗議したとは思うのですが,とはいえ,なあ。


そんな調子だったので選手が余計にヒートアップしていた感もあったかも。


早稲田は,この秋喜入がベンチスタートで,今日は途中で藤中とかわって入っていた。藤中の膝のテーピングがぐるぐるで,ううううう。


同じことを毎度懲りずに書くが,宮浦がたいへん面白い。ジャンプフローター風のフォームから繰り出される超高速ストレート(?)サーブがコートの端に刺さったときには鳥肌が立った。あとで人と話していたのだけれども,同じフォームで緩急をつけているのがいい。スパイクも華やかで,まだ1年生と思うと楽しみで仕方ない。


もつれた試合,最後は山崎のノータッチエース。これもエンドラインを割ったの割らないのとひとくさり揉めたが,イン判定で早稲田が辛くも逃げ切ったというかなんというか。

東海大3-0専修大(25-21 25-20 25-18)


専修:19東 18南 20久保 6酒井 5松本 7為我井 L2平原/4井上


東海:2宮原 12佐藤 25伊藤 23山崎 4神谷 13永露 L29外崎


小森が松葉杖をついていると聞いて,オワタと思った。先週日曜の試合中にやっちゃったそうで,試合中の事故は何も言えない。一見するぶんには酷く重篤な様子ではなさそうだけれども,漏れ聞く話ではあまり明るい未来が見えない。


チームに対する戦力的な痛手が大きいことは言うまでもないが,2年生ごろからずっと黙々と専修コートを支え続けぎりぎりで堪えてきた小森の大学最後がそれじゃ,見ているわたしがあんまりだ。


試合は,序盤がちょうど隣コートの早稲田-日大の佳境だったこともあってあまり見ていない。東海大は開幕初戦(対慶應)を落とし,2戦目駒澤にフル勝ちと,調子が良いとは言えないのだろうが,この試合は危なげなく取った。ぐらちゃん期間ということもあって,ブロックなどを意識して見ていたのだけれど,相手が弱いからなのかそうじゃないのかわからない。


以前,神谷の売りが分からないと思っていたことがあった(今も良く分からない。悪いと言う意味ではなくて,タイプや長所を掴めない)。今日見ているとブロックのサイドへの移動が悪くないなあと思ったのだけれど,昔はそうは思っていなかったような気もするし(遅いという意味でもない),相手も相手(わかりやすい)だしなあ,とかなんとか。


初戦でぼっろぼろだった永露の佐藤へのトスがめちゃめちゃ改善されていた。そもそも短い(セッターに近すぎる)Cクイックをやめてたのかな。トスの高さも出て余裕が出ていた。


前日の順大戦では,はじめのほうでMBを多用して後半はサイド勝負という,セオリー通りではあるけれど順大ブロックを崩すこともできていた。勝負所のラリー中に使うには(見てるものとして)不安もあるが。


レフト対角が宮原・山崎になっているのも大きいかな。OPには伊藤が入っている。初戦のレセプションぐっだぐだへの対応と思うんだけど,ずいぶん安定している。


東海大は去年のスタメン(セッター龍バージョン)から平均身長いくら高くなったんだろう。そういう意味では鈴木にがんばってもらいたいし,小野寺戻ってきたときどうするんだろうと思うところはあるわけだが,しかし,山崎の東北高校出身背番号23(色白)にはいろいろな要素が詰まりすぎていて,さらに心中複雑になる。ひそかに贔屓せざるを得ない。

中央大3-0明治大(25-20 25-14 26-24)


明治:18鎌田 21松田 22池田 1加藤 3佐伯 17鈴木 L13小川


中央:25中野 3平田 12谷口 4武智 18水野(7中西) 17牧山 L9柳田


箸にも棒にもかからずかと思いきや,ことに第3セットは取れそうなところまで行っていた明治。筑波に勝ったのも(見ていないが)分からないわけではない。


代が変わっても雰囲気がかわらないと言われる明治めんず。もちろん良い意味で。強い頃と比べてよくよく見れば悪い方に変わったところもあると思っているけれどそれは思い出が美化されすぎているのかもしれない。


中大相手に,上背もないし線も細いけれど,ワンタッチにかけて繋ぐ。粘りが身上なところは変わっていない。泥臭そうな見た目じゃなくてさらっと明るくかわいくて(スタンドの悪のりはいささか下品で),個人技でずば抜けている選手はそうそういなくて,だけどみんなでコートを守る。


ただ惜しいのは,攻撃力(スパイク決定力)がもう一つ。今年の明治を見ていると,いつも,レーダーチャートを作りたくなるのだ。攻撃面でエースの調子にかかっている部分が否めない。


そして,誰も居ないところにバックトスを上げるリベロなる珍プレーが出る。きっと小川は前衛レフトなら誰かおるやろとぶん投げたんだと思う。トス質良かっただけにすごいもったいない。誰も入っていなかったことがどうかと思う。しかし,しかしですよ。その辺に5人固まってることに気づいてほしい。


結局中大にぶちのめされるのよなあ。武智に。谷口に。悔しい。武智好きです。悔しいけどうまい。

日体大3-2順天堂(19-25 25-20 25-23 23-25 15-11)


順:1吉野 15中村 5荻原 10関本(3熊倉) 4濱道 25森垣 L20角/17加藤


日体:22河東 20仲本(17千葉) 18西 16高梨 11津田 5宮原(14佐藤) L28小川


息を呑むフルセット。いやほんと,ちょうど第4セットのおわりと学芸-駒の第2(?)セットの終わりが重なっていて,どちらもあまりの熱戦で,見ていて変な笑いが出てました。笑うしかない。


結局順大全敗のままで,ここまで来たら勝ちたかったねえ,と。日体大の謎の二枚替えタイムとか,チャンスはあったのに,うーむ。

東京学芸1-3駒澤大(23-25 26-28 25-20 23-25)


学芸:18内田 1高澤 25村岡 9須貝(23濱中) 26吉田 3小野 L21瀬戸山


駒澤:11谷平 23山田 13齋藤(29橋本) 1戸嵜 32谷崎 5土井 L27宮崎/33山根


風邪悪化傾向で早く帰ったほうがいいとわかっていながら,学芸-駒澤は絶対面白いはずとの確信のもと自制がきかず残ってしまいまして,4時半ごろまで試合してましたが。フルになるかと思いましたが。


面白かったです。ボールが繋がる繋がる。ラリーが長い。どちらのチームも,ジャンプスパイクサーブどかーん,スパイクがつーん,ラリー中もパスが繋がってスパイクどっかーん。,プッシュやフェイントやオーバーで返すが少ない力技真っ向勝負,みたいなゲームなのに,ディグが上に上がる。すごい。


ちょいと高校バレーみたいな雰囲気ね。瀬戸山が神だった。駒の2人のリベロも神出鬼没だった。


MBの松崎と学芸のMBの村岡が市立尼崎高出身の1年生同士で,2人とも盛り上がる(盛り上げる)タイプで楽しい。


戸嵜がかっこいい。以前から,戸嵜が1人で打ってるとか戸嵜でしか点が取れないとかさんざん言っていて,昔も今も戸嵜がエースなのは間違いないんだけど,戸嵜本人のスパイクの精度が上がっている。ネットにかけるとか思い切りふかすとかのミスらしいミスがめちゃめちゃ減った。頼り甲斐半端ない。


OPの齋藤もパワフルでスピーディーで楽しかった。第4セットは交替してたけど,終盤にピンサで出てきたときの怖さよ。


難を言えばスパイクがサイド3人に偏りすぎていて,攻撃が単調。試合序盤こそパイプも多かったけれど,終盤は前衛レフトの比重がかなり高かった(4セット目OPを橋本にかえたけれど,そんなにトス上がってなかったし)。


スパイカーに気持ち良く打たせるトスとスパイクの力で点を取るタイプで,スパイカーの後ろで誰かが必ずブロックの枚数を叫んでいるのが気持ち良い。そういう戦い方も大変好ましく大いに結構だけれど,後半になると相手に対応されてきて,ブロックされたりコースに入られたりとなかなか決まらなくなっていく感じはした。うむ。


総合的には谷平前衛がしんどい。P2でセッターと並んでいて選択肢がレフト谷平しかないパターンに陥りがちなうえに本人も戸嵜と比べると火力が少ないから。だけど,案外谷平がサーブを打った後のS6レセプションローテーションが回らなかった。学芸が高澤のサーブで前衛レフトの戸嵜を狙ってぼっこぼこ。


あそこを早く切れるようになりたい。


谷平は,春に2部をちらっと見たときとも比べても,約半年で顔つきがずいぶん大人びたように見える。贔屓の引き倒しなので,戸嵜がいなくなったあとチームを引っ張って欲しいなーなんて(1代すっとばして)勝手に思う。プレーの役割は違うけれど。それでもまだあどけなさの残る見た目に反してサーブはなかなかえげつない勢いだし,スパイクも悪くない。レセプションも安定している。


秋の初戦の駒澤,じっくり見てはいなかったけれどいいな,成長したな,と感じた。前日の日体大戦の数字も良い。久しぶりに,ほんとうに久しぶりに,この選手がここにいるうちは自分もここで見ていたいと思う選手になりそうな気配が濃厚に漂っていて,いやあ,参ったね。2部にいる間ぜんぜん見に行かなかったから大いに気のせいかもしれないけど,たくましさが見えちゃったから,困ったね。深みにはまらないように気をつけよう。過剰な期待は裏切られる。


一方の学芸は,試合途中に須貝が負傷退場したのが気がかり。それがなかったら,とは言っても仕方ないが。ながし氏が出ようとしていて,結局濱中くんが入った。ぱわふるアタッカーは揃っているので明日以降はまた,かなあ。


学芸が負けて,全勝(4勝)は早稲田・中央の2チーム,3勝1敗が4チーム。いまのところ前季上位が上位。

*1:パンフでは「83cm」。