三月大歌舞伎夜の部幕見「滝の白糸」


歌舞伎座


先月おすすめされたので,幕見で。「一幕見席」といいつつ,10分の休憩を2回挟み,2時間30分。2000円はかなりお安い。


夜の部の最後の演目。その前の2演目がにざたまコンビの出し物「於染久松色読販」と「神田祭」なので,かなり趣向が異なる。玉三郎演出ではあるが本人が出るわけではないし。


浅学にして,新派の人気演目ということを知らず,壱太郎なので,タイトルからふんわりした(メルヘンな)舞踊の狂言か何かだろうと勝手に想像していた。とんでもない。


重いし,暗いし,幕切れも突然で後味も悪い。


芝居としては見応えじゅうぶん。金沢法廷の場での松也の長台詞が聴かせる。


しかし,これが歌舞伎としての初上演とのことだったが,歌舞伎の定義って何だろう,と考え込むものだった。